広岡裕児のレビュー一覧
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色々面倒な世の中である。本が好きで本の話をしていたら、本好きの人はああだこうだとハンを押したような陰口を書かれたり、もう人のことなんかどうでもいいじゃんと思うのだが、私は人に色々言われやすい人間らしいから仕方ないのか。いやもう心の声は誰も聞かれないところに留めておいて欲しいのだが、みんな相手にぶつけないと気が済まないのね。ストレス溜まってるのかなあ。それはさておき。
そんな自分と筆者を一緒にするつもりはないが、金井さんはおじさんを見極める目がある、外国が好き、人が好きという、自分の好きを貫いていて羨ましい。
きっとこれを企画として出版社に持ち込んだりするからには企画力があり、私とは雲泥の差が -
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パリに住んでいる“おじさん”にインタビューしたものをイラストと共にまとめたもの。
それが、こんなに面白い本になるなんて♪
『パリは人種のるつぼ』
ひとつの都市に、まずこんなに多種多様な人たちが暮らしていることに驚く。
世界中からさまざまな人種がパリにやって来て、一人一人その人だけの事情と歴史がある。
そんな彼らの唯一無二の経験から出た言葉には、深さと重みがありました。
金井さんの相手の話を引き出す力によるものなのか、そもそも出会う力なのか、実にフレンドリーで魅力的なおじさまたちがたくさん!
親近感を感じさせる雰囲気。その語りはどれもこれも実に深くて興味深く、どんどん話に引き込まれていく。
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ネタバレ私は今日本にいて、『パリのすてきなおじさん』という本を読んでいる。
しかしそこは私が想像していたエッフェル塔のパリではなく、色んな国籍の人、バックグラウンドを持つ人たちのお話だった。特に印象に残ったのは75年前「隠れた子ども」だったおじさんの話。これまで『戦場のピアニスト』や『コルベ神父』などアウシュビッツの話は観たり読んだりしてきたけれど、おじさんから語られるユダヤ人としての戦時中の生き方は心を打たれるものがあった。私はまだまだ知らない、知ろうとしないといけないと思った。
他には解説付きでパリで起きた同時多発テロの話や、アフリカから移住してきた方のお話もあり、読み応えのある本だった。 -
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パリでおじさんに話を聞き、そのおじさんの話をイラストと共にまとめたエッセイ。
「はじめに」の時点からすでにおもしろい。著者の親しみやすい書きっぷりから楽しい本の予感がしたが、大当たりだった。旅行記などはよくあるが、おじさんをまとめるというのはなかなか斬新で、おもしろかった。以下、一部抜粋。
『経験を積めば積むほど、「選おじさん眼」は磨かれた。気づいたらわたしは無類のおじさんコレクターになっていた。(略)
商売道具である好奇心、と広岡さんが自在に操るフランス語、とわたしの選おじさん眼。この三本の矢を携えて、パリの街を歩きまわり、おもしろいはなしをしてくれそうなおじさんを探した。』
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この本をそばに置いて、中学・高校の歴史と社会の教科書を読み直したい!
授業がつまらないなぁ、試験勉強しんどいなぁと思っている学生さんに「こんな本ありまっせ」と紹介しようと思います。
インタビューされるおじさんたちは、みなさんとてもチャーミング。第二次世界大戦を経験した人、移民でパリに来た人、難民として来た人、彼らの語る個人史から社会、歴史が見えてきます。
自分が生きる世界にはどんな歴史があって、誰が傷ついているのか、誰がどんな風に生きてきたのか。これらを想像することは、きっと社会を(あと自分を)少し変えるきっかけになると、この本を通して思いました。 -
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人生経験豊かな"おじさん"。
そんな"おじさん"をこよなく愛する作者の金井真紀さんが、パリ在住のジャーナリスト広岡裕児さんと共に、パリのおじさん達へインタビューをしていく。
実にそのおじさんの数67人!
インタビューした、おじさん達の似顔絵も毎度描かれており、イメージがしやすく、端的に纏まった文章は、とてもわかりやすかった。
様々なおじさん達の人生、生き様に、私自身もいつからか魅せられていた...
日本とは違い、多数の移民や難民を受け入れているフランスでは、様々な宗教や文化が入り乱れており、その人たちを本当に理解するためには、歴史を理解する必要がある。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレパリのたくさんの素敵なおじさんから、世界や歴史や宗教等まで視点を広げられる本。
見えてない大事なことに気づき、視野を少し広げられるかもしれない本!
▼大事だと思ったのは以下3つ
・歴史を知ること
・今を生きること
・他者を尊重すること
①歴史を知ることは、同じ過ちを繰り返さないことを今生きる人が感じられることであることはもちろん。それと同時に、異なる国や文化や価値観の人を理解することになる。
※例:植民地時代の背景からここで生き、家族のために生きている。差別の歴史があり、そこに対する柔軟な考え方がある。宗教の歴史と家庭があり、それを元にした生き方や考え方がある。
→つまり、歴史とはその人の -
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