片瀬チヲルのレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
女の友情物語!
ロシアの混血娘エレナ(オリキャラ?)が転校してきて、再びロシアに帰るまでを描いたハチナイの小説版。混血と言ってもカタコトとかではなく、日本語ペラペラの落ち着いた感じですが。
アニメ版は見てるんですが、こっちは男主人公の監督がいることもあり、結構話の流れが違いますね。
ストーリーはメンバー9人揃うまで描ききれてないので(エピローグでようやく集まる)、序盤も序盤。エレナと再戦を約束して別れる終盤あたりは、野球同好会の友情が微笑ましいです。 -
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大きな書店をはしからはしまでみわたしてたときに、この本を見つけた。装丁からものすごく好みだと思った。これは好きだ、絶対に、という確信があった。著者がまだ現役の大学生で90年生まれなことに驚いた。
一文読んでやっぱり好きだって思った。頁をめくるたびこの本、この著者好きだって強く思い、最後の一文でたまらなく好きになってた。
また若い作家さんが生まれた。嫉妬しちゃうなー。こんな素敵なお話がかけるなんて。
群像新人文学賞優秀賞作。わたしの大好きな島本理生さんとデビュー同じ。この著者もきっとぐんぐん伸びてファンが増えるんだろうな。瑞々しくてちょっととげとげしい、若さがうまく生かされてる。あーあたしも感情ある魚になりたい。 -
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そこにあったけどずっと気が付かなかったゴミ。見えるようになってきたら見えなかった事には出来ない。
その真面目過ぎる事は本当は正しいのに自分一人で抱えてしまうと押しつぶされて、休職中の主人公。ビーチクリーンという形を変えてまた「見えなかった事には出来ない事を」淡々と拾い集めていく。
仕事ではうまく立ち回れなかったけど、砂浜のゴミから広がるつかず離れずの人間関係やゴミと向き合うのはただのゴミか自分の中の何かなのか。
起承転結という点で盛り上がりはないと口コミはあるけど、生きてる人間の多くはそうである。起承転結はない昨日も今日も明日も何も大きく変わらない。でも積み重ねは自分を表す。そこでずっと気にしてくれる友がいるのは真面目で正直な主人公だから居てくれてる。 -
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ネタバレこの本を購入したきっかけは、「しんどい時ほど、周りに頼れない。自分を見つめ直すひと月の物語」という帯文でした。
今年の一月上旬。
人生でこんなに辛いことがあるのかと絶望して、会社から一週間の休みをもぎ取った時に出会った本です。
いつもより少し詳しめに物語の内容を以下に。
1ヶ月の休職中に、海岸のゴミ拾いを始めた早柚(さゆ)。波間に落ちた腕時計を探している中でボタンを拾ったことをキッカケに、海辺にたくさん落ちているゴミに気付いてしまった彼女は、一つ二つとゴミを拾い、気付けばバケツいっぱいのゴミを拾い集めていました。
時間だけは有り余っている早柚は、翌日もゴミ拾いのために海岸にやってきます。次の日も、その次の日も。
彼女と同じようにゴミを拾う人々に出会い、ここにはいない誰かのためにダンスを踊る男に出会い、自分の人生に今後関わることのない人達と出会っては、別れの言葉もなくすれ違っていく。
そんな名前も知らない人々との邂逅を繰り返す中で、自分の仕事に意味を見いだせなくなっていた早柚は、少しずつ自信を取り戻していくーーわけではありません。
休職明け、職場復帰した彼女を待っていたのは、あまりに生々しく、変わらない現実社会でした。そこに直面した彼女も、何くそと奮起して戦うわけでもなく、ただ立ち尽くしているような印象を受けます。
最後まで悩み続け、ラストシーンまでとうとう答えを見出せない姿が、リアル過ぎて「物語なんだから少しだけでも救済をくれよ」と思いましたが、最後の最後で海へ帰っていったカメの姿が仄かな希望を象徴しているようでもあります。
海岸のゴミを拾うという行為を、ただ黙々とやり続ける姿は、崇高な修行僧のようでもあり、贖罪を求める罪人のようにも感じたのは、この本を読んだ時の私の気持ちが混乱していたからかな。
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ネタバレ初めて読む、若手の作家さん。
「群像新人賞」受賞、本作も「群像」に発表されたよう・・・
ということは、純文系か。
・・・なるほど!
パワハラにより休職中の26才の女性が
海でのゴミ拾い(ビーチクリーン)に精を出し
その1ヶ月の日々での出会いや想いを描く・・・
舞台は、ほぼ海と、その周辺。
彼女の自宅なんて、出てこない。
登場人物も、通りすがりは何人もいるけれど、
メインは主人公と友人と、ビーチクリーンで出会った年上の女性だけ。
それだけなのに、ここまで、世界を膨らませ、
主人公の想いに共感することができるって、
さすが、「群像」!
(昭和生まれは、純文に弱くて、ひれ伏しちゃう?)
私事ながら、
最近、親しい昔からの友人よりも、
今、身近に居る、ゆるいつながりのサークル仲間とか
元同僚とかの方が、話しやすく、一緒に居て心地よい。
お互い、何でも知っている相手というのは、
結構、疲れる。
相手のことは知らなくて良い。
向こうも、わたしのあれこれを知らなくて良い。
今、目の前での出来事やら何やらを、話し合えたら、それでいい。
・・・そんな風に感じているので、主人公に共感するのかも。
それで、新しいつながりができました、
居場所ができました、ハッピー・・・ってならないところが、
純文!いや今風?
ネタバレになるけれど・・・
最後の最後。
彼女が選んだ道は?
そして、なぜあの人が、同じ場所にいるの?
・・・ってことは、あの人も、同じ思いってこと?
(そういえば、思い当たる節が多々あった)
一見、逃避にも思えるけれど、
あのラスト。
わたしは、主人公は、新しい道を踏み出し、
さらに、心のつながりー本当の意味での絆ー
ビーチクリーンの日々から作ったと思いたい。 -
Posted by ブクログ
休職中の早柚(さゆ)が夢中になるのは海岸にあるゴミを拾うこと。ビーチクリーンを趣味にする人たちがいることを初めて知った。
パワハラ上司の元で我慢しながら、意味のなさそうな仕事をするよりも、ボランティアで収入にならなくても環境保護に役立つゴミ拾いの方がやりがいはありそう。ゴミ拾いだけじゃ生きていけないことは分かってる。それでも辞められない早柚の気持ちが分かる気がする。
大きなゴミをみんなで協力して解体したり、空のゴミ袋がいっぱいになるまでゴミを集めたり…
作品全体に、「このままじゃいけない」という早柚の焦りが感じられて、ヒリヒリする。職場復帰した早柚の行き先はどこなのか。ラストはあっけなく終わるように見えるが、早柚の本当に行きたいところはそこなのだと納得できる終わり方だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ小さい頃から魚になりたいと思っていた薫。
島にある家にはそれぞれ泉があり、その水は地下で管のように繋がっていた。
男たちと話すのは楽しくて、だけど恋人という関係に縛られるのは避けたいと思っていた。
願いをかなえてくれるおばあさんに、ついに魚にしてもらい人魚となった薫は、地下を流れる水脈を泳いで、各家にある泉から顔を出しては人間たちを観察していた。
金持ちの男の人の家に住み着くようになり、愛のない結婚をして、恋はしなかったものの、島に住み着くワニによって完全な魚となった薫。
自由の身となったのに、瀬戸くんの家の金魚鉢に入れられ、彼をずっと見ていることは出来ても、話すことも体を重ねることもできなくなった。
独特な、世界観。
人との距離感って難しいのかも。