大石智良のレビュー一覧

  • 史記(4)逆転の力学
    徳間文庫『史記』全八巻の第四巻。副題は「逆転の力学」。第四巻は、秦始皇帝の死から漢高祖劉邦の天下統一までの八年間、本書の主題となる楚・漢の決戦に限れば五年間を扱っている。いわゆる、項羽と劉邦の死闘は小説を読んでいるが如く面白い。
  • 史記(5)権力の構造
    徳間文庫 史記 全8巻の第5巻。副題は「権力の構造」。第5巻は「呂后本紀」からとった、冒頭の「? 女傑君臨」が強烈である。後半は司馬遷の現代にあたる武帝の時代まで、漢の百年間の歴史を収録。
  • 史記(3)独裁の虚実
    徳間文庫『史記』全八巻の第三巻。第三巻は秦王朝の時代で、始皇帝の出生の秘密から始まり、始皇帝の光と影、そして、秦王朝の圧政に対する農民の蜂起が各地で発生するまでを収録。
  • 史記(2)乱世の群像
    徳間文庫の『史記』全八巻の第二巻。副題は「乱世の群像」、戦国時代の「乱世の群像」すなわち戦国四公子、合従連衡策など策士を、各列伝から引用・再構成している。
  • 史記(6)歴史の底流
    徳間文庫 史記 全8巻の第6巻。副題は「歴史の底流」。第6巻は「? 人間のきずな」 「七、人間理解のむずかしさ 鄒陽の上申書」の項目が抜群に面白かった。
  • 史記(7)思想の命運
    全七巻を読み終えた。(第八巻は史記小辞典)
    それにしても、よくこれだけ壮大な史書を編めたものだと感心する。
    「表」八篇、「本記」十二篇、「書」八篇、「世家」三十篇、「列伝」七十篇の計百三十篇である。
    ただ歴史を伝えるだけの書ではないところに大変深い意味があると思える。
    この徳間文庫版の「史記」は全訳...続きを読む
  • 史記(5)権力の構造
    漢の安定期となったころの時代となる。
    さまざまな人物の政治手腕、戦闘手腕、考え方生き方をみていくのが楽しい。
    しかし、武官も文官も高官となると、志や初心を忘れ分不相応の考えを抱いてしまう例が何と多いことか。
    でも、李広の話は良かった。
  • 史記(4)逆転の力学
    項羽と劉邦の台頭から、劉邦没するころまで。
    項羽と劉邦は誰でも知っている人物だと思うが、この二人を支えた人物たちの物語も大変面白い。
    やはり本書は紀伝体を編年体にしていることもあり、「本記」、「生家」、「列伝」が適宜時代順になっており、大変頭に入りやすい。
    全訳本ではないが、やはり良書だ。
  • 史記(3)独裁の虚実
    いよいよ秦の始皇帝から秦の滅亡、項羽と劉邦があらわれ、漢の時代はじまりの頃となる。
    この徳間文庫版「史記」は全訳ではないが、紀伝体ではなく「本紀」、「世家」、「書」、「列伝」がほぼ年代順に並べられており編年体のようになっている。時代の流れが掴みやすいのが特徴だ。
  • 史記(2)乱世の群像
    やはりこの徳間文庫版「史記」は、とても読みやすくわかりやすいと思う。
    内容は一巻と変わらず、現代でも教訓となるようなことが多い。
    このような大変良い本が絶版なのは勿体無い。あまり売れないのだろうか。
    もう幾分か価格が高くても良いので、このような書籍は販売し続けて欲しいものだ。
  • 史記(1)覇者の条件
    恥ずかしながら「史記」ははじめて読む。
    徳間文庫版は全訳ではないので、「史記」のすべてを読みたいという方は
    ちくま文芸文庫版か明治書院の新釈漢文大系を求めたほうが良いでしょう。
    徳間文庫版は日本語訳もわかりやすく、原著とは違い年代別に監修されているので
    内容がとてもつかみやすいのではないかと思う。
    ...続きを読む
  • 史記(6)歴史の底流
    1巻〜5巻とちがって歴史を順追って解説するのではなく、時期に関係なくテーマに沿って歴史を解説する。いままで読んだ6巻の中で一番面白いと思う。史記の要点がぎっしり詰まっているとおもわれる。これ1冊だけでも充分面白い。
  • 史記(5)権力の構造
    この巻は、高祖が漢を平定後、平和な世の中となったときに起こる人間模様について記されている。史記で面白いのは1巻であるが、本当に現在に通じるのはこの巻ではないだろうか。平和で皇帝がいて、この皇帝をどう操るかが、生きていくうえでの重要事項となため、充分自分に身の回りで利用できる。
  • 史記(1)覇者の条件
    一巻からずっと読んでいくといにしえの中国にトリップ出来ます。
    項羽と劉邦のくだりは有名ですね。面白いですよ。電車の友です。
  • 史記(2)乱世の群像
    戦国四公使を中心に話は進む。(1)覇者の条件と比べると、こちらのほうがしっくり来る。特に信凌君については、自分とだぶる(ちょっとうぬぼれ)。信凌君のだれにでも壁なくつきお会うところ、王の命令を無視して義をとおしたところは、すごく共感する。
    このころの賢者には食客が数千人も集まったそうだ。その食客があ...続きを読む
  • 史記(1)覇者の条件
    全巻完読していないので、ここに載せないつもりでいたが、TV-JAPANの探検ロマン歴史遺産で、始皇帝陵と兵馬俑坑を見てしまった後なので、とうとう登場してしまった。やっぱりホリエモンのように独房にでもいないとなかなか全巻読破は難しいとおもう。中国の古典にはいろいろな発見がありおもしろい。たとえば、徳川...続きを読む
  • 史記(4)逆転の力学
    時代は、秦が滅んで群雄割拠へ逆戻り。この混沌の中、覇を競い合う項羽と劉邦と、彼らと関わりあう多く英傑たちが織り成す人間模様を描く。漢が中国を統一した後の、功臣たちの粛清は悲しいものがありますが、それ以外は非常に面白い。さすが司馬遷と思わせる一作。
  • 史記(7)思想の命運
    列伝のなかで紹介されている思想家にスポットを当てる。司馬遷が友人に当てた手紙は彼の怒り、悲しさを強く感じ、涙なくしては読めない(司馬遷は、匈奴討伐の失敗の責任を取らされた将軍を擁護したため、求刑に処せられた)。
  • 史記(1)覇者の条件
    覇者が、覇者になる過程とそれによる国の隆盛、その位置から転げ落ち、衰退していく様は、現代における企業のそれとまったく同型。人の営みにほとんど進化が無いことがわかる。しかし2000年以上変わらないとは...
  • 史記(5)権力の構造
    漢が安定してからの政治闘争を描く。どこかの上場企業の内情と同様、醜悪があるものの、骨のある人物も多く、彼らの思考を垣間見るだけでなかなか意味深い。しかし、いつの時代にも糞みたいなやつは生きているのね。