ナサニエル・ポッパーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
[架空の実金]ある者はインターネット以来の最大の発明と賞賛し,またある者はいかがわしいシステムとして懐疑の眼差しを送る貨幣通貨。その中でも代表的なビットコインとその初期の参画者に焦点を当て,ドキュメント風に貨幣通貨の実体化までを綴った作品です。著者は,ニューヨーク・タイムズ紙の記者として活躍するナサニエル・ポッパー。訳者は,日本経済新聞の記者を務めた後に独立した土方奈美。原題は,『Digital Gold: Bitcoin and the Inside Story of the Misfits and Millionaires Trying to Reinvent Money』。
本書から -
Posted by ブクログ
ビットコイン創成期から現在に至るまでの、エンジニアや投資家、採掘者などの関わり、思想、信念といったものが丹念に書かれている。
対象者が命の危険にさらされる可能性があるのに自分のことしか考えないメディア関係者もいれば、ビットコインを浸透させるために献身する人もいたり。一人ひとりの個性(良くも悪くも)が感じられる。
理想としてはよいのだけれど、ビットコインで幅広く支払いができるようになるまでは、どうしても銀行が必要になってしまうというのが皮肉だと思った。
本書に出てくるように、国によってはビットコインのほうが安全通貨となる。たんに送金コストがかからないだけではないのだなあと気付かされた。
日本 -
Posted by ブクログ
【感想】
ビットコインがどのようにして創られ発展していったか、その歴史と背景が分かる1冊でした。
現在、「ビットコイン」という言葉自体が死語になりつつあり、結局「仮想通貨」とは名ばかりで、通貨どころか投機対象としても発展しなかったのではないかと思う。
このまま「過去のもの」として終わってしまうのか、またブームが来るのかは分からない。
今ではもう「仮想通貨」と聞いただけで拒否反応が先立ってしまうが、しかしこれからは紙幣に替わって(投資対象ではなくあくまで「通貨」として)デジタル通貨が流行ってくるのだろう。
こういうバブルがあった、これほど大きな波紋を生んだ金融商品があったということは、今を生き