綾川梓のレビュー一覧

  • スリーピング・マーダー

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    初めてのミスマープルもの。
    ポアロよりマープルのがキャラとしては好きかも!

    ヒロインのグエンダが「いままで一度も訪れたことのない国の、一度も来たことのない家」を買って、張りたいと思い描いた壁紙と全く同じものがそこに張ってあるのを見つけるシーンが、なんとも言えず不可解で最高の導入。殺人を見る夢も不気味でよい。
    クリスティー作品の、これから素敵な謎が展開していくぞ、とわくわくさせる始まり方、好き!

    解説が恩田陸さんなのも得した気分。
    「ふとした瞬間に、ざわざわとした胸騒ぎを覚える小説」「ゆったりとした、語られぬ部分を余白として感じられる小説」まさに!

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    2023年08月12日
  • スリーピング・マーダー

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    既視感の中の事件を追う、時間が経っているからこその展開で面白かった。ミス・マープル、行動力があって素敵。

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    2022年09月19日
  • スリーピング・マーダー

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    解説(奥田睦氏)が共感、言い得て妙。“冬休みの午後、炬燵に入り、緑茶をすすり、マクビティの胚芽チョコレートビスケットを食べながら、クリスティーを読み耽る楽しみ”、そして“幸福な読書の象徴”…

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    2022年05月28日
  • スリーピング・マーダー

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    やったー犯人当てられたーっ
    といっても、別にトリックで当てたわけでもなく、仕込んであったアリバイ操作を見破ったわけでもない。
    多分クリスティなら、コイツを犯人にするだろうなあという、そういう推理小説を読み解くのにそれはどうよという……いわゆる当てずっぽう的なものである。それでも毎度毎度外しまくっていた身としては、それなりに嬉しい。
    ミス・マープルシリーズでは一番最後、完結作品としてクリスティの死後に発表された本作は、ある意味思いっきり作者の書き逃げ的なものなんだろうと思う。なんせ感想を持ったとしても、書いた本人はもうこの世にいないのだ。ただ最後のポアロ作品で同じく死後に発表された「カーテン」に

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    2025年09月14日
  • スリーピング・マーダー

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    恩田陸さんが勧めていて気になって読んだ1冊。
    前に読んだ「五匹の子豚」も回想ものだったけれど、今回は主人公の女性が段々と思い出していく描写があって新鮮だった。マープルの活躍も良かった。あと、アガサ・クリスティ作品に出てくる「言葉」はめっちゃ重要なんだと改めて気付かされた!!

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    2025年04月24日
  • スリーピング・マーダー

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    ネタバレ

    若妻のグエンダがイギリス南部に買った趣のある家。訪れるのは初めてのはずなのに、なぜか見覚えがある。
    ある夜ミス・マープルと彼女の甥夫婦とともに観劇をしていたグエンダは、かつてその家で起きたと思われる殺人のシーンを唐突に思い出し、それと同時に幼少期にやはりこの家に住んでいたということを確信する。分別のあるマープルは、殺人事件の真相を暴くと意気込むグエンダ夫妻を諌めるものの、二人の好奇心を止めることはできない。経験則から知らない方がいいこともあると知っているマープルと、知らずにはおれない若い二人の対比がクリスティらしくて非常に良い。
    結局はマープルも夫妻をサポートするため動き出す。グエンダ夫妻とマ

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    2024年05月15日
  • スリーピング・マーダー

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    出版社と著者の契約に基づき、クリスティの死後に出版されたミス・マープル・シリーズ最後の一冊。犯人探しの楽しみはもちろん、そこに描かれる時代がかった風景、冒頭のホラーにも似た展開、様々な性格の登場人物たち、そして控え目に大活躍するマープルと、マープルシリーズの魅力を詰め込んだ、まさに大団円にふさわしい一作。恩田陸の解説(というか随想)も良い。

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    2024年03月16日
  • スリーピング・マーダー

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    眠れる獅子を起こすと厄介な事になる。それは誰もが胸に留めるべき教訓なのだけど、本作で起こしてしまうのは殺人
    誰も殺人と思わなかったワンシーンが一人の女性の回想により突如起き上がる。序盤は唐突に、そして話が進む毎にゆっくりと殺人犯の足音が忍び寄る様子にはクリスティーの熟練さがそこかしこに活きていると感じられるね

    本作の他にも殺人と思われていなかった過去の事件が現代に殺人として蘇る事件はクリスティー作品には幾つか有るけれど、本作の場合はそもそも事件とすら思われておらず、被害者のヘレンは駆け落ちしたと殆どの者に信じられていた点が特徴
    グエンダ自身もこれまでヘレンの事など欠片も覚えて居ないどころか、

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    2024年02月10日
  • スリーピング・マーダー

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    ネタバレ

    何となく「復讐の女神」と似たタイプかな?と思っていたら大当たりだった。家の庭に埋めていたのも一緒で怖〜…となった。しかしリード夫妻が無事で良かった。最後にマープルが助けてくれたのが嬉しい。マープル最終作まで読んでしまったので寂しい…。

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    2024年02月03日
  • スリーピング・マーダー

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    ミス・マープルを初めて読んだ。 ポワロとは違って、より人の心理に寄り添って解決する感じ。 突如思い出した、子どもの頃に見た殺人事件は、幻なのか?現実なのか? 出てくる人皆怪しく思えてきた(笑)

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    2022年12月01日
  • スリーピング・マーダー

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    やはり、外国の作品を読めたことが奇跡だと感じるほど読むのが大変だった。単純に慣れてないだけなのだけれど、、
    登場人物を覚えてきた、中盤からは物語に入っていけて面白かった。人間模様の複雑さが読みにくい部分もあったが、同時に面白かった。
    あと、途中途中これを訳している方がすごいなと感じた。

