ウルリケ・ヘルマンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
資本主義経済体制の世界史 産業革命を機に未曾有の経済発展を実現した
その成功ゆえに「地球環境の制約」という新たな本質的課題に直面している
加えて「コロナ禍」が加わり、経済体制の見直し・改革論が噴出してきている
マルクス資本論ブームはその象徴である
著者は軽々に資本主義経済体制の終焉論には与しない
代わり得る体制が明らか出ないこともあるが、資本主義はまだまだ使える体制と評価
しかし新自由主義の行き過ぎは是正しなければならない
ケインズ的な「マクロ管理」の強化を主張する
地球という視点で、社会インフラ・ネットワークの再構築を行うと言うことである
短期的効率主義により、電力・鉄道・通信・道路・教育・ -
Posted by ブクログ
ネタバレギリシャやローマでは、生産の効率化のために資金を借りるという発想がなかった。
遠隔地貿易は昔からあった。
労働力が安かったため、ローマやギリシャでは、技術革新をする必要がなく、資本家は育たなかった。
中国は海洋帝国になれる力はあったが、商業には興味がなく皇帝への貢物だけに興味があった。
馬にできること(荷物を運ぶこと)をわざわざ機会がやることもないだろう=セイ。
工業化はひっそりと始まった。
イギリスで産業革命が始まったのは、賃金が高かったから。
機械に変えるだけの投資の意味があった。
資本主義を駆動するのは高い賃金。
フォード「自動車が自動車を買うわけではない」
資本主義に対する誤解。 -
Posted by ブクログ
読書は私の趣味の一つで、歴史モノを読むのが好きです。かつては歴史の事件が中心でしたが、ある分野に絞った歴史(通史)も面白いことをこの数年で見つけました。この本は「資本主義」の通史について書かれています。
ドイツの方が書かれた本で、資本主義は、なぜイギリスの片田舎(ロンドンではなく、マンチェスターp36)生まれたのか、なぜ他の国でなくてイギリスであったのか等、面白いエピソードが盛り沢山でした。
私は資本主義下の日本で生まれ育ち、それと対峙していた共産主義の総本山である「ソ連」の崩壊、中国の事実上の資本主義への転換等を見てきています。そう言えば最近、キューバも米国と国交が復活しましたね。
資 -
Posted by ブクログ
基本的に経済史から説く立場なので、読んでいて安心感がある。産業革命がなぜイギリスで起こったのかという答えとして「労働者の給料が高くて、機械化がワリにあった」というシンプルなもので、わっかりやすーい。貯蓄は悪! なぜなら「全員が貯蓄」するのは不可能だし、貯めれば貯めるほどお金がまわらなくなって不況になるから! だから稼いでる奴から税金とって、そのぶん政府が仕事してお金を回そうよ、労働者の給料上げようよ、という提言も「だよねー」ってかんじ。経済発展をGDPの成長と同一視するのではなく、「生産性の底上げを超える部分はバブルじゃん」とこれも納得。読みやすい反面、「ぎゅっ」とまとめられないエッセイ的なと