後藤美月のレビュー一覧

  • チョコリエッタ

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    主人公はすこしおかしい女子高生。これといった山場もなく、続くモノローグ。
    好みが分かれる作品だと思いますが、私はどストライクでした。しかも解説は野中柊さん!
    読後までずっと漂っている喪失感とか、読後はすこし増している気がする幸福感とかが心地よくて、もやもやしているときとかに読みたい一冊です。
    「道」、見てみたいなあ…

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    2012年09月22日
  • チョコリエッタ

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    映画みたいな小説。
    山に置いてきてしまった自分をチョコリエッタとして迎えに行ったのかな。
    犬であるチョコリエッタは先輩がつくったフィルムの中で生きているから、知世子ちゃんはまた自分としてめげずに生きていけば良いよ。

    「記憶ってさ、もしかして、選べないんじゃないかな?」
    私は、記憶は全部脳みそに記録されていると思う。両親とジュリエッタとのあまい生活も、別れてからの生活も。でも取り出せる記憶は選べないような気がするな。

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    2021年11月25日
  • チョコリエッタ

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    大事な家族を突然亡くした経験は私にはないから、彼女の気持ちがわかるとは言わない。それにしたって不機嫌な時間が長すぎるでしょと思ってしまうくらい、彼女はずっと不機嫌。思春期を迎え、それまで母親代わりだったまだ若い叔母のことも疎ましく思い、唯一心を通い合わせていると感じていた飼い犬も喪って悶々。前向きに生きることに努める様子もなかった彼女だけど、無意識のうちに気持ちの整理をつけてゆく。

    記憶は選べない。でも、いつか思い出す瞬間って、最高でなくともささやかな幸せを感じた瞬間じゃないだろうかと思うのです。よかった。

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    2020年03月21日
  • チョコリエッタ

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    主人公の宮永知世子は高校2年生。本当の名前はチョコリエッタ(うそ)。進路指導調査に「犬になりたい」と書いて呼び出しをくらいます。チョコリエッタが幼稚園の時の夏休みに家族で山に遊びに行く途中に事故に遭い、お母さんが亡くなり、チョコリエッタもしばらく入院し、小学校は2ヶ月遅れで入学します。事故のあった時にお父さんの妹の霧湖ちゃんが飼い犬のジュリエッタのお世話で留守番をしていたのですが、そのままジュリエッタとチョコリエッタのお世話をしています。そんなチョコリエッタの日常と夏休みのお話です。
    全体的によくわからないのかわかるのか、わからないお話ですが、イタリア映画の情景を思いながら、緩やかにチョコリエ

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    2020年01月23日
  • チョコリエッタ

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    チョコリエッタ 私は犬。

    夏休みへの ノスタルジー

    ジェルソミーナの音楽と、先輩と、おじいちゃんの喫茶店。

    現実の世界にいる、霧湖ちゃん。

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    2015年03月31日
  • チョコリエッタ

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    お父さんはきっと再婚するだろうし
    霧湖ちゃんも結婚して出て行くんだろうな
    映画を観た後、知世子は先輩に連絡しただろうか
    チョコリエッタが形に残せてよかったね
    映画では先輩を菅田将暉が演じてるそうでそっちも観てみたいと思った

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    2024年07月16日
  • チョコリエッタ

    購入済み

    懐かしさ

    イタリア映画の「道」「甘い生活」など観たことのない映画の題名が並ぶ。高校生のザラついた不安定さの中に純粋さがチラついた。払拭しきれない過去を持つ少女をほわほわと描いていた。

    #ほのぼの

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    2024年01月09日
  • チョコリエッタ

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    西加奈子『円卓』のこっこからの、チョコリエッタ。
    個性的というか、偏屈で凶暴な何かを心に住まわせている少女の小説を、偶然にも立て続きに読むことになった。

    幼時、家族旅行での車で事故を起こし、母を失った知世子。
    それから父親との関係もうまくいかない。
    事故以来母親代わりを務めてくれた従妹の霧湖とも、愛犬のジュリエッタが死んで以来、うまくいかない。
    霧湖は自分のために就職もできなかった。
    今、霧湖は結婚を考え始めている。
    知世子は成長につれ霧湖からも心が離れつつあるが、いなくなるのも受け入れられない。

    知世子の高2の夏、映画研究会の先輩、正岡正宗のバイクで連れまわされ、あちこちで映像を撮ること

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    2021年05月23日
  • チョコリエッタ

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    ネタバレ

    いっきに読んだ。未就学児で母を失い、若い叔母とあまり接触のない父親と暮らす女子高生というだけで、計り知れない心の屈折があるだろう。掬い切れているのだろうか?

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    2020年07月05日
  • チョコリエッタ

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    すごくおおざっぱに言ってしまえば,不機嫌な10代のお話かな.
    母親の死を引きずっている知世子は,母親とのつながりの思い出をいっぱい残していた(かつ,一緒に育ってきた)愛犬のジュリエッタを亡くし,自分だけが取り残されていくような喪失感を感じている.
    そんな彼女が,人を殺したい衝動を持っていた正岡先輩と再会し,彼が撮影するビデオカメラの前に立つようになる.
    10代の頃のいらだちとそれからを鮮やかに切り取って描いた秀作.

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    2020年01月27日
  • チョコリエッタ

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    チョコリエッタ。
    呟くだけでなんだか自分の時間も進むようだ。
    チョコリエッタ。
    何度でも口にしたい。
    チョコリエッタ。

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    2015年12月01日
  • チョコリエッタ

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    特に何か具体的な目的があるわけでもなく、日々をそれなりに過ごしていく、過ごし方。高校生の。
    知らないけれど知っている。見た目は重ならないけれど、中身は重なるような気がして。
    難しい。
    150106

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    2015年01月05日
  • チョコリエッタ

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    どきっとする文がいくつか。
    これは高校生の時に読みたかったような気もするけど、丁度その時でもなく、高校生の自分がはっきり思い出せないくらい年をとった後でもなく、今読んで正解だったのかもしれないな。

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    2014年06月27日
  • チョコリエッタ

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    進路調査に「犬になりたい」と書いて呼び出されるところから物語りは始まる。
    事故で母を亡くし、生き残った父との関係もうまくいかないまま高校生になった主人公はいっそ死にたいと思いながら生きている。

    映画研究会OBの正岡と出会い、強引に自主フィルムに出させられる。
    レンズを向けられながら自分自身や現実と向き合っていくお話。

    『水の繭』同様、青春のひりひりした部分を描いた作品。
    好みは分かれそう、今回は深く心が揺らされるメンタルではなかった。

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    2012年08月01日
  • チョコリエッタ

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    新入部員が集まらず、廃部になりかけている映画研究部に所属している、知世子という女子高生が主人公です。知世子は幼いころ、両親と出掛けたドライブ旅行で事故にあい、母親を失ってしまいます。亡くなった母親の忘れ形見が、ジュリエッタと名づけられた犬。知世子とジュリエッタは姉妹のように、ずっと一緒に過ごしてきました。その愛犬ジュリエッタも歳老いて亡くなり、知世子は学校の進路調査のアンケートに、将来の希望を「犬になりたい」と書きます。心に暗い影を持ち、どちらかというと世界を否定して生きてきた知世子にとって、本当に心を許し合えたのはジュリエッタだけだったから。
    映画好きの方はすでにお気づきかもしれませんが、犬

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    2010年07月24日
  • チョコリエッタ

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    とくに好ましいとも思わなかった。

    犬になりたくても、死んでしまいたくても、
    つらいことがあっても、けっきょく私たちは生きるしかない。

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    2010年01月09日