綾川梓のレビュー一覧
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初めてのミスマープルもの。
ポアロよりマープルのがキャラとしては好きかも!
ヒロインのグエンダが「いままで一度も訪れたことのない国の、一度も来たことのない家」を買って、張りたいと思い描いた壁紙と全く同じものがそこに張ってあるのを見つけるシーンが、なんとも言えず不可解で最高の導入。殺人を見る夢も不気...続きを読むPosted by ブクログ -
解説(奥田睦氏)が共感、言い得て妙。“冬休みの午後、炬燵に入り、緑茶をすすり、マクビティの胚芽チョコレートビスケットを食べながら、クリスティーを読み耽る楽しみ”、そして“幸福な読書の象徴”…Posted by ブクログ
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イギリスの風景と文化を楽しむことができる ミス マープルもの。
映像作品も同時に見たので、すごく楽しめました。
筆跡鑑定の真贋は、他の作品でも出てきますが、しばしば偽物と思われたものが本物だというのがアガサクリスティの仕掛けの一つだということが分かりました。
古い建て物、建築家も、仕掛けの...続きを読むPosted by ブクログ -
出版社と著者の契約に基づき、クリスティの死後に出版されたミス・マープル・シリーズ最後の一冊。犯人探しの楽しみはもちろん、そこに描かれる時代がかった風景、冒頭のホラーにも似た展開、様々な性格の登場人物たち、そして控え目に大活躍するマープルと、マープルシリーズの魅力を詰め込んだ、まさに大団円にふさわしい...続きを読むPosted by ブクログ
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眠れる獅子を起こすと厄介な事になる。それは誰もが胸に留めるべき教訓なのだけど、本作で起こしてしまうのは殺人
誰も殺人と思わなかったワンシーンが一人の女性の回想により突如起き上がる。序盤は唐突に、そして話が進む毎にゆっくりと殺人犯の足音が忍び寄る様子にはクリスティーの熟練さがそこかしこに活きていると感...続きを読むPosted by ブクログ -
何となく「復讐の女神」と似たタイプかな?と思っていたら大当たりだった。家の庭に埋めていたのも一緒で怖〜…となった。しかしリード夫妻が無事で良かった。最後にマープルが助けてくれたのが嬉しい。マープル最終作まで読んでしまったので寂しい…。Posted by ブクログ
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ミス・マープルを初めて読んだ。 ポワロとは違って、より人の心理に寄り添って解決する感じ。 突如思い出した、子どもの頃に見た殺人事件は、幻なのか?現実なのか? 出てくる人皆怪しく思えてきた(笑)Posted by ブクログ
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やはり、外国の作品を読めたことが奇跡だと感じるほど読むのが大変だった。単純に慣れてないだけなのだけれど、、
登場人物を覚えてきた、中盤からは物語に入っていけて面白かった。人間模様の複雑さが読みにくい部分もあったが、同時に面白かった。
あと、途中途中これを訳している方がすごいなと感じた。Posted by ブクログ -
回想の中の殺人
久しぶりに犯人あてに成功
ブランデーくらいでやっと怪しみ始められたが
ミス・マープル初めて読んだけどこれが最後の事件らしい
信用しやすい人間の目を通して事件が描かれると全く違ったものになってしまう
恩田陸が解説なのもよかったPosted by ブクログ -
アガサ・クリスティの中でも、クリスティらしい作品だと思います。
まず、この設定を思いつくのがすごいと再読にもかかわらず、脱帽。記憶の中の、過去の犯罪。
クリスティは、他にもいろいろ有名な作品がありますが、この作品は落ち着きもあり、また凝った構成、恐怖感情だったり、この1作品で多くの感情が詰まっており...続きを読むPosted by ブクログ -
記憶もないほど幼い頃に過ごした海辺の快適な家、おぼろげながら幸福な印象にそぐわない惨劇の場面…曖昧な中から浮かび上がる明暗のコントラストが魅力的。オカルト的な要素は珍しいけど、心地よさと怖さを結びつけるところがまさにアガサ。クレプスキュールレーベルのfrom Brussels with loveとい...続きを読むPosted by ブクログ
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ミス・マープルもの。
結婚を機にイングランドへ移住し、新居を探していたグエンダは、初めて見るはずの家の内部に既視感を抱きます。さらに後日見た芝居のある場面からその家で起こった恐ろしい記憶が浮かんできて・・。
グエンダの夫のいとこがミス・マープルの甥夫婦だったという事もあり、この“回想の中の殺人”の...続きを読むPosted by ブクログ -
なにを置いても、冒頭部分で若い妻グエンダが初めて来るはずの新居について詳しすぎることに気づき始め、回想の殺人を思い出すまでの描写が圧巻。テンポよく、必要な情報を含みながら、予感が確信に変わるスリルが味わえた。
若い夫婦を心配して色々と手を回すミスマープルの優しさが読んでいて嬉しかった。Posted by ブクログ -
ついに最後の巻…
最後と思うとさみしくなって、読み終わるのがもったいないような、でも続きが気になるし…と、結局どんどん読んでしまった…(。-_-。)
少しずつ蘇る記憶をたどっていくが、ミスマープルシリーズで初めて(!)犯人が当たっていた☆
もっと続きが読みたいけど、これで終わりなのが本当に残念。Posted by ブクログ -
回想の中の殺人事件を解明するというのがめずらしい。
登場人物がごちゃごちゃになってしまって、すこし読みにくかった。Posted by ブクログ -
ミス・マープル最後の事件ということで、寂しく思いながらも楽しく読ませて頂きました。クリスティーの作品は、推理小説としての良さはさることながら、異国情緒をたっぷりと感じることが出来るところがとても好きです。イギリスに行きたいなあ。Posted by ブクログ
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マープルシリーズの最終作品(カリブ海関連の三作品よりも後)
恩田陸さんの解説にある「セピア色の殺人」とはいいえて妙だと思った。
作中で起きる殺人事件は一件のみで、メインは19年前の殺人事件。
段々と真相に近づいていく過程が面白い。
事件の発端から解決までの一連の流れに無駄がなく、飽きることなく読...続きを読むPosted by ブクログ -
クリスティーは何回読んでも面白い
ポアロも大好きですが、地味なミス・マープルの方がもっと好きです
そしてミス・マープルと古き良き時代というか、英国の上流階級の雰囲気がとてもあってて、いつ読んでもその世界に浸ってしまいますPosted by ブクログ -
初のミス・マープルだったのに、引退試合だったことにショック。
この作品はスリルとか興奮とか、ミステリーに求められているよくある要素はほとんどなかったのですが、過去を掘り下げながらそれぞれの人物像を明らかにしていく様子がとてもリアルで、靄がすこしずつ晴れていく感覚が快感でした。
解説の恩田陸が「クリス...続きを読むPosted by ブクログ