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    2022年03月26日
  • スリーピング・マーダー

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    ネタバレ

    回想の中の殺人
    久しぶりに犯人あてに成功
    ブランデーくらいでやっと怪しみ始められたが
    ミス・マープル初めて読んだけどこれが最後の事件らしい
    信用しやすい人間の目を通して事件が描かれると全く違ったものになってしまう
    恩田陸が解説なのもよかった

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    2022年02月05日
  • スリーピング・マーダー

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    アガサ・クリスティの中でも、クリスティらしい作品だと思います。
    まず、この設定を思いつくのがすごいと再読にもかかわらず、脱帽。記憶の中の、過去の犯罪。
    クリスティは、他にもいろいろ有名な作品がありますが、この作品は落ち着きもあり、また凝った構成、恐怖感情だったり、この1作品で多くの感情が詰まっており、とても面白く読めました。読み終えたあと、なんとも言えないような胸が締め付けられました。

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    2021年10月27日
  • スリーピング・マーダー

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    ネタバレ

    記憶もないほど幼い頃に過ごした海辺の快適な家、おぼろげながら幸福な印象にそぐわない惨劇の場面…曖昧な中から浮かび上がる明暗のコントラストが魅力的。オカルト的な要素は珍しいけど、心地よさと怖さを結びつけるところがまさにアガサ。クレプスキュールレーベルのfrom Brussels with loveというアルバムに入っていたHelen’s songというきれいだけど背筋が寒くなるような曲を思い出した。謎解きは定番的なため、リリーが手紙を書く時点で死亡フラグ+相談相手=犯人確定。この犯行のトリックも読めた。テニスネットのエピソードで元の事件も確信。新たな死者が出たのは気の毒だけど、若い命を断たれ汚名

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    2021年09月18日
  • スリーピング・マーダー

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    ミス・マープルもの。

    結婚を機にイングランドへ移住し、新居を探していたグエンダは、初めて見るはずの家の内部に既視感を抱きます。さらに後日見た芝居のある場面からその家で起こった恐ろしい記憶が浮かんできて・・。
    グエンダの夫のいとこがミス・マープルの甥夫婦だったという事もあり、この“回想の中の殺人”の解明にミス・マープルも手助けすることになります。
    封印された記憶に眠る殺人が掘り返される過程で、グエンダの継母の人生と関わった男性たちが浮かび上がってきて、皆怪しいような怪しくないような・・。
    真犯人については、そのトリックにまんまと目くらましされて、解った時は“あんただったのか!”と、我ながらクリ

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    2020年11月27日
  • スリーピング・マーダー

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    なにを置いても、冒頭部分で若い妻グエンダが初めて来るはずの新居について詳しすぎることに気づき始め、回想の殺人を思い出すまでの描写が圧巻。テンポよく、必要な情報を含みながら、予感が確信に変わるスリルが味わえた。

    若い夫婦を心配して色々と手を回すミスマープルの優しさが読んでいて嬉しかった。

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    2020年10月08日
  • スリーピング・マーダー

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    ネタバレ

    ニュージーランドからイングランドにやって来た新妻グエンダ。イングランドで家を見つけ改装を始めるがイングランドに来たことがないはずが家に関する記憶が蘇り始める。記憶にあらわれる遺体。ヘレンと言う名前。夫ジャイルズと調査を始める。実はイングランドで住んでいた事があったグエンダ。南アフリカからイングランドへの帰国中にヘレン・ケネディと再婚していた父親ケルヴィン・ハリデイ。グエンダの購入した家に住んでいた夫妻。ヘレンの兄ジェイムズ・ケネディが語るヘレンの駆け落ち。ヘレンは駆け落ちしたが自分がヘレンを殺したと主張し精神病院に入れられた末に自殺したハリデイ。男関係が派手だったヘレン。ヘレンから来た手紙。ミ

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    2015年05月28日
  • スリーピング・マーダー

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    犯人絶対この人だろうなっていうのが当たった。
    いつも当たらないのに珍しい。
    ナイルに死すとこれだけ。
    誰が犯人だろうじゃなくて、この人が犯人な筋道を確かめてた。こういうのもたまにはよき。マープルシリーズ好きだな。

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    2025年07月29日
  • スリーピング・マーダー

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    ミス・マープルシリーズの最終巻。
    もっと続きが読みたかったなあ。
    グエンダの記憶が鍵を握る回想の殺人モノ。
    当時の関係者に話を聞くうちに少しずつ核心に迫っていく。
    だけど最も重要な部分は最後まで分からない。
    まあ本当は、物語の初っ端に伏線が敷かれていた。
    ただいつもの事ながら完全にスルーしていた。
    「何故その可能性に思い至らないのか」と毎回不思議に思うのも、クリスティ作品における楽しみの一つでもある。

    さて、次はどれを読もうかな。

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    2025年06月23日
  • スリーピング・マーダー

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    ネタバレ

    ミスマープル最後の事件

    ・グエンダリード
    ・ジャイルズリード 夫婦はイギリスの小さな街
              に家を買う
     その家はグエンダが小さい頃
     住んでいた家だった
     移り住んでから
     亡くなった父母 継母 等
     断片的に思い出す
     その中に
    ・ヘレン(継母)の死体の記憶が..
     役所 親戚等 訪ね歩き話を聞く
     ヘレンは誰かと駈落ち(失踪)したと
     思われていた
    ・ケヴィンハリデー少佐(グエンダ父)が
          妻ヘレンを殺したのでは..と疑う

     グエンダは幼い頃
     良い親戚に引き取らられ
     ニュージーランドで育てられた

     この夫婦と
    ・ミスマープルが知り合いになり
     調査 助

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    2025年01月26日