アトゥール・ガワンデのレビュー一覧

  • 死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

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    現役医師ガワンデ氏が実際関わってきた人達のエピソードが書かれている。死に行く人にどう向き合うか。気持ちの整理ができる。
    姉の余命をしりこの本に救われた。

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    2017年06月04日
  • 死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

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    死すべき定め

    数多くの死を見続けた医療従事者が自らの医療体験ならびに家族の死から、現代の高度に医療が発達して寿命が延ばせる時代に死とは何か?幸福な死とは何かを問う本。

    現代医学の介入がない時代は人々は命にかかわる病気に自分が冒されていると気がつくのと死ぬまでの間隔は数日から数週間の単位であった。
    しかし現代はCTスキャンなどの早期発見や延命技術によって年単位にまで伸びている。
    それだけ、その余命期間は人や家族は思い悩むことになる。
    重い病気にかかってる人は単に長生きしたい以外に大切なことがあり、調査によると、苦しまないこと、家族や友人と絆を深めること、意識をたもつこと、他人の重荷にならない

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    2017年05月19日
  • 死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

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    母の闘病と看取りに迷いや後悔があって、それがこの本の序にあることと重なった。トルストイの「イワン・イリイチの死」を取り上げた授業からの提起。

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    2017年02月15日
  • 死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

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    もうよくなる見込みはない、という病状にある人たちに本当は何をするべきか?という問いを探るハードな本。多くの人は苦痛のない平穏な死を望みながらも、過酷な闘病生活の沼にはまって苦しみ、孤独の中で亡くなることになる。また、施設は安全と医療が行き届いてはいても孤独でプライバシーのない、尊厳を奪われた状態になりがち。いったい私たちは、科学と医療の進歩で何を追い求めてきたのか?どのようにすれば、死地に立つ人たちとその家族に現実を受け入れる勇気を与え、尊厳を取り戻せるのか?という話が、著者の家族を含め実在の人々のエピソードを通じて語られる。

    その人たちの病状や生活を奪われる苦しみも克明に語られるので、読ん

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    2022年07月18日
  • 死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

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    名著だと思う。おそらく自分がICを至上主義とするような情報提供的医師として生きてきたのであればこの本が人生を変えてくれる本になっただろう。しかしこれほどまでにACPの意味や終末期の難しさが論じられている今読んでみると、この本によって医者人生が変わるということはなかった。
    とはいえ、死が迫った患者と厳しい会話をすることによって本人や家族がいかに救われるのかということは内省的な気持ちも持ちつつ読むことができた。

    多分bad newsの伝え方とか、予後の伝え方のようなものは、方法論で解決する問題ではない筈だ。
    相手は患者であるまえに人間なのである。

    だからやはりACPとは主治医がするべきなのだ。

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    2022年03月13日
  • 死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

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    本書は、ガンを経験し死を身近なものとして少しは意識したこともあり、前から気にはなっていたが手に取るのを避けてきたような気がする。
    読み終えて、呼んで良かったと強く感じている。
    死にあたって何が大切なのか、もう一度考え直してみる必要がありそうだ。
    日本でも、もっと患者の生きる意義に寄り添った医療やケアが普及することを望んで止まない。

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    2021年12月13日
  • 死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

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    「生まれ落ちたその日から、私たち全員が老化し
    はじめる。」(序P9)

    人は生まれたからにはいつか死なないといけない。
    「死ぬべき定め」に直面したとき、死に直面した
    本人や家族そして医師はどのように終末期を選択し
    その選択に従って実行していけばいいのか、を模索した
    例が挙げられている。

    前半は老いによる死、中盤は病気(主にがん)による死
    後半は著者の父と著者の家族が「死すべき定め」に
    対してどのような行動を取ったのかがつづられている。

    現在、高齢者は敬われる存在ではなく希少価値を失った
    ため、家族の在り方も変わってしまった。生き方の
    自由と自立に恵まれた反面、家族システムの地位は
    下がった

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    2020年12月25日
  • 死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

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    アメリカのインド系二世の外科医であるアトゥール・ガワンデ氏が、自身の父親の死についても触れながら老年期医療、終末期医療について書いたもの。
    実は内容にとても心動かされるものがあり、何度も書評、感想を書こうとしたのだが、結局どれも薄っぺらなものになってしまう気がして、消してしまった。
    老年期には病気だけではなく、自然な老いによる経年劣化で身体に様々な問題を持つようになる。医療はその問題に立ち向かうための技術だが、常に克服できるとは限らない。死という崖に追い詰められて、徐々に撤退するしかない、撤退のスピードをいかに遅らせるかというくらいしか出来ないときも多々ある。
    そのときに医療は、医療従事者はど

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    2019年02月11日
  • 死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

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    医師である著者が医療現場での経験をもとに、終末期医療や老化、死に向き合う過程について考察したノンフィクション。この本では、現代医療の限界と、患者やその家族が直面する問題について深く掘り下げる。

    いつかは来る自らの終末を想像しながら読む。医療の限界とよりよい人生の過ごし方におけるトレードオフ。生き延びられるなら、苦痛は耐えるべきか。それとも苦痛に耐えられなくなる前に安楽死を望むべきか。緩和ケアのあり方とは。死に向き合うことの意味や価値について深く考えさせられる。

    ― これは正常である。プロセスを遅くすることはできる。食事や運動によって差が生じるのだが、止めることはできない。肺の機能的な容量が

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    2025年04月28日
  • 死すべき定め――死にゆく人に何ができるか

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     誰しも向き合わなければならない問題である。そしてそれは、本人だけでなく、家族のことも含めて。


     衰えは人の運命である―いつの日か死がやってくる。しかし、人の中の最後のバックアップ・システムが壊れるまでは、そこまでの道を医療によって変えることができる。一気に下る断崖にすることも、緩やかな下り坂にして、生活の中でもっとも大切なことができるようにすることも可能である。医療に携わるわれわれのほとんどがこの可能性を考えていない。特定の個別の問題を取り上げるのは得意である―…しかし、高血圧と膝関節炎、他のいろいろな病気を抱えた高齢女性を担当させられたら―…―われわれは何をしたらいいのかわからず、しば

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    2020年04月25日