河添房江のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
久々に面白い新書を読んだ。
「唐物」と総称される外国からもたらされる品々を、日本人はどのように受け取り、利用していったのかということを概説している。著者の河添房江氏は、源氏物語の研究者であり、作中に登場する品々についての著作もある。題名が「唐物」なので、明治以降の舶来品についての言及はほとんどない。
唐物に着目して歴史を語る、というのは面白い着眼点だけれど、かなり難しい試みだっただろうなぁと思う。
本書では、唐物は聖武天皇の時代では、国家の管理下で輸入・分配されていたのが、次第に摂関家や平家などの権力者が仕入れるようになり、「文化材」としての性格から、「威信材」としての性格に変わっ -
Posted by ブクログ
・河添房江「紫式部と王朝文化のモノを読み解く 唐物と源氏物語」(角川文庫)は書名そのままの書である。「本書では、紫式部が体験した王朝文化の世界を、特に唐物とよばれる異国のモノを通じて」 紹介するものである。だから「源氏物語」からの引用が多くあり、更に「枕草子」等のさま ざまな王朝文学からの引用もある。本書の原題を「光源氏が愛した王朝ブランド品」といふ。 この書名からして、一般受けを ねらつた書であるらしい。それを内容に即して改題し、文庫化したのが本書なのであらう。第一章「紫式部の人生と唐物」に始まり、第十六章「舶来ペットの功罪」で終はる。最初だけは モノではなく人である。ここを読んだら、後は自