佐藤一斎のレビュー一覧
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素晴らしいです!
どの言葉も、しみます。
いつか、全文を読みたいと思います。
再読のたびに、新しい発見、気づく言葉があるのでしょうね。
すごい本でした。
第二四三条 血気には老少有りて、志気には老少無し。老人の学を講ずるには、当に益志気を励して、少壮の人に譲る可からざるべし。少壮の人は春秋富む。仮令今日学ばずとも、猶お来日の償う可き有る容し。老人には則ち真に来日無し。尤も当に今日まなばずして来日有りと謂うこと勿るべし。 ー 127ページ
体力からほとばしる血気には青年と老年との違いはあるが、精神から発する志気には違いはない。だから老人が勉学に取り組むには、ますます志気を励まして、青年や壮年 -
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1772年~1859年を生きた佐藤一斎さん。博多の歴女、白駒妃登美さんの講演で「死刑に次ぐ重罪人を流す場所、沖永良部島に送られた西郷隆盛が持っていった本の一つが言志四録」とおっしゃっていたのがきっかけで読んだ本。
人間として大事な教えが、たくさん詰まっていて語り尽くせないです。
志:心の立派な人になろうとする意志
青春とは、心の持ち方
世の中、色々な災難、ネガティブな事がふりかかるけれど、払いのければ人生は晴天のように明るい
降りかかる何事も「楽しい」に変換
心が爽やかであれば何事も処理できる
常に死と隣り合わせだった西郷隆盛さんと重ねるなんておこがましいけれど、遠方の地で正直 -
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1800年前後の思想家、儒家である佐藤一斎の著書4冊をまとめたもの。西郷隆盛が座右の書にしたり、弟子には吉田松陰の師である佐久間象山を輩出したりと、明治維新の原動力になったと言っても過言ではない書。
中心思想となるのは本の題名からも分かるように「志」。
学問をするにも、自分を修めるにも、国を治めるにも、職を全うするにも、手段手法云々よりもまず「志」があって初めて反省し、練磨できるというもの。
時々本を閉じ、沈思しながら読むに値する。
ちなみに、背表紙に日本刀が描かれているのが個人的にはツボだった。日本男児たるもの、心に常に真剣を持てというメッセージだろうか。 -
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ネタバレ全体を通しての感想
いつの時代も普遍的なことがある。と感じた。時代毎の環境の違いや文化の違いはあれど、人との接し方、自分との向き合い方は変わらないんだと思う。「古臭いカビた本」かもしれないが、変わらないこともある。
古文が苦手な人でも「現代語抄訳」されているのでとても読み易い。
考えていること。
迷っていること。
壁にぶち当たっている人。
人との接し方で悩んでいる人。
は一度読んでみることをおススメします。
リーダー指南書と紹介されているが、仕事や対する心構え、志の持ち方、日常の気付き、人との接し方など
大事なことを言語化できると思う。
“心理は是れ竪の工夫、博覧は是れ横の工夫、竪の工 -
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言志四録諸読者にとってはとても読みやすく、
内容も十分読む価値はあったと思う。
原文が小さく、ほとんど読まなくても良いのは、
読みやすくもあるが、賛否が分かれそう。
年をとっても常に学び続ける姿勢や心の持ち方についての言葉には、
はっとさせられることも多い。
その一方で、「足るを知る」のように、
生き物の真理を言っているものの、
捉えによっては年長者や権力者が良いように利用しやすい言葉だな、
と思うことも多い。
すべてを鵜呑みにするのではなく、この中でも言及されているように、
まずは受け入れて、そして言葉の意味をじっくりと考え、
受け入れるものは積極的に受け入れる、
というのが良い気がする。 -
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ネタバレ以前読んだ藤巻幸夫氏の著書に、影響を受けた本の1つとして言及されていたので読んでみることにした。原文(漢文の書き下し文)に、現代語の訳や解説がついた構成で理解しやすい。最近欧米や、現代の人の著作ばっかり読んでたので、こういう日本の歴史ある考え方(道)を垣間見れたのはいい勉強になったと思う。
[読書録]====================================================
少にして学べば、即ち荘にして為すこと有り。
荘にして学べば、即ち老いて衰えず。
老いて学べば、即ち死して朽ちず。
人は環境によって作られるが、その良い環境を良い方へと変えていくのは、