バートン・マルキールのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
♦︎こんな人に読んで欲しい
①youtubeやSNSで投資に興味を持った方
②投資に関する本を読んでみたい方
③従業員持ち株会やストックオプションの行使について悩んでいる人
④株はギャンブルだと思っている人
いわゆる投資系のyoutuberから情報を得ている、という方には特に読んでいただきたいです。
「別にyoutubeで情報収集できてるし、それで儲かってるから良い」というのも立派なポリシーですが、自分で本を読んで自分で考えることでしか得られない"何か"も確かに存在します。
その"何か"について少しでもご興味があるようでしたら、本書は非常に良い出会いになります。
♦︎この本の良いところ
①200数ページで要点が凝縮されている
②内容が平易でわかりやすい
③レジェンド2人の見解が1冊にまとまっている
投資関連の本を他にも何冊か読んだことがある方には、大変ありきたりな内容となっています。ただ、退屈の中にこそ、思わぬ発見があるものです。
本書は長年愛され続けている本です。人間にも言えることですが、愛され続けるのにはそれ相応の魅力が必要です。この本を手にする方には、是非ともその魅力を感じ取って欲しいものです。
♦︎この本を読んだ後に読んで欲しい本
『敗者のゲーム』
『勝者のゲーム』
『投資家のヨットはどこにある?』
※『ウォール街のランダムウォーカー』は共著者の1人であるバートン・マルキール氏の著書ですが、以下の理由により敢えて推薦しません。
①類書の中でもページ数が膨大。
②経済史としての側面が多分に含まれており、投資関連の本の中でも硬くてアカデミックな要素が多い。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2人の著名な投資家(「ウォール街のランダムウォーカー」「敗者のゲーム」の作者)による共著作
資産を増やすにあたっては、まずは、きちんと貯蓄すること、節約することが肝要。
投資に関しては、インデックス投資の重要性を懇々と説き、全米株より全世界株を勧めている。
市場の予測は不可能であり、個別銘柄やアクティブファンドへの投資は勧めていない。
かつ、分散投資、定期的なリバランスが重要とのこと。
また、投資コスト(手数料)もなるべく抑えることも重要視している。
以上の点はリベ大の両学長が言っていることと概ね一致。
非常に読みやすく書かれた良本であると感じた。
税制、年金制度等にも言及しているが、その辺りの詳細はアメリカ特有のものも多いので理解しなくて良いと思われる。 -
Posted by ブクログ
難しい用語も多いが、初心者でもギリギリ通読できる内容。読むのには時間がかかる。
とにかく、簡単にお金儲けをすることはできないぞということが強調されており、一人一人のリスク許容度に応じた投資計画が必要であると説いている。不要な売買をせずに、資産を持ち続けることが重要だ。
とにかくインデックス運用がお勧めされており、個別株は趣味のように楽しめる範囲内で行うことが推奨されている。個別株投資は、興味がなければ手を出す必要はない。
市場状況によるが、債権投資はインフレを考えると実質リターンがマイナスになる確率が高いため、お金を使う予定がある場合のみに有用だ。
現在は自分のポートフォリオは国債の占める割合が大きすぎるかな。
新興国インデックス投資も、リスク分散として勧められているので検討したい。
投資の指標になるような本がこんな安く手に入るとは素晴らしいことだと思う。家に置いておき、余裕がある時に読み返して理解を深めたい。 -
匿名
購入済み難しいよ
新ニーサを始めつつ早い段階で読んでおくと今後の判断、方向性が確立するのかなと思います。個別株の売買をする事で手数料や税金が取られる分、インデックス投資が有利みたいな話ですかね。人間の欲みたいな部分でどうしても個別株買うならこう買ってみるか、みたいなアドバイス?もあり、金額が少ない内に半分ずつ経験して満額埋める頃にはどうするか決めようと思いました。
理想はリスク許容度の金額を積立設定したら定年までほっといて、好きな事して人生楽しんでたら定年した時に4%ルールで生活できて、更に好きな事して過ごせたら良いですね。
頭が投資の事でいっぱいなので、『どう楽しく過ごすか』だけを考えて生きてみたいですね。
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Posted by ブクログ
ネタバレ投資本の「古典」に立ち返る意義とは?
