ロジャー・パルバースのレビュー一覧

  • NHK「100分de名著」ブックス 宮沢賢治 銀河鉄道の夜
    世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない

    「ほんとうのさいわいを探し求めるための旅」だったと感じています。言い換えれば、死ぬと人間の「魂」はどこに行くのかを考える旅、死というものの本当の意味を探るための旅であったのではないか。

    ジョバンニは賢治の分身であり、川で亡くなったカムパネ...続きを読む
  • 星砂物語
    太平洋戦争終結の4カ月前、沖縄の八重山群島の一つでの出来事。暴力を否定する脱走兵と日系アメリカ人少女の物語。戦争の狂気が彼らに忍び寄る。能天気なボクでも平和を祈りたくなる。著者の初めての日本語作品なのだそうだ。もちろん英語訳も自身で行ったらしい。とっても清潔な文章だ。
  • 星砂物語
    太平洋戦争が終結する4か月前、沖縄の西表島の近くにある鳩間島で起きていたこと。

    日本人の父と日系アメリカ人の母との間に生まれ、幼少期をアメリカで過ごした洋海。

    母と兄はアメリカに残り、父と帰国して、父は仕事の都合で長崎へ、頼った叔母は空襲で亡くなり、今はたった1人で流れ着いた鳩間島で暮らしている...続きを読む
  • 星砂物語
    沖縄が好きなので手に取った一冊。
    とても読みやすかったけれど、何か少し物足りなさを感じた。
    でも、やはり戦争なんてろくなものではないなと思った。ボブが、人を殺めた人は性格が変わる。例え戦争が終わり、その人が無事に邦へ帰れても、“以前のその人”は帰れないという部分がとても印象に残った。あと、なぜボブは...続きを読む
  • NHK「100分de名著」ブックス 宮沢賢治 銀河鉄道の夜


    ロジャーパルバース 100分de名著 宮沢賢治 「 銀河鉄道の夜 」

    オーソドックスな解釈で安心して読める

    宮沢賢治作品は、人間中心の物語でなく、自然の中の、宇宙の中の人間がテーマであり、人間の死とはどういう意味を持つのかを伝えている


    *自然の報告者〜自然こそ宮沢賢治の創造の源
    *実家の...続きを読む
  • NHK「100分de名著」ブックス 宮沢賢治 銀河鉄道の夜
    おすすめ度:85点

    作者は40年以上もかけて、何度も英訳を繰り返してきた。「宮沢賢治は19世紀に生まれた、21世紀の人だった」という。賢治の作品には、21世紀に生きる世界中のすべての人に向けてのメッセージが隠されていて、国籍や人種、時間をも超越した普遍的はメッセージがそこにはある。
    『銀河鉄道の夜...続きを読む
  • NHK「100分de名著」ブックス 宮沢賢治 銀河鉄道の夜
    作家であり、自然科学者であり、宗教家であった宮沢賢治の生涯と代表作である「銀河鉄道の夜」をかなりわかりやすく解説した本でした。

    芸術と科学と宗教というのは個人的にどれも興味のある対象なので、それらを一つに融合して作品を執筆していた宮沢賢治の思想に感動しました。

    愛するのもの死をいかにして乗り越え...続きを読む
  • NHK「100分de名著」ブックス 宮沢賢治 銀河鉄道の夜
    「戦場のメリークリスマス」の助監督としても知られるパルバース・ロジャーが、ジョバンニとカムパネルラを語る。

    Night on the Milky Way Train.

    悲しみを、乗り越えよ
  • 星砂物語
    ファンタジーな設定から現実に、その流れはとても良い。突然の日記の終わり、そして、日記の発見。最後に謎解きがある。この部分が加わることで、作品が深くなったか? 長男の存在の意味。 後半、もう少し書き込んでほしいように思う。
  • 星砂物語
    著者はハーバード大学で修士号取得の秀才で、映画「戦場のメリークリスマス」の助監督を務めた方だそうだ。

    太平洋戦争時代の鳩間島(石垣島の近く)を舞台にした物語。いかなる状況でも人は互いを信じあえる…というようなことが言いたいのかな。日本語で書かれたんだと思うんだけど、やはりどこか当たり前の感覚(...続きを読む
  • NHK「100分de名著」ブックス 宮沢賢治 銀河鉄道の夜
    銀河鉄道の夜、と言うよりも宮沢賢治とはどんな人だったか?を知るのにとても分かりやすい本でした。

    童話作家としての一面が私としては印象深い人でしたが、宗教家、自然学者など色々な一面を持つ人だったようです。