私市正年のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「イスラム教」といえばテロと結びつけるステレオタイプの人間じゃないつもりだけど、持ってる知識は断片的にすぎるなと思い、やさしそうな本で勉強だ。
イスラム教ってキリスト教と比べて平和の宗教じゃないか。偶像を崇拝せず唯一神アッラーから啓示を受けたムハンマドが開祖である。コーランにまとめられた啓示を信じ、助け合って生きていく。
今世紀終わりには世界一の信者数になるというのもうなずける。
長い間のイスラム国家の栄枯盛衰は激し過ぎるほどだが、人々が神のもとに集い、戒律に沿って生活することは変わらない。
駆け足の学習だったがキリスト教より魅力的な宗教だと思えた。
パレスチナ人が屈しない理由のひとつはこれだ -
Posted by ブクログ
図解と歴史の説明のおかげでとても理解しやすかったです。
草食の羊や牛は食べてよくて雑食の豚は食べてはいけないは実に合理的だなと思っていました。
でも1日5回の礼拝に手足を洗い鼻うがいまでしているのには驚きました。
砂漠の砂を払いのけるだけでなくコロナなどの伝染病対策にもなりますね。
最後のパレスチナ問題はユダヤ人とイスラム教徒のアラブ人との問題ではなく、ユダヤ人をキリスト殺しの民として嫌う欧州キリスト教徒の問題だという説明には納得しました。
自分たちの街に突如ユダヤ人が押し寄せ国家が建設されたら大迷惑でしょう。
ただ原因はそうであっても今現在ガザ地区で飢餓にあえいでいるパレスチナの人々はイスラ -
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Posted by ブクログ
イスラムの歴史と現代の中東情勢を知るのにベスト。何冊か読んだうちでも一番包括的でわかりやすかった。
622年がヒジュラでイスラム歴元年。コーランとハディース(ムハンマド言行録)が重要。
オスマン帝国後、第一次世界大戦のイギリス3枚舌外交により、アラブ、ユダヤにそれぞれ独立国家を約束する一方でフランスと中東分割案を出した。
パレスチナ問題とクルド人問題の発端。
中東産油地帯はアメリカなどの石油メジャーが支配していた→その後OPECができ、産油国の権利を守るようになる。
4度の中東戦争によりイスラエルは独立国家を確立、パレスチナ難民が発生。アラブ諸国は軍備を近代化するため石油を武器に。オイルショッ -
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Posted by ブクログ
イラスト図解をうたっているだけあって
図が多く、イスラム教がどのように分布しているのか
経典の内容、イスラム社会での生活への影響
などなど、とても分かりやすかった。
イスラム教と西欧の対立やそこから中東問題
に至るまでの記述も詳しくあるが、
何しろ世界史の知識が全くないので
理解が追い付かなかった。ただ、
中東問題がいかに複雑かはわかったので
もう少し掘り下げていろいろ読んでみたいと
思った。
意外だったのはコーランでは男尊女卑ではなく
性差を尊重していたこと、女性にも相続権を
与えるよう書かれていたこと。
女性蔑視の社会かと思っていたので
驚いた。
イスラム文学にも触れていて
ノーベル -
Posted by ブクログ
ドラッグストアの古書コーナーで見かけてなんとなく気になったので購入。
世界3大宗教の1つでありながら、わたしにとっては1番馴染みのないイスラム教というものの理解が深まればいいな、と思って読んでみたのだが、
実を言うと途中、監修者の方のコラムの内容になんだか納得がいかなくて、読むのを一端中断していた。
しばらくリビングに放置していたものの、圧の強い表紙がやはり気になって暫く後にもう一度読み出した。
問題のコラムまでは、その内容もさることながら、詳しい図解などのおかげで興味深く読んでいたので、読み直しから没頭するまでに時間はかからなかった。
本当にわりとお手軽に、この1冊でイスラム世界の歴史 -