庄司克宏のレビュー一覧
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ー あとがきより
ブラッドフォード教授はこのような現象面を提示するにとどまらず、EU法や国際法だけでなく経済学、政治学、国際関係論など広範にわたる学識を駆使して、いわゆる「カリフォルニア効果」に関する先行研究に依拠しつつそれを発展させ、「ブリュッセル効果」が発生する五つの条件を理論的に示している。
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中国を始めとする新勢力の台頭やブレグジットなどの情勢変化に伴い、欧州の破綻、EUの崩壊と衰退といった考え方がニュースやシンクタンクの政策分析に登場してきているが、世界におけるEUの影響力は決して落ちていない、それが本書の主張であり、それを ”ブリュッセル効果”を分析することによって明らかにしようと...続きを読むPosted by ブクログ
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EUの基本的な構造や、それによって引き起こされている問題点、さらにはその問題を利用して、市民を注目を引く「ポピュリズム」について説明した本。
加盟国の多くは離脱といった極端な選択肢は支持しないものの、移民・難民の受け入れや欧州統合による格差などのEU市民の不満は近年積もりに積もり、極右政党の台頭を...続きを読むPosted by ブクログ -
EUは各国政治指導者により、代表制民主主義に伴う制約を回避して政策決定を行うことができる保護領域として構築されてきた政治システムbyピーターメア96
当初のEECの目的地と現在のEUの目的を比べると、相当拡張している。「超国家性の妥協」の範囲から大きく逸脱している102
EU自体が代表制民主主義...続きを読むPosted by ブクログ -
ポピュリズムはEU内にある癌細胞みたいなもの。
でも主義や思想の様なものは、外科手術をして取り除くような事は出来ないので、縮小させるしかない。Posted by ブクログ -
現在のヨーロッパ諸国が「単一国家」であるほうがいいのか「連合帯」であるほうがいいのか分からなかった。
仮に「連合帯」を発展・維持していくのであれば、何か各諸国を超越した「中央政府」的な役割を担う存在が必要だとおもった。Posted by ブクログ -
世界から遅れてる故ではなく、進んでいる故の「ガラパゴス化」。結局、進んでいようが遅れていようが、孤立している事に違いはない。
ローマ帝国よりこのかた、統一とは程遠いヨーロッパ。常に争いを繰り返していた地域が、先の2度の大戦の末にようやくたどり着いた構想。それは拡大し続けた故の脆さを、今、露呈してい...続きを読むPosted by ブクログ