【感想・ネタバレ】フラワードのレビュー

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Posted by ブクログ

母を亡くした継実(♂)は、しわがれ声で老婆のような口調の自称魔女(見た目は20代なかば)がやっている葬儀専門の花屋でアルバイトを始める
常識にはとらわれない花の選び方は「花言霊」を葬儀に添えるためのものだった

継実の特徴として、母親から「その声で話しかけないで!」と言われてからしゃべることができなくなったが、思っていることがなぜか魔女は理解できて会話が成立する


自称魔女の小説が僕の好みなんだけど、やはりこれもそういったオチでしたか
なんか、終盤の種明かしが怒涛の展開で、結構無理があるんだけどね
まぁ、好きな部類です


描かれている葬儀は以下のようなもの

不倫していた会社の重役
神サーファーと慕われていたのに、実は丘サーファーだった先輩
腹上死した女社長
ホストクラブで葬式をするホスト
ゾンビメイクで死んでいた人
デブ専クラブの女の人
遺体が、兄ではないと主張する妹
生前葬をする俳優

あと、継実の母親の仏花もこのお店のセレクションだったよう

一番面白かったのは、ホストのやつかな
「生まれた日を祝うのと死んだことを哀しむのはいっしょだよ」とか
「店長、葬式でピンドン開けないっしょ?」「開けりゃいいじゃねーか。ホストの葬式だぞ。ピンドン開けないでどうすんだよ」のやり取りがクスッときた


お葬式って誰のためのものなのかね?
今までは、ただ単に残された人たちが気持ちの区切りをつけるものと思ってた
でもこれを読んだら、不謹慎と思われたとしても故人がやりたかったお葬式によって笑い飛ばしつつ故人に思いを馳せるものもアリなのかと
「死」はすべての人に訪れるものだけど、そのときにどうやって送られるかがその人の人生の総括なんじゃなかろうか
ま、今までそんな型破りな葬式なんて参列したことないけどね

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2020年05月20日

Posted by ブクログ

 失声症の青年と『魔女』の花屋で繰り広げられる生と死と人とのつながりのお話でした。

 主人公は過去の母親との諍いに傷つき、小学生の頃から声が出ない『失声症』になってしまった青年。急な事故で二人暮らしだった母を亡くし、他に身内もいない天涯孤独の身になった十八歳。声が出ないためなかなかアルバイト先も見つけられず困っていたところ、ダメ元で当たった花屋で採用してもらえることに。そこは、見た目二十代後半なのに老人のような言葉で話す『魔女』が営む、弔い花の専門店で、通夜や葬儀の花を『花言霊』で飾る仕事をしていた。アルバイトとしてそれに関わるうちに、主人公は思いもよらないところから自分の家族や『魔女』に向き合うことになっていく。

 花言葉はよく聞くことだけれど、『花言霊』という、それより少し強くて不思議な力を持ったもので、そっと葬儀や通夜を後押しする不思議なお話でした。作中に出てくる花の名前は、確かに普通の葬儀では使われないものも多く出てきて、そんなこともできるのだろうかと思ってしまいます。葬儀の時、身内はとにかく悲しむことよりも決めなくてはいけないことの多さと忙しさが先に立って、そんなことを考えている余裕がある人などほとんどいないのが現状だと思うので、いざ祭壇を見て予想外の花が飾り付けられていたら、その意外性から『花言霊』にかかってしまうかもしれません。

 現実にはあまりないだろう話の展開も多くありましたが、家族との有り様を考えさせられるお話でもありました。

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2024年06月02日

Posted by ブクログ


喋れなくなってしまった主人公と自称魔女の葬儀花屋さんの話。
お通夜で様子を伺い、そこからその場に合いそうな花を見繕って葬儀に飾る。
言霊を大事にする花屋の主人が選ぶ花は花言葉(言霊)にも意味がある。

葬儀屋さんのまーさんの話がもう少しあっても良かったなと思った。
続きが気になると言うほどではないが、アニメを見ているような、1話完結で読みやすかった。小学生などの子でも読みやすい本だと思う。

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2024年03月22日

Posted by ブクログ

花言葉、ではなく、花言霊、を込める不思議な花屋で
働き始めた主人公。

天涯孤独になってしまった上に、喋れないので
ろくろくバイトもできない、という主人公。
花屋以外のバイトのアポはどうやってとったのか、と
若干気になる部分があります。
同じく、突撃したのでしょうか??

色々な人の葬式を見て、人と交流して
成長していく主人公?
しかし、祖母といい母親の事といい、途中から
波のような情報量が、という気がしました。
花屋の『オーナー』に関して、もありますが。

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2019年10月11日

Posted by ブクログ

後半が焦った展開のように思えてしまったのが残念。とはいえ未来を感じられるラストだったし読後感は悪くない。ただ葬儀屋のまーちゃんのくだりがもう少し欲しかった。

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2017年08月05日

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