門賀美央子のレビュー一覧
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大して期待していなかったのだが、これは拾い物だった!
タイトルは「死に様」だが、取り上げられている十人の文豪それぞれの死から逆照射した生き様が生き生きと描かれている。
最終章の対談の中で京極夏彦が述べているように、これはブンガク研究者ではとても掛けない内容であろう。
取り上げられているのは
樋口一葉 ・享年24/二葉亭四迷・享年45/森鴎外/享年60、有島武郎・享年45/芥川龍之介・享年35/梶井基次郎・享年31/小林多喜二・享年30/岡本かの子・享年49/林芙美子・享年47/永井荷風・享年79
永井荷風は天寿を全うしたかに見えるが、その実は孤独死だった。
ややもすれば軽すぎる語り口に見えるが、随所に見られる洞察力が凄い。 -
Posted by ブクログ
X上でおすすめされていて読んだ一冊です。
現在、40代半ばの独り者で「今後一人で大丈夫だろうか」とは思いつつ、孤独耐性が強くて一人の時間が楽しいから問題ないだろう。ただ、生き死にに関わったり、病気をしたら、本作に書かれているような独身扶助会ネットワークもいいなぁ。と思ったりもしている状態です。
先日、一時期所属していた大人の習い事チームの一人から連絡が来て飲みに行きました。私より少し年下の子です。その子は「チームの皆がそれぞれ家庭の事情とかで実家に帰っちゃうの悲しい。俺、あのチームのメンバー以外でこうやってお酒に誘える人がいない。仕事と家との往復だ」と。
そのチームは解散になったのは10年近く前のことでした。それなのに、彼はそこからどんな形でも人と繋がらず、職場でも繋がらず(職場でつながりたくない気持ちは分かります)にいたんだなぁ。と。
ああ、寂しいんだな。って伝わってきました。こういう人にもこの本は必要なんじゃないかな。と思いました。私は作者のように孤独耐性がつよく、セーフティーネットが欲しい!!という感じ。先述の彼のような人は、作中の福壇のようなところがあればいいのかなぁ。と思ったのです。
彼とは違って孤独耐性高い私も、この福壇は地域にあったら、かような。と思いました。
その道(福祉系)の話を聞くのが美味い方々がマスターなり、ママなりをしているのだから、それは話す方は気分がいいよね。と。
寂しい人は話したい気持ちをたくさん持っていることが多いので、福壇、ありだな!と。その福壇まで一歩足を踏み出すのが大変かもですが。
私も脳内でモンガーズならぬマスイケーズに会議をして欲しいものです。 -
Posted by ブクログ
50歳、独身、フリーランス、兄弟なし、母は遠方の著者が
今、死んでしまったら?
数年後に死んでしまったら?
私の後始末はどうなるんだろう?
最悪の状況(孤独死腐乱などなど)を避けるためには、今から何を準備しておけばいいんだろう?
ってことを、孤立死、孤独死をしない方法、
病院で延命処置を拒否する方法(自分が意思のない状態で担ぎ込まれた場合も含む)、
そもそも病院で亡くなることはできるんだろうか?(最近は自宅療養を薦められる)(でも、独居老人にはそんな非道な事はしないとおもうんだけど)
死んだあとお墓に入っても誰もお参りしてくれないので、遺骨を合祀したい。
葬儀は直葬でいいんだけど、どうしたら伝わる?
生命保険はどうする?
平均寿命まで生きた場合、お金はどのぐらいかかる?今からどう溜める?
行政や各種団体にはどういうサービスがある?
などなどを
いろんな観点でわかりやすい言葉で書いてくれています。
私は旦那と子供たちがいるけど、子どもが親元を離れて生活をするようになり、
旦那に先立たれたら、結局は一人になるのだし、
子どもが遠方にでもいたら、ある程度、亡き後をそれなりにしてくれるかもだけど
(少なくとも生命保険の受取人にはなってくれるし、いろんなものの同意のハンコもおしてもらえるのがかなり有利か)
一人孤独死、腐乱で発見などという可能性は捨てきれないよな・・・って思いつつ読んだ。
あとはやっぱ、子どもたちがいたとしても頼れるかどうかは彼女らのその時の状況しだいだし、なるべく迷惑をかけないようにしたいという気持ちもあるにはある。
そろそろ『終活』の準備の準備・・ぐらいは考えておくべきか? -
Posted by ブクログ
WEBで連載してた頃からこの記事を読んでいましたが、それらを大幅に加筆してまとめた一冊。
研究者ではないライターである著者の視点を通しての描き方に好き嫌いが分かれるかもしれませんが(それと、いまどきのネットで使う文章・言い回しが多いので、そこらへんのノリが受け入れられるかどうかも、読者を選ぶかと思う…)個人的には、各文豪の解釈について肯定・否定はそれぞれ読者側に委ねられてて自由ですし、各引用や参考文献もしっかりまとめられてて、読み物として面白かったです。
私は、この本の「森鴎外の死に様」の解釈なんかとても好きですね。
竹田昼さんの挿画も良かったです。