笹山尚人のレビュー一覧
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ネタバレ○弁護士で、労働関係を中心に活躍する笹山氏の著作。
○自身が手掛けた労働関係の事件・事案を紹介しつつ、近年頻発するの労働トラブルの原因と解決法等をまとめたもの。
○労働に関する法律の世界は、思っているよりも複雑で、個々の労働契約を見ても、争うのは極めて大変だと言うことが分かった。また、そのような中でも、様々に対抗している方がいるのも、意外であった。
○労働組合については、もともとネガティブな印象を持っていたが、労組こそが、サラリーマンの最後の砦であるという点が、とても新鮮。
○なにより、弱っている人の見方になってくれる、優秀な弁護士がいるというのが、一番心強い。 -
Posted by ブクログ
「労使関係法」の試験が近く、労働法を全体的にさらっておきたいという思いで、選びました。岩波ジュニア新書というだけあって、分かりやすいです。
本書は、高校1年生の主人公がハンバーガーショップで働き始めるところから始まります。仕事にも慣れ、アルバイト生活を謳歌しているのですが、更衣室で起きた窃盗事件をきっかけに…
主人公のおじの弁護士が登場して、労働法について話してくれます。そもそもの労働法の趣旨、存在意義にも触れており、ハンバーガーショップにまつわる具体的なケースを題材に分かりやすい説明がされています。
小説の形式で、かつ200ページしかないので1日で読み切ることもできます。労働法の全体 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
現代の労働者の困窮は、働く権利の問題だけではなく、「貧困」という生活全体の困窮の問題に広がり始めている。
本書は、実際に起きた事件から、「法令を守らない使用者」と「立場の弱い労働者」にスポットを当て、格差、ワーキング・プア、貧困問題に風穴をあける取り組みを紹介する。
[ 目次 ]
第1章 管理職と残業代―マクドナルド判決に続け
第2章 給与の一方的減額は可能か?―契約法の大原則
第3章 いじめとパワハラ―現代日本社会の病巣
第4章 解雇とは?―実は難しい判断
第5章 日本版「依頼人」―ワーキング・プアの「雇い止め」
第6章 女性一人の訴え―増える企業の「ユーザー感覚」
第7章 -
Posted by ブクログ
ネタバレ現代の日本で働く人には一読の価値があると思う。
労働基準法が遵守されている企業がどれほど貴重か、「ワークライフバランス」という言葉のもとで非正規雇用の労働者がどれほど使用者に都合良く使われているか、憂き目にあった時どういった行動をとるべきか。
弁護士である著者が実際に扱った事例にはHow toがつまっている。
個人的に就業規則に関する記述、裁判所の裁量、2006年導入の労働審判の有用度などは参考になると思った。
雇用の規制緩和なんかより、現在の法の遵守、政治と企業、政治と労働者の力関係の正常化を先にすべきなんだよねー。
大卒で正社員になれてもいつドロップアウトするか分からない時代、自分 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
アルバイトでも有給休暇はとれるのか?
派遣でも残業代はもらえるのか?
多くの若者たちの労働相談にのってきた著者が、労働現場で出会うさまざまな疑問や問題点についてていねいに解説。
働く権利を守るためにどんな方法があるのか、具体例をあげてアドバイス。
巻末には相談窓口を付す。
[ 目次 ]
プロローグ 真吾君の仕事体験
第1章 アルバイトの悩み
第2章 労働法ってなんだろう
第3章 パート・アルバイトの働きかた
第4章 正社員の働きかた
第5章 派遣社員の働きかた
第6章 労働法の活用方法
第7章 おじさんからの手紙
エピローグ これから働く若者たちへ
[ POP ]
[ お -
Posted by ブクログ
「法令を守らない使用者」と「立場の弱い労働者」にスポットを当てた本。立場の弱い労働者でも、法律を理解し、団結すれば勝てるという希望を与えてくれる本だった。
この本を読むきっかけになったのは、テレ東の「ガイアの夜明け」で労働裁判の回を観たこと。不当な待遇を受けるガソリンスタンドのアルバイト達の回。僕とさほど年齢の変わらない青年達が、経営陣と闘う話。
これから、被雇用者になる者として、様々な裁判の実例と法律を分かりやすく学べたのは良かった。実際、いくつかの点においてかなり誤解をしていた。雇用者も被雇用者も、自分が不当な搾取をしていないか、されていないかを知るために読んでおくべきだと思う。 -
Posted by ブクログ
ブラック職場は経営者の資質ではなく、利益至上主義の論理に飲み込まれた組織体で発生する。やりがいを隠れ蓑に正当な報酬を払わないやりがい搾取。非正規と低賃金の問題や人事権、労働法、ブラック社会の解決策、様々な取り組み等について。個人的に気になるのは労働市場の流動性を高めることが今後の日本経済にとって大切なことなのではと思ってるんだけど、ここで訴えていることはその逆を行くものであり、日本社会のブラックな面を改善するための根本的な解決にはなっていない、対症療法でしかないのではないかなということ。青年ユニオンという取り組みは面白いし、厚労省のアルバイトをする前に知っておきたいポイントのようなリーフレット
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企業内のいじめは厳しい
極端な例ではあると思うが、企業内でのいじめは学校以上に陰湿なものであると思える。
いじめる方もいじめられる方も大人の社会ではそれぞれ言い分があるのかもしれないが、やりがいのある仕事を求めるためにはこのようなことはあってはならないことと感じる。