ウルリケ・ヘルマンのレビュー一覧

  • スミス・マルクス・ケインズ――よみがえる危機の処方箋

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    経済学の3大巨人の物語 著者の造形の深さも巨人並み
    近代経済学が問われている
    経済体制論はケインズで封印してしまった
    現在は「静的最適経済論」
    中世の宗教学と同じ、呪文の世界
    時代は間違いなく「資本主義経済体制」を問うている

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    2022年07月19日
  • スミス・マルクス・ケインズ――よみがえる危機の処方箋

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    アダム・スミス、マルクス、ケインズの生涯をたどり、彼らが見据えたものを再確認しながら経済の捉え方を考え直す試みである。現在の経済学が全くの無用の長物とは思わないが、あまりにもそれが幅を利かせすぎているのが問題だ。そういった意味で、著者の主張には一見の価値がある。

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    2021年08月16日
  • 資本の世界史 資本主義はなぜ危機に陥ってばかりいるのか

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    資本主義経済体制の世界史 産業革命を機に未曾有の経済発展を実現した
    その成功ゆえに「地球環境の制約」という新たな本質的課題に直面している
    加えて「コロナ禍」が加わり、経済体制の見直し・改革論が噴出してきている
    マルクス資本論ブームはその象徴である
    著者は軽々に資本主義経済体制の終焉論には与しない
    代わり得る体制が明らか出ないこともあるが、資本主義はまだまだ使える体制と評価
    しかし新自由主義の行き過ぎは是正しなければならない
    ケインズ的な「マクロ管理」の強化を主張する
    地球という視点で、社会インフラ・ネットワークの再構築を行うと言うことである
    短期的効率主義により、電力・鉄道・通信・道路・教育・

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    2021年04月30日
  • 資本の世界史 資本主義はなぜ危機に陥ってばかりいるのか

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    経済史の概説を通して資本主義を丁寧に再定義している。資本主義と市場経済、実体経済と金融経済、金融危機と経済危機といった概念間の明確な分離の上で、資本主義の本質を洞察しようとする試みは秀逸で、個人的には靄が晴れるような体験であった。終盤では未来についての記述も、資本主義の枠組みの内外でそれぞれ数頁ずつ割かれており、短いながらも一貫性があり納得のいく内容であった。著者はドイツ人であり、ドイツを中心とした記述も見られたが、その多くが一般化可能な内容であった。経済学を専攻しなかった人こそ読むべき一冊。

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    2020年08月19日
  • スミス・マルクス・ケインズ――よみがえる危機の処方箋

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    なぜ格差は生まれ、拡がる一方なのか?いう問いに答えるために、元祖・資本主義の理論家たちを知りたいと思ったら、読むといい。

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    2025年09月07日
  • スミス・マルクス・ケインズ――よみがえる危機の処方箋

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    新古典派経済学がいかに現実離れした前提に基づいて構築されているかを、やや戯画化している印象もあるが、鋭く指摘、批判して、主流派経済学において忘れられた3人の巨匠(タイトルの3人)を現代に甦らせようという警世の書。
    新自由主義を強力に推し進めて世界をグローバリズムに引き摺り込み、とてつもない格差社会へと陥らせたシカゴ学派の親玉ミルトン・フリードマンが、ノーベル賞授賞式のスピーチで、経済学の科学性を物理学のそれになぞらえたという逸話には笑えた。
    個人的にはケインズの卓越した現実感覚とバランスをあらためて学ばねばならないと感じた。

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    2023年05月28日
  • 資本の世界史 資本主義はなぜ危機に陥ってばかりいるのか

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    ネタバレ

    ギリシャやローマでは、生産の効率化のために資金を借りるという発想がなかった。
    遠隔地貿易は昔からあった。
    労働力が安かったため、ローマやギリシャでは、技術革新をする必要がなく、資本家は育たなかった。

    中国は海洋帝国になれる力はあったが、商業には興味がなく皇帝への貢物だけに興味があった。

    馬にできること(荷物を運ぶこと)をわざわざ機会がやることもないだろう=セイ。
    工業化はひっそりと始まった。
    イギリスで産業革命が始まったのは、賃金が高かったから。
    機械に変えるだけの投資の意味があった。
    資本主義を駆動するのは高い賃金。
    フォード「自動車が自動車を買うわけではない」

    資本主義に対する誤解。

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    2016年07月23日
  • 資本の世界史 資本主義はなぜ危機に陥ってばかりいるのか

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    読書は私の趣味の一つで、歴史モノを読むのが好きです。かつては歴史の事件が中心でしたが、ある分野に絞った歴史(通史)も面白いことをこの数年で見つけました。この本は「資本主義」の通史について書かれています。

    ドイツの方が書かれた本で、資本主義は、なぜイギリスの片田舎(ロンドンではなく、マンチェスターp36)生まれたのか、なぜ他の国でなくてイギリスであったのか等、面白いエピソードが盛り沢山でした。

    私は資本主義下の日本で生まれ育ち、それと対峙していた共産主義の総本山である「ソ連」の崩壊、中国の事実上の資本主義への転換等を見てきています。そう言えば最近、キューバも米国と国交が復活しましたね。

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    2016年06月19日
  • 資本の世界史 資本主義はなぜ危機に陥ってばかりいるのか

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    この手の本にありがちな理想論の誤魔化しが比較的少なくて好感が持てる。
    持続可能な成長は無い、なんてなかなか言えないですよ。

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    2016年04月11日
  • 資本の世界史 資本主義はなぜ危機に陥ってばかりいるのか

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    基本的に経済史から説く立場なので、読んでいて安心感がある。産業革命がなぜイギリスで起こったのかという答えとして「労働者の給料が高くて、機械化がワリにあった」というシンプルなもので、わっかりやすーい。貯蓄は悪! なぜなら「全員が貯蓄」するのは不可能だし、貯めれば貯めるほどお金がまわらなくなって不況になるから! だから稼いでる奴から税金とって、そのぶん政府が仕事してお金を回そうよ、労働者の給料上げようよ、という提言も「だよねー」ってかんじ。経済発展をGDPの成長と同一視するのではなく、「生産性の底上げを超える部分はバブルじゃん」とこれも納得。読みやすい反面、「ぎゅっ」とまとめられないエッセイ的なと

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    2016年01月31日
  • 資本の世界史 資本主義はなぜ危機に陥ってばかりいるのか

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    ・ジャーナリストということもあってか,全体的に断定口調が多め。参考文献は揃っているものの,初見では真偽を疑いたくなる文章が多い。

    ・個人的には,第4章だけでも内容として充分と思う。

    ・ドイツを中心に経済を見ることはあまりないと思うので,その点は参考になった。

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    2025年01月06日
  • 資本の世界史 資本主義はなぜ危機に陥ってばかりいるのか

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    流読。
    具体例がやや長く散文的な文章であるが、資本を軸とした通史の復習として。

    資本主義は成長を必要とし、持続的な成長はなし得ない。
    新たなシステムが予期せぬ形で生まれる。

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    2022年07月20日