百舌涼一のレビュー一覧

  • 17シーズン 巡るふたりの五七五

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    いつも教室でぼっちの音々の世界を変えてくれた天神くんとの出会い。俳句を通して音々の世界がどんどん広がっていく。恋と俳句のつながりも良い。中学生に勧めたい。

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    2024年04月29日
  • ディスカヴァー文庫 運命のひとは、忘れた頃にやってくる。

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     コメディタッチでありつつ哲学的でもある、ハートフル・ノンメモリーストーリーです。

     主人公は、ちょっとお腹の弱い限界社畜SE。ある日、休日出勤をしようとした電車の途中でとんでもないビックウェーブに襲われる。なんとか途中下車して滑り込んだ多機能トイレでは、鍵はかかっていなかったのに美しい女性が眠っていた。追い詰められたところでの異常な事態に、彼の括約筋まで動きを止めて――ともすれば社会から抹殺されてしまいそうな状況の中目を覚ました彼女は、お腹を下してひどいことになっている主人公を家に招き入れ、シャワーと洗濯を提供してくれた。素直に感謝だけをしたいところだけれど、彼女が主人公につけたあだ名は『ゲーリー』――下痢で漏らしたからなんて不名誉なつけられ方をした名は、いつしか主人公に馴染んで一体となっていく。美人だけど強気でチャンネルがどこかずれている彼女は、主人公に『運命の人』を見つけて欲しいと言う。手掛かりは『とあるバーに飲みにくる客』というだけのため、主人公もそのバーに通うことになるのだが、そこにやってくる客は癖の強い者ばかりで、本当に運命の人は見つかるのか。

     魅力的なキャラクターがたくさん出てくる良作でした。文体が読みやすいです。最後の解説まで読みましたが、まさに、という感じでした。読み始めてすぐに『そんなことってある!?』とツッコミを入れたくなるような展開で、小難しくかつ緊迫感のある描写で書かれているけれど、確かに緊迫した状況なのだろうけれど、結局下痢で切羽詰まっているという状況。初めからあまり綺麗なスタートではないにも関わらず下ネタが下品な感じには思われないのは、豊かな描写がぐっと引っ張ってくれるからなのだろうなと感じました。いや、文章って自由だなと改めて思います。
     謎の美女がとにかく美しい女性として描かれている割に、性格や酒量、何より飲むと記憶を無くすノンメモリー状態になってしまうなどなかなか情報が多く、後から判明する事実も相まってなかなか魅力的です。
     バーのマスター、客たちもまた様々な面を見せてくれるのですが、一番意外性のあるキャラクターが主人公だったということがびっくり箱のようでした。主人公の一人称で物語が進むため、主人公が自分で自らのことを話さないと気付かないものでしたが、後半にいくにつれてどんどん引力が増していくのも面白かったです。

     コミカルな展開の中にも、作者の芯のようなものを見ることのできる、希望を感じる一冊でした。

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    2024年11月21日
  • ディスカヴァー文庫 運命のひとは、忘れた頃にやってくる。

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    お腹をくだして、駅の多目的トイレにかけこむと、絶世の美女が眠っていた。
    酔っ払うと記憶を失くす「ナタリー」に、下痢なので「ゲーリー」というあだ名をつけられる。
    運命の人を探してと依頼され、いきつけのバー「おととい」で彼女の男漁りを見守ることに。
    何度もトイレへ駆け込むのだが、とても感情がリアル。
    個性あふれる人間模様、ハラハラドキドキする展開で面白かった。

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    2024年10月14日
  • ディスカヴァー文庫 運命のひとは、忘れた頃にやってくる。

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    いやー小気味良く一気に読ませてくれた話でした。
    前半は結構短めの1話でまとまる話が続くのでちょっと弛んでくるが、半分過ぎた頃には文章を追うのが楽しくなってくる。
    後半のサスペンスちっくな展開も主人公の緊張感が別のところ(下半身)にある感じや、テンポのいい文章で重くなりすぎない、ハッピーエンドで終わって良かった!と思える話でした。

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    2022年07月08日
  • フラワード

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    母を亡くした継実(♂)は、しわがれ声で老婆のような口調の自称魔女(見た目は20代なかば)がやっている葬儀専門の花屋でアルバイトを始める
    常識にはとらわれない花の選び方は「花言霊」を葬儀に添えるためのものだった

    継実の特徴として、母親から「その声で話しかけないで!」と言われてからしゃべることができなくなったが、思っていることがなぜか魔女は理解できて会話が成立する


    自称魔女の小説が僕の好みなんだけど、やはりこれもそういったオチでしたか
    なんか、終盤の種明かしが怒涛の展開で、結構無理があるんだけどね
    まぁ、好きな部類です


    描かれている葬儀は以下のようなもの

    不倫していた会社の重役
    神サーファーと慕われていたのに、実は丘サーファーだった先輩
    腹上死した女社長
    ホストクラブで葬式をするホスト
    ゾンビメイクで死んでいた人
    デブ専クラブの女の人
    遺体が、兄ではないと主張する妹
    生前葬をする俳優

