高橋和久のレビュー一覧

  • 一九八四年[新訳版]
    監視社会という世界に抗うことができるのか。
    人間らしさとは?
    そんなことを問いかける名作。
    この時代に現代を予兆するこの世界観を作り出す筆者の先見
  • 一九八四年[新訳版]
    1984年を遙かに過ぎた現代でも全く色褪せない。
    むしろ、情報化社会の現代でこそ気付ける示唆に満ちている。
  • 哀れなるものたち
    先に映画観て大正解だった、エマ・ストーンさんが演じたベラを思い出しながら読むともう楽しすぎて楽しすぎて。
    長いと思った533ページ、読み終えるのが惜しいと思うほど。面白かった……。

    アラスターグレイさん自ら描いた挿絵もあったり、註釈、写真、などもあり、なかなか凝ってる本になってると思いました。3枚...続きを読む
  • 一九八四年[新訳版]
    人間の尊厳がこれでもかというぐらい踏み躙られる。未来予想として当たっているなどの視点は一旦置いておいて、その踏み躙り方は呵責がなく、一読に値する。

    言語、記憶が管理され、内面が操作、誘導される様は本当に恐ろしく、これらの外側の社会(プロール)は経済的には過酷かもしれないが、精神的にはユートピアだ。...続きを読む
  • 一九八四年[新訳版]
    世界観の作り込みが面白い。
    言語を奪われる事の恐ろしさ。
    ただ、新しい言語が施行されても、結局時の流れと共に人々のコミュニケーションが交わされる中で新しい語彙、用法共に増えていき、言葉をそのままに留めておく事は不可能であろうという確信。

    オブライエン(主人公に党への反抗を持ちかけると見せかける奴)...続きを読む
  • 一九八四年[新訳版]
    当時、友人に勧められて読んだけど社会の歪みへの提言のような、庶民としての憤りや静かな怒りが淡々と伝わってきた。読んでくうちに辛くなって閉じたくなるほどだけど、今こそ読んでおきたい名著であろう。

    また再読しよう。
  • 一九八四年[新訳版]
    めちゃくちゃ面白かった…。

    自分たちの世界は民主主義と思い込んでるがここで描かれてる監視社会の社会主義と何が違う?

    ニュースの情報を何も考えずに受け取っていないか?何も疑わずにSNSの情報を受け取っていないか?

    スマートフォンやテレビなどSNSからの映像やニュースの映像を見て他国、他社に憎悪を...続きを読む
  • 一九八四年[新訳版]
    現在読書中ですが、まさに現代の社会を風刺しているような内容です。この本が書かれたのは今から80年ほど前で、当時のソ連をモデルとして描かれているようですが、まるで現代を透視していたのかと思えるほどです。ジョージ・オーウェルが警告した全体主義の社会がすぐそこまで差し迫っている、いや、もうすでに私たちはそ...続きを読む
  • 哀れなるものたち
    映画がとても素晴らしかったので、小説も読んでみた。

    基本的には映画と同じ物語、展開ではあるのだが、登場人物周りは映画のほうがよりベラが主体的だった印象。このあたりは昨今の再びのフェミニズムのブームからの影響か、現代的な改変がされているのかな、と。
    そして世界観の構築も結構違っていた。
    映画はヴィク...続きを読む
  • 一九八四年[新訳版]
    恐ろしい。
    小説内でおきた出来事や社会システムは、現在の世界でも起きているだろう。また、このようなディストピア世界に陥らないよう、様々な視点から物事を俯瞰することが大事だと考える。
  • 一九八四年[新訳版]
    オーウェルが書いた近未来世界から40年の節目を迎えたこともあって、今年読む最初の一冊には本作を選択した。この小説に目を通すのはもうこれで何度目かとなる。コンラッド「闇の奥」と同様、小生ごとき凡人では永遠にオーウェルの意図した真理へは辿りつけないだろうと思いつつも、その抗いがたい哲学的ディープさに魅了...続きを読む
  • 一九八四年[新訳版]
     ディストピア小説。近未来を予感させるような生活。そして、管理社会で禁忌を犯した恋。拷問と洗脳。そして、ラスト。
     もの凄く先が気になり、同じくらいにもう読みたくないと思わされ、読んでいてエネルギーを使い果たして疲れたと感じるハードな小説。きっと、この話は一生自分の中に残るんだなとおもわされました。
  • 一九八四年[新訳版]
    原点にして最高傑作。
    読みにくさは多少あるけど、雰囲気がありありと伝わってきて、うわ〜っとなりながら読み進めた。
    でもふと、今の自分たちの世界と何か違うのかな?と考えて、共通点の多さに背中がゾゾゾ…っとなります。自由だと思っているのは自分だけかもしれない。
  • 一九八四年[新訳版]
    ひたすらにこのディストピアを現実の延長にあり得そうと思わせる論理で作れるオーウェルがすごい。対義する概念を一つにするような感じ。
  • 一九八四年[新訳版]
    ディストピア小説。
    1984年というタイトルですが日本で発行されたのは1950年だそうです。

    いくつかの悪名高い国々での過去(現在でもある)の出来事を想像してしまう。
    これまでは知識としてあったとしても、やはり他人事で空想めいていて。

    灰色の景色や、すえた臭いや、口の中が不味くなるような。
    血の...続きを読む
  • 一九八四年[新訳版]
    ディストピア物と聞いて手に取りました
    同じディストピアでもSFではなく、歴史のif的な物語
    『日本が大東亜戦争に勝利していたら…』的なアナザーストーリーの様相を呈している
    しかも、完全な空想というより、当時実在した共産主義やファシズムに見られる統制がイギリスを舞台に描かれている。

    党は常に正しく、...続きを読む
  • 一九八四年[新訳版]
    すごく読みやすくて、かつ面白かった。
    日記を書くというごく個人的な行為が、民主主義の第一歩になること。セックスを思うままに楽しんだり他人を愛したりするという極めてプライベートな事もそうである事。
    作中で主人公は拷問や尋問の末に精神を壊され、思考を支配されてしまう。人間一人一人は確かに無力だし人間とし...続きを読む
  • 一九八四年[新訳版]
    情報統制、そして思想までを統制するのは、現代でも起こりうる話だと感じた。
    誰もが違和感を覚えておかしくない、覚えているのかもしれない、でも皆何も気にしない様子で従う。そんな中誰ともその思いを共有できないのは恐ろしい。
    圧倒的な服従とは、最後の最後で描写されるのが圧巻だった。
  • 哀れなるものたち
    映画を公開日に見て、非常に面白いと感じたので、原作を手に取ってみました。
    映画でも扱われたシーンは頭の中で想像しやすくより楽しく読めました。
    ヴィクトリアの手紙によって、映画で扱われた大部分を否定しているためどっちが真実なのかは分かりませんが、それもまた物語の深みも増して良いと思いました。
    ...続きを読む
  • 一九八四年[新訳版]
    この世界が今とどれほど違うと言えるだろう。
    民主主義であるから違うと言えるだろうか?

    世界で戦争は無くならないし
    政治家を選ぶ選挙はしても、官僚や法律を決める権利は
    私たちにはない

    なんで税金が増えたり、減ったように見えたり
    公共料金が上がったり
    給料上がらないのに
    それでも、景気が上がってきて...続きを読む