ロマン優光のレビュー一覧
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かつて「電波系」、「ドラッグ」、「死体写真」などの露悪的な表現や、盗聴、盗撮などの犯罪スレスレの表現を称揚し、近年では「レイシズム」の源流ともされたりする(野間易通『実録・レイシストをしばき隊』など)「90年代サブカル」こと「鬼畜系・悪趣味系」カルチャー。それを通過しつつも、どハマりはしなかった著者・ロマン優光氏が、90年代サブカルとはどのようなムーブメントであり、今では「諸悪の根源」と呼ばれるようになったのか、マッピングしつつ論じる。
現代日本で最もバランスの良い(言い過ぎたりしない)書き手の一人であるロマン氏の筆致は、本書でも「正しい」。しかし、それは彼が現在も「90年代サブカルの呪い」に -
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Posted by ブクログ
ネタバレサブカルの中で特に、鬼畜系と悪趣味など特に尖った部分に着目していて、僕もかなりサブカルにどっぷりだったのだけどそっちは怖いのであまりタッチしていなかった。根本さんと丸尾さんの本は持っていたけど、お化けや神様を信じているので運が下がりそうな怖いのは触れないようにしていた。エロ本もサン出版の『投稿写真』が好きだったのは、切り口にユーモアがあってソフトだったからで、コアマガジンのは過激で恐ろしい。GONは字が小さすぎて、買った雑誌はなるべく完読したかったため、読みきれなくてやめた。
自分が見ていたサブカルと、別のサブカルがあり広いなあと改めて思った。小山田さんのは当時読んでいたけど、井島ちづる -
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ネタバレ間違ったサブカルより問題はマウンティングしたがることにあるように思ったのだが、それを考えるとサブカルから離れてしまう。サブカルが間違っていてもマウンティングしたがらなければそれほど問題ないのではないだろうか。マウンティングという言葉に意識が向くようになったので、今後誰かがマウンティングしようとしたら、「あ、今マウンティングしようとしてるぞ」と気づく。議論が上手な人はそういったことをしがちであるが、オレは頭の回転がとても悪いので何も言い返せない。たいてい質問ばかりになってアホみたいだし、言いたいことが帰宅してから思いついて心がギリギリする。
自分がぼんやりしていたため、サブカルという言葉に -
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ネタバレ男気説教ユニット「ロマンポルシェ。」のディレイ担当メンバーであるロマン優光によるバカ論。ちなみに相方の掟ポルシェが説教担当。著者によれば愛すべき「ばか」は本書の対象ではなく、不快な「バカ」を対象にしているとのこと。ネトウヨ、学校、サブカル、音楽海周辺に生息する「ばか」どもをバッサバッサと斬りまくっているが、よく考えたら自分も「バカ」だったというオチあり。
昔の「豪さんのポッド」で著者出演の回があり、吉田豪にいじられまくってた時の印象とは打って変わって、文章からは理知的なにおいをぷんぷん感じた。あと、いつのまにか結婚してたらしく、本文の中で何か所か自分の妻についての言及があり、本書の主題とは全く -
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サブカルについての「語り」は、ともすれば語る当人の知識レベルでのマウンティング合戦の体で炎上することが多いことからもわかるように、そもそも状況論的な分析が多い。
(例:その頃〇〇が☓☓だったことも知らねーのに△△とかwww。)
で、そういった状況論的な語りが過去のものに対するものであった際、今の価値観を過去に当てはめて善悪の判断をくだす式になるのはいかがなものか、というのが今回の著者の問題意識。
そもそも知識レベルでの前提が欠けた段階での誹謗中傷非難については前著『間違ったサブカルで「マウンティング」してくるすべてのクズどもに』で扱っていると思われ。
(未読でスミマセン。どんな分野にだってそ -
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ニューウエーブテクノユニット「ロマンポルシェ」の片割れである著者の3冊目。オタクvs.サブカルについて論じているが、正直どうでも良い話。前半は中森明夫批判主として進んでいくので、中森本人からの反論も聴きたいところだが、中森自身はおそらく歯牙にもかけず、あるいはもしかしたら本書の存在すら知らないのでは。
中森以外にも町山智浩について、好きなんだけど一言物申したいという人物評が延々と続いているが、こちらは中森と違って、町山のことを嫌いになれない、根っからの町山好きが根底に感じられるものであった。
あと、もう少し読みやすい文章にしてくれたら、頭に入ってきやすいと思ったが、このややこしさも著者らしいと -
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