マイケル・A・ロベルトのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレマネジメント関連本としてお勧め頂いたので読んでみました。著者はマイケル・A・ロベルト氏。ハーバードビジネススクールの教授。初版が2006年、私が手にしたのもそれ。
感想。
すごい良書。初めてのリーダーとか向きではなく、ある程度上のポジションの方向けだと思う。
備忘録。
・リーダーは自分の意思決定の有効性を判断するのに結果を待つ必要はない。結果を待つのではなく、決定に至るプロセスを緻密に検討すべき。結果はいつ判明するかわからないが、意思決定プロセスはリアルタイムで評価できる。複数の選択肢を用意したか、前提条件を明確にしたか、それらを慎重に検証したか、反対意見は出ていたか、実行責任者から高いコ -
Posted by ブクログ
ネタバレ決断の本質について書かれていた内容を説明する。
正しく、実行できる意思決定のプロセス設計と運用について記載された本。
意思決定プロセスとは?
1.メンバー構成:反対ができる人
(ア)専門知識の有無
(イ)決定を実行する場合のその人物の重要性
(ウ)信頼できる腹心
(エ)構成メンバーの多様性
2.コンテクスト
(ア)失敗のネーミングを変える
3.コミュニケーションルール:
4.コントロール:プロセスを守らせる
反対意見を必ず出させる。理由付きで
立場を変えて議論させる。
結論を出すのは最終的にはリーダーが決めることを最初に伝える
プロセスを決める
決定基準
結論
アイデアの衝突を促す4 -
Posted by ブクログ
これは「決断」というよりも「意思決定の本質」とも言うべき本である。
組織で意思決定を行い、有効な結果を出そうとする場合のとるべきプロセスについて書かれた本であり、リーダーの決断力を伸ばすものではない。
リーダーの重要な業務に「組織の意思決定と方向付け」というものはあるが、その確定におけるコンセンサスの取り方や組織間対立の解消方法に関する教科書、とも言うべき本である。
これからも重要な意思決定を行う際は何度も読み返すことになる本だと感じた。
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類著の「実行力 橋下徹著」などでも、対立意見はあらかじめできるだけ出させ、しかしながら、一度決定が下れば従ってもらう、といったマネジメント -
Posted by ブクログ
Know what you don't know
この言葉に尽きます。
そして、それを実行する7つの手段を詳細に。
①情報フィルター
②参与観察
③パターン認識
④点から線へ
⑤価値ある失敗の奨励
⑥話し方と聞き方
⑦リフレクション
これらの基盤になるのが、飽くなき知的好奇心、システム思考、バランス感覚。
実は取り立てて目新しいものはなく、それなりに意識して取り組んでいるところだけど、企業経営者への豊富なインタビューも含めて、実例をもとにしているので、とにかく身近に捉えることができるし、わかりやすい。
「大方のマネジャーは問題について話し合うことを好まない。自分の部署が抱える -
Posted by ブクログ
ネタバレ軽めの内容を予想して読み始めたが、教科書的・網羅的な書き方で非常に役に立つ内容だった。折に触れ、読み返してみる価値がある本。
・問題の指摘はそれが間違った警報であっても学習の機会になりうる。コストの削減や顧客満足度の向上につながる場合も多い。また、問題を見つける能力も時間とともに進歩していくので、間違った警報を出したことを後悔させるようなことをすればその代償は高くつく。
効果的に問題を見つけるために
1)フィルターを避ける
組織のトップは通常、下からの情報を取捨選択するゲートキーパーを置いているが、時には自分の目で見る。耳障りな情報でも歓迎するような雰囲気を作る
・自分の耳で聞く
・さまざ -
Posted by ブクログ
何か問題が発生していないか気づくためには、気づかなくなってしまう原因をつぶしておかないといけない。それは自分の中にもあるし、環境もある。自分の中には問題を見えなくしてしまう人間の性質を知ることやや振り返る習慣をつける、見かたや聞き方によっても問題が隠れてしまうことがある。環境は情報の集約方法や意見を聞く人によって情報が遮断されてしまったり偏向されてしまうことがあることを認識し、環境を見直したり情報を収集する手段を変えたりしないといけない。
悪い情報は伝わりにくいなど失敗学に近い内容だけれどもこちらはインタビュー方法があったり問題の発見に主眼がおかれている。 -
Posted by ブクログ
人生とは決断の連続である。
しかしながら本当の意味で、あらゆることを自分自身の意志で、決断できているだろうか。
その結果について、すべて納得しているだろうか。
様々な意思決定の事例を挙げて、その場面場面でどういう決断がされたかの解説がされている。
NASAの硬直した組織の事例は、非常に興味深い。
少なからず自分が過去に身を置いた組織でも、似たようなことがあったのを思い出してしまった。
エベレストの悲劇は、そのエピソードを聞いただけで、痛ましくなってしまう。
なぜ組織の中で、誰一人異論を唱えなかったのか。
なぜ間違った決断を止められなかったのか。
キューバ危機ではケネディ大統領が執った「悪魔の代