下楠昌哉のレビュー一覧

  • 時ありて

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    古書店主の主人公が、古本の間に挟まれていた手紙を見つけることから始まる物語。

    戦時中に出会った二人の間で交わされていた手紙
    その男性パートと二人がどうなったのかを追う古書店主パートが交互に進む。

    雰囲気がある文体なのだけど、状況がわかりづらく感じてしまった。
    ところどころ何回か読んでようやくどういうことかがわかる(何とも情けない…)
    話自体は面白かったのだけど、語り始めているのが何についてなのかを追うのに苦労して
    満喫できたのかが微妙でした。
    途中までSFだってことをわすれていた。

    時間の揺らぎと自分の存在の揺らぎ、話全体の揺らぎのリンクする点は見事だった。
    あとは文体に慣れるかどうか

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    2023年03月03日
  • 時ありて

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    ネタバレ

    古書店のエメットリーが手に入れた本「時ありて」に挟まっていた手紙から物語は始まる。トムからベンに宛てた恋文。その二人を探すこと、歴史の流れ、隠された史実、そして時間旅行者へたどり着く。量子力学が登場しグッと科学的になるが、なかなか共に過ごせない恋人同士の悲哀もあって、美しい物語になっている。

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    2023年02月28日
  • 時ありて

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    イギリスの古書専門ディーラーのエメットが主人公。偶然手にした詩集に挟まっていた手紙を追う形で綴られるSF小説。手にする言葉の端々に過去に生きて来た個人が蘇る。少し退屈だったが、最後の最後に、、素晴らしかった。

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    2023年02月09日
  • 時ありて

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    世界中に散らばる古書、「時ありて。」作者はE.L.とイニシャルのみ。その本に挟まれた、何通かの古い手紙は、ある人に宛てた恋文。
    昔の写真の中に、または数年前の映像に繰り返し見つける同じ顔。

    これだけでそそられるミステリー。

    場面が変わると、ついていけずに前半は読みにくいなぁと挫折しかけた。後半一気に動く。ミステリーみたいでもっと仕掛けや伏線が複雑。
    ちょっと置いていかれた。

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    2022年12月04日
  • 旋舞の千年都市 上

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    沢山の登場人物たちが少しずつ絡んでいる話なのは分かった。
    でも、そのせいか時間の変化が分かりづらくて、話が進んでいるという感覚があまり感じられなかった。
    最新の科学技術と昔からのエスニックな感じはすごい緻密に描かれていた。
    とりあえず下巻も読みたい。

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    2017年02月17日
  • サイバラバード・デイズ

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    未来のインドが舞台のSFというのが醸し出すアヤシゲな感じはいいのだが、それ以上の新鮮味が正直なかったな。前評判がいろいろよかったので期待が大きすぎたのかもしれない。
    これまでになかった国を舞台にしたSFというのも、手法としてかなり使い古されてきた感あり。次は北朝鮮SFぐらいかしらん。

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    2013年05月11日
  • サイバラバード・デイズ

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    本当は★3.5くらい。
    「Days」というだけあって、近未来、分裂後のインドの日々を描いています。共通するアイテムはパーマとホーク。

    最初の数編は事件らしい事件は起きません。
    『小さき女神』『ジンの花嫁』で盛り上がり、最後のいっぺんで近未来インドの歴史を俯瞰するという構成です。

    大きな事件が起こるのを期待して読むと肩透かしですが、日常を描く佳品としてお勧めできます。

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    2012年06月20日
  • サイバラバード・デイズ

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    7 つの中短編からなる作品集。
    眼で活字を追っているのだが、
    なぜか脳に物語が定着せずにすべり落ちてしまう。
    残念な思いをした。

    「ジンの花嫁」
    2006 年 英国SF協会賞短編部門受賞作品。
    2007 年 ヒューゴー賞中編小説部門受賞作品。

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    2012年05月02日
  • サイバラバード・デイズ

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    東南アジアなSF→バチガルビっぽい。けど、熱気と匂いがあまりしない。リアリティはバチガルビに軍配

    ロボットとか、未知の世界への憧れとか、男の子だねぇ~というお話。前半。
    後半は結婚に関する話

    AI 3.0とかが出てきて、賢さ別に管理する。将来的にありそうで、リアリティを感じる

    話間で共通のガジェット多い

    表現が耽美。薔薇を燃やした灰の匂い、なんてことがさらっと書いてある。すごいね

    だが、記述がだらだらしているので退屈でもある

    ナノテク、情報技術、AI、遺伝子工学、ロボットとSFネタは盛り沢山だが、アイディアは落ち着いていて、目から鱗程ではない


    これで1,785円は高いと正直思う

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    2012年05月05日