内藤純のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
洞察力とはどこから産まれるのか、堂々としたリーダーシップの秘訣は何か、ロジカルシンキングだけでは解けないそんな問題に挑む一冊。筆者はそういう素質の源を「コンテキスト思考」と名付け、曖昧模糊とした、文脈とか人の心の機微のような部分の理論化を試みている。
コンテキスト思考は3つのS、関係性(surroundings)、価値観(土壌=soil)、目標(太陽=sun)に要約される。関係性とは、ものごとのつながりから思わぬ結果が生まれること。それらは定量的なデータ分析だけでは計り知れず、能動的に洞察するしかない。
次に、価値観とは元来ユニークなもの。自分なり、自社なりの価値観を知り、活用することこそ -
Posted by ブクログ
重要視されがちな「コンテンツ」に対して、
「コンテキスト」の重要性にフォーカスした本。
よくあるコンサルが同じような内容を書き直したような本とは違った新しい視点を持てる良書。
もうちょい読まないと自分の糧として入ってないけど、一部解釈加えてメモ
・文字で表現されるコンテンツと違って、
コンテキストは物理的に認識できないため、能動的に読む必要がある。
・Sun(目的)
「ありたい姿」もコンテンツではっきりしている部分と、曖昧なコンテキストな部分がある(太陽の絵の例)
「目標」がコンテンツであり、その経緯や背景である「目的」はコンテキスト。
共感を得るには分かりやすい目標だけでなく、共 -
Posted by ブクログ
ロジカルシンキングや仮説思考の先を行くコンテキスト思考の提唱をした本。
従来のフレームワーク思考などをコンテンツ思考と定義し、それと対極にある思考をコンテキスト思考と定義している。そしてそのコンテキスト思考こそが「おもしろい成果」をもたらすものであるとしている。つまり、われわれがロジカルシンキング等を学ぶ目的はビジネスにおいて高い成果を出すためであるが、その目的を達成するためにはコンテキスト思考まで身に付けなければならないというもの。たとえば、企業にとって、競合企業が存在すると売上が落ち、あるいはそれを維持するために広告宣伝費や販売促進費などのコストの増加で利益が落ち込むというマイナスの影響が -
Posted by ブクログ
視野が拡がる本です、というか、とても自分自身を考えさせられる本です。
ビジネス書であり、特に流行の思考法の本なのですが、骨太な「生き方」の本とも思えます。最近では、一番のオススメ本です。
内容は、「客観」ではなく「主観」で感じ取って、「おもしろい成果」を生み出そうというものですが、ほとんどが、「言いえているなあ」と感じます(一部は自分の意見と異なる部分もありますが、それはそれでよいような気がします)。内容は骨太で、ズシッと重たいものです。それでいて、企業や人物の事例などは、とてもわかりやすいものが選ばれており、気楽に読み通せるのもよいです。読後は、なんだか不思議な感じ。うーん、久々に考えさせら -
Posted by ブクログ
ネタバレ最初はロジカルシンキングの一部を言い換えただけのものかと思ったが,
・コンテキスト:背景,前後関係,文脈等の物理的に認識できないもの
コンテンツ:物理的に(というよりは数値的に?)認識できるもの
→コンテンツ思考では誰でも同じ結果にしかたどり着けない.また,物事の本質が見えない.
・コンテキストの3S
-sorroundings(関係性):相関・対立関係を目印にする,観察する,トレードオフを考える
-soil(価値観):二元論で考える(物質に対する価値観と精神に対する価値観両面から考える),極論で考える
-sun(目的):(コンテンツ的な)目標ではなく(コンテキスト的な)目的を持つ -
Posted by ブクログ
コンテンツ思考の限界 cf. MBA、ロジカルシンキング
コンテンツは普遍的で、客観的なものであるためいつ誰が見ても解釈は似たようなものになる。このため、コンテンツをベースにして発想すると、誰もが同じようなアイデアを出すことになり、結果として周りとは異なるおもしろい成果の起点はいつまで経っても生まれない=ありきたりの壁
企業や人は必ずしも、論理的な説明だけで動くわけではなく、感情に従って動くときがある。もう少し言うと、論理的に分かるだけではなく、感情的にも胸が躍ったときの方がモチベーションを高めて行動できる。このため、コンテンツに依存し、それを支える論理を重視して実行しようとすると、自分だけは -
Posted by ブクログ
丸の内オアゾでは、ベストセラーのコーナーで第5位にランキングされていた。
売れているようなので買ってみた。
とにかくコンサルタントっぽい内容なのだが、買って正解だった。
なにが良いかというと、コンテキストという新しい視点を提示している点でおもしろかった。
こういう本のように、新しい視点を投げかけられると、こっちもちゃんと考えなくてはいけない。
それによって、こちらの考え方が揺さぶられ、新しい気付きがある。
こういう著者と読者の間での、ああでもない、こうでもないというキャッチボールが読書の楽しみであろう。
7割で賛同、3割で違和感。そういう本が良書なのだが、この本はまさにそういう本。
英語の -
Posted by ブクログ
2009年7月2日 初版
ロジカルシンキングではぶち当たる限界を超えるためには「コンテキスト思考」が必要。
データさえそろえば誰でも同じ結論にたどり着くロジカルシンキンでは他者よりも一歩出たアイデアを出すことはできない。
ロジカルな思考を踏まえた上で、さらに一歩抜け出るためには文脈を踏まえたコンテキスト思考が必要になってくる、といった話。
3Sのフレームワークが紹介されている。
Surroundings(環境)
Soil(土壌)
Sun(太陽)
どのようなフレームワークかは実際に読んでもらうとして、考え方は面白い。
ただいかに実践するかはなかなか難しいのではないかと思う。