アラスターグレイの作品一覧
「アラスターグレイ」の「哀れなるものたち」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「アラスターグレイ」の「哀れなるものたち」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
先に映画を観ていてよかったと思った。
というのも、映画では描かれなかったことが原作本には書いてあり、それによってまた解釈も変わってくるからだ。
ただ、本当のところどうだったのか?というところはこの本を読んだ私達に、自由に思考せよと言われているような感じがして、そこもまた良い。
本自体にもいろいろな仕掛けがされていて、改めて紙の本の良さを実感した。たくさん思考する時間が物語の長さを感じさせないくらい楽しく、あっという間だった。こういう読書体験は久々だったかもしれない。ベラの成長過程、そして成長した先に見つけた彼女の生き方を見ていると、もっと知ることに貪欲でいたいと思うし、自分自身の心を信じて、逞
Posted by ブクログ
女性が女性として教育された脳をリセットして、思うがまま自由に生きてみたら…。
そのリセットというのが、胎児の脳を移植するというのだから、本当に何の先入観もないゼロからのスタートである。しかも、身体的には魅力的な容姿を持った成人女性として。
女性は選ばれ、管理されるものである。女性は結婚を望み、性に関しては受け身なものである。
そのような女性観をリセットした主人公 ベラの言動は、現代においても新鮮で、見るものを清々しい気持ちにさせてくれる。
特にベラとウェダバーンの駆け落ちあたりが最高に面白かった。2人の関係性がよくある駆け落ち中の男女の描写とは違って、性欲や感情に支配されずに、目的を持って
Posted by ブクログ
あらすじを書くと、19世紀末の医学博士の若き日の回想録と、その妻による回想録に対する反論を、20世紀後半のある作家・画家が編集したことを書き記したフィクション、ということになる。それだけ。世に出回っている、身投げした女性に胎児の脳を云々というあらすじは、上記の回想録の部分を要約したものである。
この本の中の語り手は、編者、医学博士、医学博士の妻の3人であり、このすべてが信用ならない。
編者はこの本の著者と同じアラスター・グレイだがあくまでフィクションであるこの本の架空の登場人物と見るべきである。ああややこしい。
で、中でも最も信用ならないのが編者である。回想録が真実であることを裏付けるための
Posted by ブクログ
それぞれの世界で描かれる哀れなるものたちの数奇な人生。
語り継がれる人々の人生は全て主観的なものでしかなく、それが真実か否かは物語において特別意味はなさない。あるのは文章の中で確かに生きているという事を改めて教えてくれるとても素晴らしい物語だった。
ストーリー上でアラスターグレイと共に登場する歴史家のノンフィクション作家と事実か否かで意見が分かれるところから始まるのもまた粋というか。。。
終盤マッキャンドルズが語る史実が終わりベラから見る自身の史実と合わせて、中略という形で客観的に語られるアラスターグレイの史実が繰り広げられるが、全ての人が幸福で格差のない理想郷を望んでいる彼女の存在その