青木俊のレビュー一覧

  • 潔白

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    死刑が執行されてしまった事件を、死刑囚の娘が潔白を信じて突き進む。
    作中にも出てくる"木村拓哉のHEROのような正義感の検事はいない"というとおり、警察、検察、裁判官が全て信じられなくなる。冤罪であろうこの事件を隠す検察側と、諦めない弁護側との攻防が腹立たしくもあり爽快でもあった。
    でも、最後の展開はよめなかった。辛い真実だった。

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    2026年08月05日
  • 潔白

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    凄まじい熱量を持った一冊だった。

    ​冤罪がいかにして作られるのか。そのプロセスは空恐ろしく、死刑執行が早まった「身勝手な理由」を知ったときは、あまりの理不尽さに地団駄を踏む思いだった。裁判官の出世欲や司法組織の闇……そんな漆黒の闇に一人で立ち向かうのが、主人公の雪乃だ。
    ​物語を支えるのは、父の無罪を「文字通り知っていた」彼女の凄まじい執念である。
    単なる娘の盲信ではない。孤独に耐え抜く彼女の姿は、凛としていてあまりに美しい。その狂気にも似た真っ直ぐな意志に、読み手もいつしか心底惚れ込み、共に闇を突き進む覚悟を決めさせられてしまう。

    ​結末については伏せるが、これだけは言いたい。
    救いのない闇のなかで、最後には救いがある。どうか、彼女の執念が辿り着く先を、最後まで見届けてほしい。

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    2026年04月04日
  • 潔白

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    司法権力VS個人。こういうことは実際に起こりうるのでは?というリアル感と真実は?犯人は?という謎解きの面白さもある。読後の余韻が収まらず…。

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    2026年03月19日
  • 潔白

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    まるでドラマを見ているみたいでした。最初から最後まで、頭の中で映像がリアルに再生されているような…不思議な感じ。この本は、再読して改めておもしろいのでしょうね。他の本を読んだあと、また再読したいなと思います。

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    2026年02月04日
  • 逃げる女

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    ネタバレ

    ジャーナリスト名倉高史殺人事件の被疑者とされた久野麻美が、その運の良さと度胸と頭の回転の早さでひたすら警察の追跡を逃れ続けるのが前半のお話です。前半は久野麻美がただ逃げるシーンが続くので、そこまで物語に夢中にはなれませんでしたが、面白くなるのは第4章あたりからです。新米刑事の溝口直子がいい着眼点を持っているのと、生方刑事の指示のもと地道に捜査を続けていき、徐々に冒頭の轢殺事件と名倉、久野麻美、後に出てくる元刑事の桐山茂との関係が明らかになっていくので、頁を捲る手が止まらなくなります。

    最後の方で轢殺事件や殺人事件の全体像が見えてくると同時に、久野麻美も言っていた「人間は醜い。誰だって自分が一番可愛い。」という言葉が示すように、轢殺事件、殺人事件に関わった多くの人間の自己保身故の醜さが明らかになってきてすごく不快な気持ちになりますが、轢殺事件を追う名倉の叔母を想う執念、名倉の意思を継いだ麻美、麻美と共に真相を解明、公にしようとした桐山元刑事の誰かを大切に想う気持ちやその必死さに救われる気がしました。

    それにしても(青木俊さんの作品はこれで2冊目ですが)青木俊さんは、人間の自己保身故の醜さを書くのが上手いですね。とても文章が上手い作家さんなので、是非他の作品も読みたいです。

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    2025年11月03日
  • 潔白

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    ネタバレ

    父親が絞首刑になったシーンの後、娘がネズミを水没させるシーンが重なり、重い気持ちからのスタート。
    組織の一員として真実の追求ではなく、保身に走る検察官も生々しくてリアル。
    裁判官、検察官、警察は国民の味方ではなく国家権力にすぎないという切り口。

    ラストには畳み掛けるように次々と新事実が発覚して、どんどん惹き込まれた。
    真犯人の伏線回収も見事だった。

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    2025年10月21日
  • 潔白

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    ネタバレ

    読み応えのある大変良い本だった。
    全く身に覚えのないことで死刑とかゾッとする。

    ひかりと葦沢のやりとりを微笑ましく読んでいたので、ひかりにはこれから幸せに生きてほしい。

    読みながら、それなら真犯人は江藤の優秀な兄弟の方か?と思ったけど全然違った笑
    あの人であってほしくなかったな…きついな。

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    2025年08月30日
  • 潔白

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    ネタバレ

    冒頭から結末まで引き込まれっぱなしでとても面白かったです。とにかく先が気になって仕方がありませんでした。先程読み終わりましたが、余韻がすごいです。

    自己の保身と組織を守る為に、人はここまで非情になれるものなのでしょうか。他の方もレビューに書いていらっしゃいましたが、ホラーより怖いお話だと思います。冤罪によって無辜の人間の命や人生が、その家族の平穏な生活が無残にも砕け散ってしまうのですから。