株式投資に関する書籍は星の数ほど存在するが、その中で半世紀以上にわたって読み継がれてきた『ウォール街のランダム・ウォーカー』はまさに「古典」と呼ぶにふさわしい存在である。著者であるバートン・マルキールは、米国プリンストン大学の名誉教授であり、自身も投資実務に関わってきた人物だ。その理論と実証のバランスが取れた語り口は、初心者から経験者まで幅広い層に響く内容である。
2023年に邦訳された第13版では、近年の暗号資産ブームやミーム株(GameStopなど)に対する考察も盛り込まれており、常に時代の最前線を意識したアップデートがなされている。単なる古典の焼き直しではなく、現代投資家にも強い示唆を与えてくれる一冊である。
ランダムウォーク理論とは何か?
本書の根幹をなす理論が、タイトルにもある「ランダムウォーク理論」である。これは株価の動きが短期的には予測不能であり、過去の値動きから将来の値動きを予測することができない、という考え方に基づく。
この理論は「効率的市場仮説」とも深く関係している。つまり、株価にはすでにすべての公開情報が織り込まれており、個人投資家やファンドマネージャーが市場を出し抜くことは難しいとする立場である。
この理論に立てば、テクニカル分析やファンダメンタル分析によって「割安株」を探そうとする行為そのものが否定されるようにも思える。しかしマルキールは一貫して「完全な効率性」を唱えているわけではない。あくまで平均的には市場に勝つのは困難であり、長期・分散・低コストのインデックス投資こそが合理的だと主張する。
投資家心理とバブルのメカニズム
本書の中盤では、過去の金融バブルを取り上げながら、人間の非合理な行動がいかに市場に影響を与えてきたかを示している。チューリップバブルからITバブル、そしてサブプライムローン問題まで、歴史は繰り返す。
これらのバブルに共通するのは、「今回は違う(This time is different)」という心理である。マルキールは繰り返し、この言葉に警鐘を鳴らしている。どれだけテクノロジーが進化しても、投資家の心理は数百年前から変わっていない。人間の欲望と恐怖が交錯する限り、バブルは形を変えて現れるのである。
この視点は、2021年以降のミーム株現象や、ビットコインをはじめとする暗号資産の急騰・急落を理解する上でも重要である。マルキールは、こうした「ノイズ」に振り回されず、愚直に長期投資を続けることの大切さを訴えている。
アクティブ運用 vs インデックス投資
『ウォール街のランダム・ウォーカー』が世に出て以来、最も議論を呼んだのがこの対立構造である。アクティブ運用は、個別銘柄やセクターの選定により、市場平均を上回るリターンを目指す。一方でインデックス投資は、S&P500やTOPIXといった市場平均に連動することを目指す、いわば「凡庸の美学」である。
マルキールは、豊富なデータをもとに「アクティブファンドの大多数は長期的に市場平均を下回る」と結論づける。手数料、売買コスト、税金といった“目に見えにくいコスト”が、アクティブ投資のリターンを蝕んでいるという指摘は、特に日本の投資家にも深く刺さるであろう。
実際に日本においても、インデックス投資の優位性は徐々に浸透してきている。「eMAXIS Slim」シリーズや「SBI・Vシリーズ」など、低コストな投資信託が人気を集めているのも、本書の主張が支持されている証左といえる。
FIRE志向者にとっての教訓
FIRE(Financial Independence, Retire Early)を目指す層にとって、本書は一種の“投資バイブル”である。定年を待たずに経済的自由を獲得するには、安定した運用戦略が不可欠である。
ランダムウォーク理論に従えば、投資で一発逆転を狙うよりも、時間を味方につけて複利の力を享受する方が現実的である。マルキールは「投資に必要な最大の資産は“時間”である」と説いており、この言葉はFIRE志向者にとって重みがある。
また本書は「市場に居続けること」の重要性も強調する。相場が大きく下落したときに退場してしまえば、回復時のリターンを得ることができない。精神的なブレを抑え、投資方針を堅持するための“教養”として、この本は大きな役割を果たすだろう。
まとめ
『ウォール街のランダム・ウォーカー<原著第13版>』は、時代を超えて読み継がれる名著である。ランダムウォーク理論という堅固な理論的土台の上に、投資家心理、市場の非効率性、アクティブ運用の限界、そしてインデックス投資の有効性といったテーマが、実証とストーリーテリングの双方で語られている。
特にFIREを目指す読者にとっては、長期・分散・低コストという基本に立ち返る契機となり得る一冊である。単なる知識としてではなく、「なぜこの投資法が有効なのか」を腹落ちさせることができれば、本書はあなたの資産形成の“羅針盤”となるだろう。