    あと、継実の母親の仏花もこのお店のセレクションだったよう

    一番面白かったのは、ホストのやつかな
    「生まれた日を祝うのと死んだことを哀しむのはいっしょだよ」とか
    「店長、葬式でピンドン開けないっしょ?」「開けりゃいいじゃねーか。ホストの葬式だぞ。ピンドン開けないでどうすんだよ」のやり取りがクスッときた


    お葬式って誰のためのものなのかね?
    今までは、ただ単に残された人たちが気持ちの区切りをつけるものと思ってた
    でもこれを読んだら、不謹慎と思われたとしても故人がやりたかったお葬式によって笑い飛ばしつつ故人に思いを馳せるものもアリなのかと
    「死」はすべての人に訪れるものだけど、そのときにどうやって送られるかがその人の人生の総括なんじゃなかろうか
    ま、今までそんな型破りな葬式なんて参列したことないけどね

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    2020年05月20日
  • 17シーズン 巡るふたりの五七五

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    小学生の時のある出来事から、人と関わるのが苦手になった音々。中学生になった今も親しい友人もなく、家族以外とはほとんど会話もせず暮らしていた。
    そんなある日、音々の考えたスローガンを誉めてくれたクラス委員の天神から俳句部に誘われる。 
    俳句という才能を開花させていく音々と、天神くんの友情が描かれた作品。
    音々の俳句がとても素敵だし、出てくるキャラクターたちがみんな魅力的で面白かった。
    音々が過去のトラウマを克服して生地していくのがとても良かった。

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    2026年01月15日
  • SSRチルドレン

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    中学1年になった汐は、いつのまにか公園がなくなっていることに気づく。
    近所のおじいさんが子供の声がうるさいからと苦情を言ったとか…
    幼馴染の佑大に言うと聞きに行こうとなり、だがおばあさんが言うには、おじいさんは認知がありホームに入ったからねぇ、そんなこと言うわけないと。
    知らない間に児童館が老人ホームになっていた。

    学校では島から転校してきた美玖が、島では猫何いちばん多くて次にじいばあで、子どもはいちばん少ないと言う。
    島で8人だけで同級生もいなくて、友だちができて嬉しいと喜ぶ。

    だけど3人にはそれぞれに悩みがあって…
    ひとりっ子の汐は、大切にされているが血の繋がりはなくて、佑大は大家族で地元では知らない人はいないほどで、美玖は母親が再婚することで島を離れたわけで。
    誰がいちばん辛いのかとか不幸だとかじゃなくて、友だちなのに秘密にしているみたいで、それが悲しくもあったのだろう。

    SSRとは、スーパースペシャルレアなこと。
    卑屈になったりせず、けっして不幸なことでもなく、SSRってカッコイイじゃないかと言う彼らを応援したくなった。



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    2025年12月12日
  • フラワード

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    民法のドラマによくありがちなストーリー。
    (リアリティには欠けるけれどハートフルな感じ)

    親に見捨てられた事で失声症になってしまった青年が、『花言霊』を込めた弔い花専門の花屋さんで、自称魔女の老婆タマコと働き、通夜や葬儀を通して、死であったり家族を考えさせられるお話しがいくつか。
    人生が人それぞれであるように、弔い方は人それぞれ。
    『花言霊』によって選ばれる花々が印象的だった。
    私の人生だったら、最後にどんな花が弔われるのだろう。

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    2025年06月11日
  • フラワード

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     失声症の青年と『魔女』の花屋で繰り広げられる生と死と人とのつながりのお話でした。

     主人公は過去の母親との諍いに傷つき、小学生の頃から声が出ない『失声症』になってしまった青年。急な事故で二人暮らしだった母を亡くし、他に身内もいない天涯孤独の身になった十八歳。声が出ないためなかなかアルバイト先も見つけられず困っていたところ、ダメ元で当たった花屋で採用してもらえることに。そこは、見た目二十代後半なのに老人のような言葉で話す『魔女』が営む、弔い花の専門店で、通夜や葬儀の花を『花言霊』で飾る仕事をしていた。アルバイトとしてそれに関わるうちに、主人公は思いもよらないところから自分の家族や『魔女』に向き合うことになっていく。

     花言葉はよく聞くことだけれど、『花言霊』という、それより少し強くて不思議な力を持ったもので、そっと葬儀や通夜を後押しする不思議なお話でした。作中に出てくる花の名前は、確かに普通の葬儀では使われないものも多く出てきて、そんなこともできるのだろうかと思ってしまいます。葬儀の時、身内はとにかく悲しむことよりも決めなくてはいけないことの多さと忙しさが先に立って、そんなことを考えている余裕がある人などほとんどいないのが現状だと思うので、いざ祭壇を見て予想外の花が飾り付けられていたら、その意外性から『花言霊』にかかってしまうかもしれません。