    それにしても、途中で何度も挫けそうになりながらも最後まで戦い続けた三村ひかりさんと、それを支援し続けた森田弁護士、葦沢さん、江藤さんがとても魅力的でした。とても読み応えのある作品でした。青木さんの他の作品も読んでみたいです。

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    2025年06月06日
  • 潔白

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    青木俊さんの小説3冊コンプ。裁判で国家権力による四面楚歌は絶対あってはならない!!毎回勉強になるのと主役の女性が良い女。次回作が楽しみ。

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    2025年04月14日
  • 潔白

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    読み始めたら止まらない。タイトル通り潔白で冤罪なんだけど、そうと結審するまでがとにかく長くて。ひかりや家族の気持ちを考えたらどんな苦しい時間を過ごしてきたか、、辛すぎる。
    社会のためから組織のための検事に変わってしまっていた高瀬がこれからどう動くのかや、心情の変化も感じて、いつどんでん返し来る?とうずうずした。
    最後の真実にはあぁやっぱりかとは感じたけど、騙し騙され私もまんまと騙されてたなと思った。
    見ていないことを証明するって本当に難しいと思う。それを身を持って実感したから言えるけど、犯人が分かってても証拠が絶対で、証拠をつかむって本当に難しい。
    ひかりのお父さんが無罪で死刑になってしまったことだけがすごく残念。

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    2025年04月09日
  • 消された文書

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    ノンフィクションの部分で勉強させてもらい豊富なネタのフィクションで壮大な物語を楽しませていただきました。二作目だけど〆が良き。解説も良かった。

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    2025年04月07日
  • 逃げる女

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    非常に良かった!女が逃亡するだけの話かと思いきや。逃亡の事情や登場人物が魅力的で夢中になって一気読み。ワッパをかけた場面と猫ちゃんの場面は泣いた。

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    2025年03月29日
  • 逃げる女

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    ん〜、一般人にはわからない深い闇があるんだな…と思いました。絶対開けてはいけないパンドラの箱、というか、絶対踏んではいけない虎の尻尾みたいな話で、夢中に読んでました。

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    2024年08月09日
  • 潔白

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    既に死刑執行済みの事件の再審請求を巡るお話
    冤罪で死刑にされた可能性が合った場合、検察、裁判所、警察はどういう方針で動くのか?を描いた作品

    実際の事件(飯塚事件)を元にしており、その事件をテーマにしたノンフィクション「殺人犯はそこにいる―隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件―」は、とある書店が表紙を隠して「文庫X」として売り出したのも有名

    以下、公式のあらすじ
    ------------------------
    真実は、ただひとつ。

    偽造、隠蔽、証拠の廃棄……
    こんな非道が国家のやり口か!?
    司法権力に、個人は抗えるかーー骨太ミステリ小説。

    札幌地検に激震が走った。
    30年前に小樽で発生した母娘惨殺事件に前代未聞の再審請求審が起こされたのである。
    被告の死刑はすでに執行済みだ。
    もし冤罪なら、国家は無実の人間を殺めたことになってしまう。
    司法の威信を賭けた攻防に、曰く付きエース検事が指名された。
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    冤罪死刑は絶対にあってはならない
    まぁ冤罪事件自体あってはならないし、どんな状況であれ失われた時間や何もかもは戻っては来ないけれども
    とりわけ無辜の人の命を誤謬で奪ってしまうというのは絶対にあってはいけない
    だからこそ冤罪事件ではなかった事にするという逆説的な論証も意味がわからんな

    実際の飯塚事件との類似点
    無実を訴えながら死刑判決が下され、2年で死刑執行された
    DNA鑑定で用いられた手法がMCT118で、後にこの方法は確率的な信頼性が十分ではない事や、実験の状況により結果のブレがある事が判明するなど

    前述の通り、「検察という組織の権威を守るために不正を働かなければならない」という論理は矛盾している
    国家権力としての司法の信頼性が大事なのはわかるが、だからといって真実を捻じ曲げたらそれは正義ではなかろうよ……

