本文夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1年以上かかって、ようやく1人旅をきっかけに読みを終えることができた。大学に入って哲学に興味を持って哲学書になるものを初めて購入したのが本書であるが、結論から言うと私はそこまで哲学には夢中になれない。この本は数多の古典的な哲学者に比べて比較的平易だし、自分の好きな哲学者だからスイスイ読めるかと思いきや読み進めていくと疲れてくるし、イライラしてくる。理由としては、論理的に解決することが不可能であると思われる課題に立ち向かっていくという哲学の本質上仕方のないことだが、どうにもこうにもややこしすぎる。そしてややこしいのに解決しきったとは言い切れない。ここが哲学の特徴であるが、自分はこの点が少し馴染め
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Posted by ブクログ
「幸福について」だって。なんでこんな捻りもユーモアも無いタイトルにしたのだろう?昭和33年の編集者の感性かな?
幸せとは状況ではなく状態なのだろう。究極は悟りの境地ということなのだろうか。
特に、第4章「人の与える印象について」と第6章「年齢の差異について」はとても面白い。著者のシニカルなユーモアを存分に楽しめる。逆に第5章「訓話と金言」は引用ばかりで面白みに欠け退屈だから読み飛ばしても構わない。
旧約の「伝道の書」がお好きなようだ、度々引用されている。ところで本書p44に“つとに『伝道の書』が「知恵の上に財産をかぬれば善し。しかれば日を見る者どもに利益多かるべし」〔旧約『伝道の書』第八 -
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Posted by ブクログ
哲学者・ショーペンハウアーによる『処世術の手引き』。
タイトルは“幸福について”だが、中身は“いかにして不幸をさけて通るか”がメインだった と、思う。
共感できる場面は多々あったけれど、この全てを現代に当て嵌めるのは、ちょっとどうだろう?
書かれた当時は是なりとされていたことも、今では時代錯誤だったりして。まあ、「昔はそーだったのね」くらいに思って読み流すべし。
それでも大概は、人生について真を穿った箴言・警句の数々。
哲学者はひたすらストイックである。厭世的である。人間嫌いである。孤独が好きである。
でもこれ読んで思ったが “寂しがり屋”な人間はどうすりゃいいんだ・・・ -
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