昔の中国で、腕は良いが気弱な料理人が、敬愛する奥様に無理難題を仰せつかりながら美味な料理を作る話。
まあまあ面白かったが、やはり鬱屈するものも残るのだよな。
主人公は多少いじられないと力を引っ込み思案が過ぎてことをなせないタイプだが、まいどかなり嫐られるので、いささか気の毒になり、手放しでは楽しめない。
また、美味そうだとは思うが、料理法が古く、手間も掛かりそうで、実際に味わってみたり、味のイメージを乗せながら読むというのも難しい。
珍しめのテーマで、取り上げるべきところもあるが、高得点は上げにくい、というところが結論か。