    再審請求の判断にしても、裁判官が変われば結果も変わるのであれば、絶対的な正義などない事がわかる
    人が裁くのだから、過ちがある可能性を考慮しておく必要がある

    だからこそ検察は確実に有罪な事件しか立件しないという方針だけれども
    そこにもまた思い込みが入り込む余地があるという現実

    また、権力者による司法への介入は大阪地検の証拠改竄事件によって明らかになり
    検察への不信感は現実のものとなっている

    死刑判決なんて、よほど確かな証拠がない限りは下されないと思っているけど、実際はそうでもないのかもとも思った


    読み始めた当初は、冤罪死刑という状況でも受け入れられる筋書きは何だろうと考え
    身内の誰かを庇っていたという可能性を考えたけど、結局はそうではなかったですね

    メタ的推理で、登場人物の中で怪しい人は目星をつけてた
    作中で疑われている人もそうだし、弁護士や検察内部の人とかも
    なので、真犯人が明らかになるところでは、想定していた
    然程の驚きはなかった

    重ね重ね、冤罪死刑は誰にとっても好ましくないので、現実では起こってほしくないなぁ……


    DNA鑑定の方法
    詳しくは知らないけど、MCT118って結局は一部分の繰り返しの長さしか見てないという事でいいのだろうか
    だとしたら、他人同士が偶然一致する可能性は否定できないよな
    さらに、PCRで増幅して鑑定するので、短い方のバンドが強く出る上に当時の電気泳動のだと長い配列の方はブレが大きくて精度は高くなかったのだろうと思う

    せめて単一の部位ではなく、複数のマイクロサテライトで一致するくらいの証拠でなければ、司法として求める精度には達していない気がする

    何というか、それなりに衝撃を受けたし中々評価の高い小説だけど、後味が悪いなぁという印象でした

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    2024年02月27日
  • 潔白

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    面白すぎて1日で読んでしまった。前半をメインに占める主人公的存在が、正義感みなぎる人間ではなく、むしろ葛藤しながら動く検察側というのも面白い。最後まで犯人が想像できなかった。

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    2024年02月24日
  • 潔白

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    30年間も無実の罪で死刑にされた父親の潔白をはらそうと奮闘する娘の強さに心打たれた。
    フィクションながら日本の法曹界はここまで正義が死んでいるのかと絶望感。
    正義よりみんな自分の保身ばかり。
    刑事や検事や裁判官になりたての頃は正義のためにと思っていたはずなのに、組織がそうさせるのか。
    裁判官によって判決が全然違ってくるなんて信じられないが、裁判官だって人間だからまぁあり得る話だろうな。
    最後の方は真実はどうなのか、結末が知りたくて寝るのを忘れて読み切った!
    読み応えあった!

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    2022年09月29日
  • 潔白

    ネタバレ 購入済み

    スカッとした

    執行されてしまった死刑囚の娘が父の潔白を証明するための戦い。法治国家の威信をかけた検察、警察、裁判所という司法の手による偽造、隠蔽、証拠の廃棄・・・国家のもつ強大な司法権にはたして個人は抗することができるのか。
    大丈夫、スカッとできました。

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    2022年04月29日
  • 潔白

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    テーマが死刑のミステリー。
    13階段を読んだことがあったため、心臓に重い読書体験になるかと思っていたけど、本書はそうでもなかった。
    つまり、死刑がらみのミステリーをはじめて読む方にはおすすめ。

    きっと、13階段は登場人物が真犯人を調べるためにあちこちに動く移動距離が長く、それが緊迫感になっていたような気がする。
    対してこちらは登場人物が比較的少なく、読みやすかった。
    もしかしたら13階段で免疫がついたというのもあるかもしれない。

    まさかあの人が犯人とは、とも思うが、分かる人には分かったかもしれない。

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    2026年09月09日
  • 潔白

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    2026/8/20
    冒頭の死刑シーンの恐ろしさと、真犯人が判明した時の衝撃。
    またはじめの戻って読みたくなった。
    先に「殺人犯はそこにいる」を読んでいたので、内容もすんなり入ってきた。
    それにしても、検察が保身のためにわかりきった嘘をついたり、誤魔化したりするのが本当に謎。
    そっちの方が感じ悪いのになぁ。

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    2026年08月28日
  • 潔白

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    柚木裕子「教誨」早見和真「イノセント・デイズ」にピンとこなかった私にとってもこの作品はとても胸アツく読めました。



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    2026年02月04日