松本佐保のレビュー一覧

  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘

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    宗教改革以降のローマ教皇の地位は低下した、とは簡単にいえますが、ことはそんなに簡単に説明できるのでしょうか。ナポレオンのコンコルダートや戴冠式、ムッソリーニのラテラノ条約など、「教皇の権威を必要とした」事例は近代や現代も数多く見られます。戦後もヨハネ23世やヨハネ・パウロ2世の活躍はある程度年を重ねている人にとっては一度は耳にしたことのある名です。世界最大の教団であるカトリックを統括するローマ教皇の力は、本著の著者である松本佐保先生の言葉を借りると、「二十一世紀のグローバル社会は、決して世俗的なものだけでは説明できない。それは宗教紛争が頻発する国際情勢を見れば明らかであろう。これらを解決するた

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    2014年10月13日
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘

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    ネタバレ

    意外と知らなかったバチカンの歴史。フランス革命(ピウスⅥ時代)のバチカンへの衝撃、イタリア統一と初代国王の葬儀の非カトリック化(異教信仰の神殿パルテノンでの実施)によるイタリアとの対立(ピウスⅨ時代)、反ソゆえにヒトラーなど3国同盟側への傾斜と中立(ピウスⅩⅠ、ⅩⅡ時代)、共産主義への脅威からギリシャ正教との和解を目指す第2バチカン公会議の開催、ユダヤ教との和解(パウロⅥ時代)、東欧民主化への影響(ポーランド人法王ヨハネパウロⅡ時代)、バチカンという国が今なお非常に政治的な影響力をもっている歴史でありがら、なおかつ宗教性が深く残っていることが驚きであるとともに、やはりという納得の気持ちとがない

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    2013年11月06日
  • バチカン近現代史 ローマ教皇たちの「近代」との格闘

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    バチカンという視点から書かれた近現代史で、とても新鮮だった。1848年の革命以降から第二次大戦の間はもう少し詳細に知りたい。労作。

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    2013年08月27日