小林英夫のレビュー一覧

  • 満鉄調査部
    満鉄調査部
    著:小林 英夫
    講談社学術文庫 2290

    アメリカにはそうそうたるシンクタンクがあるのに、なぜ日本には著名なシンクタンクがないのだろうとの疑問から、手に取ったのが、本書である。

    国策を補佐し、国運を左右する人材を提供するのが、シンクタンクだとおもっていたが、まさに、
    満鉄調査部は、日...続きを読む
  • 満州と自民党
    満州人脈と戦後の吉田内閣の違い、満鉄調査部の幅広い人脈と戦後経済の日本型と呼ばれる由来などが手に取るように分かるものとなっている。岸信介の妖怪足る意味を存分に理解できる書。
  • 満洲国を産んだ蛇 関東州と満鉄附属地
    満州事変以前の経済状況等について、知ることが出来、面白い。各写真が満州を旅しているような感覚にさせてくれる。
  • 満鉄調査部
    満鉄調査部という普通の人はなかなかな見ないけれども、実はとても重要だった組織。何が行われていたか分かるし、読みやすかった。

    ただ欲を言えば、最後の補遺?みたいなところ、満鉄調査部の人や活動が戦後日本にどういう影響を与えたのか、あの部分をもっと膨らませてほしかった。
  • 日中戦争 殲滅戦から消耗戦へ
    国民党の情報戦に関して国民党の発した言葉をナイーブに全て信じてるのは頂けない。それを除けば非常に良い本だと思った。蒋介石は日本留学時に、日本軍のことを非常によく観察していたんですね。
  • 満州と自民党
     社会主義といえば計画経済、資本主義といえば市場経済というのが常識だが、本書の主張はその常識を覆すものだ。
     日本は、1930年代に中国に満州国を作り、官僚指導の下に国家統制により国防産業を急速に育成した。満州国で「計画経済」を行ったのだ。このノウハウと人材が戦後日本にそのまま移植され、高度成長をリ...続きを読む
  • 日中戦争 殲滅戦から消耗戦へ
    [ 内容 ]
    戦地の将兵も嘆いた泥沼の戦いに日本が踏み込んだ本当の理由とは?
    敗北の歴史から学ぶ。

    [ 目次 ]
    序章 殲滅戦争と消耗戦争
    第1章 開戦への歩み
    第2章 破綻した戦略
    第3章 傀儡の国
    第4章 見果てぬ夢
    第5章 二つのパワー
    第6章 『検閲月報』を読む

    [ POP ]


    [ ...続きを読む
  • 満鉄調査部
    南満洲鉄道、通称満鉄の調査部門に脚光を当てた本書。初代満鉄総裁後藤新平の肝煎りで始まり、その規模や調査の対象は変遷があるも、満洲事変や日中戦争を経て活動を拡大していく。自由な雰囲気もあったため、日本から左翼分子が渡ってくることも多く、1942年の関東軍憲兵隊による一斉検挙によって規模が大きく縮小し、...続きを読む
  • アセアン統合の衝撃
    ASEANの持つ成長ポテンシャルをいろいろな角度から紹介する内容。
    やや個に落ちすぎの感は否めないが、それでもそのポテンシャルは実感できる。
    特にメーカーにとってはASEANへの進出は改めて不可欠であると感じた。
  • 満州と自民党
    メモ
    ロシア通で満鉄調査部にいた宮崎正義がソ連の計画経済を規範にして作った「満州産業計画五か年計画」を実行したのが、商工省のキレものだった岸信介をはじめとする若き官僚たち。彼らはここで実務経験を積んだ。満鉄の力を弱め、日産を引き込んで一大コンツェルンを作り上げる。これが満州重工業開発株式会社。主要人...続きを読む
  • 満州と自民党
    ぼんやりとですがずーっと、
    「第二次世界大戦、日中戦争、十五年戦争、ノモンハン事件、インパールなどなど...あのあたりの事って言うのは、どうして起ったんだろう。誰がそうしたくて、誰が儲かったんだろう。それから、どうして戦後に出来た自民党さんっていうのは、具体的な理由がまったく無いのに憲法を変えたがる...続きを読む
  • 満鉄調査部
    自由で、軍部とも結びついていて、レフトウィングだったり、いろんな顔をもつでっかい組織。すべて租借する力不足で???感が残った。
  • 日中戦争 殲滅戦から消耗戦へ
    日中の戦略に関する分析はよいが、筆者には左翼思想が根にあると思われ、誤解を招きあるいは誘導するという側面もあった。
    また、新書であるせいか網羅性にも欠いていた。
    よい面と悪い面の両面を持つものである。
  • 満州と自民党
    私流に理解すると戦後日本を高度経済成長に導いた55年体制を作った岸信介。その原点は満州国と満州人脈にあったというお話である。写真を観ると岸信介には凄みを感じるがその孫のなんとひ弱な事であろうかと思った。
  • 日中戦争 殲滅戦から消耗戦へ
    第6章「関東憲兵隊通信検閲月報」で紹介された資料は、日中両国の庶民の目線から当時の時代を見ることができました。
    近現代史は、権力者側から見た歴史とは違う視点で書かれたものが必要だと感じます。
  • 満州と自民党
     満鉄とくに満鉄調査部の研究で知られる小林英夫の著作。

     満州国における統制経済を指導した「ニキ三スケ」特に岸信介に焦点をあて、岸をとりまく椎名悦三郎など旧商工省や財閥の人脈の戦前戦後を描いている。

     原彬久の『岸信介』を読んだ後だと、物足りなさを感じるが、サクっと読むにはこちらでもいいかも。
    ...続きを読む