ジェイムズ・ヒルトンのレビュー一覧
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理想郷を表す言葉”シャングリラ”の初出の作品。1933年に発表後、翌年ホーソンデン賞を受賞 。2度映画化されている冒険小説の名作。
本書は、現在の視点で描かれるプロローグから、11章からなる過去の視点の本篇、そしてプロローグの続きとなるエピローグで終わる構成になっています。
その本篇で語られる”シャングリ・ラ”の暮らしぶりは、まるで老荘思想の世界観のようで自分は好きですが、事件に巻き込まれて暮らし始めた4人の登場人物のうち、一人の若者にとっては退屈極まりない場所だったようです。その彼の上司である主人公との後半のやり取りが興味深くて面白かったですね。まるで自分が若い頃に年配の人に対して思って -
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Posted by ブクログ
謎の人に飛行機がハイジャックされて、中国ともチベットとも区切りがつかないヒマラヤ山脈に不時着する。さらにわけの分からない修行僧に案内され、僧院シャングリ・ラ(豪華)に招かれる。コンウェイ他2人は帰らなくて良さそうな雰囲気を出すが、コンウェイの同僚マリンソンは反抗的な態度をとりつつ帰ろうと主張する。そんな中、コンウェイは僧院の中でも一番偉い僧と面会することになる。
不老不死に近く、ゆっくりなペースで老いていく環境のシャングリ・ラ。暮らしは寝て食べて遊んでに近い。山奥にいるのにピアノもハープシコードも図書室もある。某外資系ホテルを思い出した。1回泊まってみたいとすら思う。
あと話の根幹ではない -
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Posted by ブクログ
ネタバレあなたはこの学校、先生というもの。
涙が浮かんだ。学校を体現する教師、あるひとつの理想の教師像。愛にあふれている。効率だけでは見えない、教育者の姿。時代が変わっても、変わらないものの価値。本当に学校で教えるもの、教師が目指す姿のひとつが、この物語に描かれていると思った。
チップス先生は、見送る人である。学校の先生は、毎年新しい生徒を受け入れ、また送り出す。それ以上に、チップス先生は、妻を、生まれた子供を、同僚を、校長を、たくさんの男の子たちを見送った。去る者は日々に疎しというけれど、チップス先生はいつまでも彼らを愛している。その、一番輝かしい姿で覚えている。
イメージする、憧れる、英国の -
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Posted by ブクログ
フランクキャプラ監督の映画をみてすぐに原作を読んでみた。登場人物のコンウェイとチャンは同じ名前ながら、若い領事館マリンソン・当方伝道会のミスプリンクロウ・指名手配の詐欺師アメリカ人バーナードとなっている。映画が原作を丁寧になぞってつくり、シャングリラの描写も誠に綺麗にできていることを感じた。原作では大ラマ僧との対話そしてマリンソンとの口論をメインに挿げられているが、逆に原作ではなぜコンウェイがマリンソンと一緒に青の谷を脱出することを決意したのか明瞭な理由がない、プロローグとエピローグも映画のほうが丁寧に描写されていた。原作でようやく理解できたのが、シャングリラを認めずなにが
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