     現実にはあまりないだろう話の展開も多くありましたが、家族との有り様を考えさせられるお話でもありました。

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    2024年06月02日
  • ディスカヴァー文庫 運命のひとは、忘れた頃にやってくる。

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    オーディオブックで。
    リズミカルな文章と軽快な風呂敷のたたみ方が良かった。コミカルな映画を見終わったような満足感があった。
    好みの問題で、声が自分にあっていたらもっと楽しめたかもなと少し残念に感じた。

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    2024年04月13日
  • フラワード

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    喋れなくなってしまった主人公と自称魔女の葬儀花屋さんの話。
    お通夜で様子を伺い、そこからその場に合いそうな花を見繕って葬儀に飾る。
    言霊を大事にする花屋の主人が選ぶ花は花言葉(言霊)にも意味がある。

    葬儀屋さんのまーさんの話がもう少しあっても良かったなと思った。
    続きが気になると言うほどではないが、アニメを見ているような、1話完結で読みやすかった。小学生などの子でも読みやすい本だと思う。

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    2024年03月22日
  • 生協のルイーダさん あるバイトの物語

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    中学生の子どものために買って、自分も読んだ。優柔不断な主人公に共感する人とイライラする人に分かれそう。スキマ時間に軽く読むにはいいかな。

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    2024年03月02日
  • ディスカヴァー文庫 運命のひとは、忘れた頃にやってくる。

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    お腹くだしてトイレで美女と出会う、少ないヒントで運命の人を探すって物語でもさすがにちょっと設定に無理がある気がする
    パワハラ上司にイライラする

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    2024年01月31日
  • ディスカヴァー文庫 運命のひとは、忘れた頃にやってくる。

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    あまりにも現実では起こり得ないようなことな一方、現実に寄せたような書き方であったためあまり世界に入り込めなかった。先が気になって一気に読めたため、ストーリーとしてはおもしろかった。

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    2023年12月27日
  • ディスカヴァー文庫 運命のひとは、忘れた頃にやってくる。

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    お腹の弱い社畜な主人公が絶世の美女のために、運命の人探しをするをするお話。
    キャラクターが皆個性的で楽しいです。
    メインキャラを主軸とした短編集かなと思いきや、終盤へ向けて今までのキャラが勢揃いし、伏線回収のうえフィナーレを迎え、読み応えもありました。

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    2023年09月23日
  • ウンメイト (本のサナギ賞受賞作)

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    イヤな記憶がよみがえってしまった
    私も通勤電車内でゲーリーに出会ったら最悪です
    本当に思いがけずにやってくるのです
    ア・イ・ツは!

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    2022年09月25日
  • フラワード

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    花言葉、ではなく、花言霊、を込める不思議な花屋で
    働き始めた主人公。

    天涯孤独になってしまった上に、喋れないので
    ろくろくバイトもできない、という主人公。
    花屋以外のバイトのアポはどうやってとったのか、と
    若干気になる部分があります。
    同じく、突撃したのでしょうか??

    色々な人の葬式を見て、人と交流して
    成長していく主人公?
    しかし、祖母といい母親の事といい、途中から
    波のような情報量が、という気がしました。
    花屋の『オーナー』に関して、もありますが。

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    2019年10月11日
  • ウンメイト (本のサナギ賞受賞作)

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    ネタバレ

    当時流行った水野敬也や川村元気の二番煎じのようなものかと最初は思ったが、最後に少し変化を入れてきたので安心した。

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    2019年06月05日
  • ウンメイト (本のサナギ賞受賞作)

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    何か汚れてる感が有るが内容は、うまく繋がっていて、ラストも良かった。 2017.12.18

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    2017年12月18日
  • 生協のルイーダさん あるバイトの物語

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    優柔不断、と聞いて、ドキッとする人は、どれぐらいいるだろう?
    実は、自分も優柔不断。主人公の勇者くんほどではないけれど。でも、「AとB、どっち?」という選択肢で、迷ったことはない、という人の方が少ない気がする。多少なり、迷うことは誰にだってあるでしょう。その極端の最先端を行ってるのが主人公・勇者くん。

    そんな勇者くんに悪魔の手(救いの手?)を差し伸べる、生協のルイーダさん。
    生協と通しての仕事なのに、おもいっきりブラックな匂いしか漂ってこない、一癖も二癖もある怪しげなバイト。
    生協を通してと言うより、ルイーダさんを通して、が正解だろうけど。

    それぞれ一話完結スタイルだと思っていたけれど、最後にそう繋がるのかあ、と意外でした。何も考えずに読んでいたので。
    ところで、これは、続刊が出るのかなあ? 一応完結はしたけど、続きそうなラストでもあったので。仮に出たとしても、もう「バナナむいちゃいました」は、もう出てこないだろうけど。

    優しくて、柔らかくて、断れない。そんな勇者くんの冒険(バイト)は、まだ始まったばかり。
    ラスボスは、やっぱり、ルイーダさん!? 軽く読めて面白かったです。

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    2017年10月31日