作品一覧

  • ブリュッセル効果 EUの覇権戦略:いかに世界を支配しているのか
    4.5
    1巻5,742円 (税込)
    米中に対抗する「規制帝国」の全貌 欧州の時代はもう終わったと言われる。 EUは現在、侵略に手を染めたロシア、各国を蝕むポピュリズムや権威主義、さらにブレグジットに象徴されるあらゆる脅威に直面している。 こうした状況下、EUを最も熱心に支持する人々でさえ、EUの衰退が避けられないと思い込んでしまうのかもしれない。 本書によれば、実際に起きている事態は全く正反対である。すなわち、あらゆる難題にもかかわらず、EUは依然として、自らのイメージで世界を形づくる、影響力のあるスーパーパワーであり続けているのである。 さらにEUの支配力は、ブレグジットやトランプ政権に典型的な自国第一主義によってかえって強化されたという。 昨今のEU衰退論は、「規範形成力」が全く視野に入っていない。本書ではこの規範形成力を「ブリュッセル効果」と呼んで、プライバシーから環境・食品安全まで、その重要性がますます高まっていることを事実に基づいて確認していく。 「規制帝国」を支えるメカニズムはいかなるものか、またこの帝国がいつまで持続するのかを見事に解明した空前絶後のEU論。
  • ブリュッセル効果 EUの覇権戦略:いかに世界を支配しているのか

    Posted by ブクログ

    ー あとがきより
    ブラッドフォード教授はこのような現象面を提示するにとどまらず、EU法や国際法だけでなく経済学、政治学、国際関係論など広範にわたる学識を駆使して、いわゆる「カリフォルニア効果」に関する先行研究に依拠しつつそれを発展させ、「ブリュッセル効果」が発生する五つの条件を理論的に示している。

    第一に、輸入先としてEUが大規模な人口を擁する「市場規模」であることである。第二に、EUが規制を定めてその遵守を確保する立法、行政、司法の「規制能力」が優れていることである。第三に、EUの消費者の生活水準が相対的に高く、公的規制による健康、安全、環境などの「厳格な基準」を求める傾向が強いことである

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    2023年01月14日
  • ブリュッセル効果 EUの覇権戦略:いかに世界を支配しているのか

    Posted by ブクログ

     中国を始めとする新勢力の台頭やブレグジットなどの情勢変化に伴い、欧州の破綻、EUの崩壊と衰退といった考え方がニュースやシンクタンクの政策分析に登場してきているが、世界におけるEUの影響力は決して落ちていない、それが本書の主張であり、それを ”ブリュッセル効果”を分析することによって明らかにしようとする。

     ブリュッセル効果とは、グローバルな市場を規制するEUの一方的な能力を指し、市場がEUの規制をEU域外の市場参加者と規制者双方に波及させている現象と捉える。そして、ブリュッセル効果が生じるためには、①市場規模、②規制能力、③厳格な基準、④非弾力的対象(ある特定の規制体制に拘束される製品ある

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    2024年04月18日

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