八代尚宏のレビュー一覧

  • 新自由主義の復権 日本経済はなぜ停滞しているのか

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    新自由主義という定義は曖昧な部分もあるが、政府による規制を最小化し民間による自由競争を重んじる考え方。
    この本が刊行された2011年当時、「新自由主義が市場競争を煽って格差を拡大させた」とか「リーマンショックを引き起こした元凶」とか新自由主義が叩かれた。
    著者はその論調に異議を唱える。新自由主義自体が問題ではなく政府のセーフティ・ネットの構築が不十分だったことを指摘する。新自由主義が失敗した=市場任せではいけないだろうという論調を牽制する。
    門外漢の私見だが、新自由主義=政府&民間のハイブリッドで世の中をよりよくしようとするものだと理解する。ただし一個人としては政府も民間も頼りにできず

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    2018年03月26日
  • 労働市場改革の経済学―正社員「保護主義」の終わり

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    94労働市場改革の経済学 八代尚弘
    ・労使対立ではなく、正社員と非正規社員との間の労労対立について考察した本
    ・欧米諸国:職種別の労働市場が前提→労使間対立
    ・日本:長期雇用保障を前提→労使間での利益の一致→だが、雇用保障されている正社員と非正規社員の間の労労対立
    @cpa_1992
    労働分配率
    ・米国:一定←不況期には人員削減。好況期には増加して調整
    ・日本:不況期に上昇、好況期低下。人員数調整による対応はしづらい

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    2016年03月11日
  • 新自由主義の復権 日本経済はなぜ停滞しているのか

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    民主党政権下の2011年に書かれた本ですので、やや古くなっておりますが、政権交代後にまた復活してきたタクシー規制など社会主義的政策はどう評価しているのでしょうか。
    先に「日本経済論・入門」を読んだのですが、記述が何箇所かで重複して同じことを書いております。
    著者の主張はわかりましたので、あとは別な方の本を読んでいこうと思います。

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    2013年09月23日
  • 新自由主義の復権 日本経済はなぜ停滞しているのか

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    八代尚宏著「新自由主義の復権」中公新書(2012)
    *問題なのは市場競争の行き過ぎなのではなく、それと対になるべき、政府による生活の安全網の構築が不十分であったこと。企業が従業員とその家族の生活を守り、その企業を国から守る。そんな企業依存型の福祉社会が高い経済成長期の終焉とともに弱体化している。また、企業に守られない層が拡大したにも関わらず、過去の制度がそのまま意地されている事が格差拡大の真の要因となっている。
    *経済学の思想史をひもとくとアダムスミスに代表される、市場を尊重する古典的自由主義は、ケインズが唱えが不況期には政府が積極的なマクロ経済政策を行うべきという思想によって、いったん否定さ

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    2013年04月07日
  • 新自由主義の復権 日本経済はなぜ停滞しているのか

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    新自由主義の考え方がよくわかる。合理的な考え方な人だけで、世の中が構成されていたら、うまくいくかもしれないが、なかなか割り切れないのが、世の常。そこが難しいところだな。

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    2012年12月30日
  • 新自由主義の復権 日本経済はなぜ停滞しているのか

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    新自由主義は市場原理主義ではなく、市場を有効に活用していく手段である。そのためには、政府の適切な政策や規制緩和が必要であり、それは震災からの復興や今後の日本経済の成長にも繋がる物である。

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    2012年06月30日
  • 労働市場改革の経済学―正社員「保護主義」の終わり

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    経済学の観点から、労働市場の規制改革について書かれている。普段触れている労働法の観点と違うので、理解できないところもあるが、「同一労働・同一賃金」に向けては、規制強化だけでなく、より現実的な労働市場政策が必要だと思った。

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    2012年01月09日
  • 新自由主義の復権 日本経済はなぜ停滞しているのか

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    新自由主義的な考え方の解説書。
    日本の問題を網羅的に扱っているため、表面的な仕上がりであることは否めない。

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    2011年11月06日
  • 新自由主義の復権 日本経済はなぜ停滞しているのか

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    批判的に語られることの多い「新自由主義」について、具体的な政策課題に当てはめて考えることで、新自由主義に対する誤解を解こうという本。平清盛や織田信長を持ち出して新自由主義こそ日本の伝統と言い出すなど?な部分もあったが、政府の役割は市場の補正であり、政策では適切なインセンティブ付与が重要といった本書の趣旨には概ね納得。年金改革、医療改革、固定資産税改革など具体的な政策課題への方策も頷けるものが多かった。

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    2011年10月29日