さいとうゆきこのレビュー一覧

  • 人魚姫の町
    東日本大震災を乗り越えた、海沿いの町の物語。
    柏葉幸子さんは岩手のご出身だったのですね。経験された方にしか描けない心情が溢れていて、胸が苦しくなります。町並は戻ってきても、心の中までは簡単に元通りにはならない。それでもみんな前を向いて進んでいく。生きていくとはそういうこと。そんなことを教えてくれる本...続きを読む
  • 人魚姫の町
    相次いで震災が起こる日本。震災からの復興の児童書は初めて読みました。泣きました。子供だけでなく大人にも多くの人に読んでもらいたいです。
  • 岬のマヨイガ
    大好きな児童文学作家さん、柏葉幸子さんの作品。とても温かく良いお話だった。アニメ化されたようで、人気なのも納得。

    夫からの暴力から逃げてきたゆりえと、両親を亡くした萌花は偶然にも同じ場所で3.11のあの震災にあってしまう。震災自体はとてつもなく辛く大変な出来事だけれど、このふたりにとって、このこと...続きを読む
  • 岬のマヨイガ
    いきなりの辛い話に涙が出た(T-T)遠野からきたキワおばあちゃんと、辛い事情をかかえた萌花ちゃんとゆりえさんが名前を変えて岬のマヨイガで暮らし始める。このまま徐々に幸せに…と思っていたら、封印されていた悪いものが大震災で封印が解かれて…(゜゜;)そして岩手県中の不思議なものオールスターズが登場!キワ...続きを読む
  • 岬のマヨイガ
    冒頭のシーンはあの震災を思い起こさせるので、まだその話が難しい人はもう少したってから読む方が良いかも。
    血縁関係もない偶然居合わせたおばあちゃんと女性と女の子が共同生活を初めて一つの家族になっていく物語。

    老人介護施設に入居する為に東野から移動してきたおばあちゃん。
    DV夫から逃げ出した女性。
    ...続きを読む
  • 岬のマヨイガ
    ある日、津波にあい、避難所にやって来た萌花とゆりえ。
    命は助かったが、身元を聞かれて困惑する二人。そこへ救いの手をさしのべたのは、一人のおばあさん、山名キワだった。
    そこから、女三人の不思議な生活が始まる。

    私はこの本を読んで、津波で起きる奇跡はあるんだ!と思った。津波は、こわいイメージだけど、こ...続きを読む
  • 人魚姫の町
    「岬のマヨイガ」のアンサー作品。宏太は東日本大震災で祖父母と母と兄をなくし父と故郷の岩手を逃げるように静岡へ移り住んだ。9年後、父の死を迎えた宏太は何かに導かれるように岩手へ足を向ける。そこで出会った少女楓は謎の男に追いかけられていた。家族同然の付き合いをしていた砂婆に「楓をたすけてやってくれ」と頼...続きを読む
  • 岬のマヨイガ
    児童書なのだが、読み始めると登場人物の人物背景はかなりシビアな設定で、DV被害にあい逃げてきた女性、両親を亡くし声をなくし親戚に預けられる予定だった少女、そしてとどめは町を呑み込む巨大な津波。救いなのは遠野から来た山名キワさん。随所に遠野の民話を盛り込みながら、そして遠野をそのまま体現する不思議で頼...続きを読む
  • 岬のマヨイガ
    この本の対象読者層は小学校中高学年?夫のDVから逃れてきたゆりえさんが夫の影に怯えながら生きていることをどう理解するのだろう。キツイ。

    行く宛もないゆりえさん、両親を一度に亡くし言葉を失い、岩手県の親戚に預けられるために来たひより、そして不思議な力を持つおばあちゃんの三人は、東日本大震災のその日、...続きを読む
  • 岬のマヨイガ
    年間100冊以上読む長女が小学3年生の時に「面白いから読んでみて」とはじめて薦めてくれた本です。

    妖怪が出てきたりと、少し現実離れした不思議な話ですが、震災や登場人物が抱える苦しい背景と、子供の本でありながらワクワクと苦しさが同居しています。
  • 岬のマヨイガ
    敬老の日に紹介しようと「おばあちゃん」というワードから手に取った本、面白かった。
    東京からさまざまな事情で狐崎にたどり着いた結とひより、そこで地震による津波に襲われる。
    ふたりにたまたま同じ電車に乗り合わせただけだが一緒に避難所へたどり着くが身寄りがなく地元民ではないふたりをキワさんというおばあちゃ...続きを読む
  • 岬のマヨイガ
    同名アニメ映画の原作。元々この映画を観ようと思ったのは(WOWOWだけど),大好きな羊文学がテーマ曲を担当していたからでそれがなければ多分映画を観ることも原作を読むこともなかった。こういうきっかけが有り難い。
    映画版の方は原作から色々改変されていた。悪く言えば俗っぽくなってるかも。避難所でおばあちゃ...続きを読む
  • 岬のマヨイガ
    東日本大震災を題材にしたであろうファンタジー。
    残った人たちへの、力強く生きてほしい、負けないでほしいというメッセージを感じました。
    現実にあったことや作者のメッセージが強く感じられますが、東北の妖怪や伝説が出てきたりとファンタジー要素も多めなので、重くなりすぎず読みやすかったです。
  • 岬のマヨイガ
    これもYAブックガイドから。立て続けに読むの巻。遠野物語を3.11に絡めて、っていうファンタジー。妖怪好きにも楽しめる作品だったけど、どうしても気になった点が…。ママの旦那、避難所にちらっと探しに来ただけで、すぐに諦めて帰ったの??ここまで来たってことは、それなりの確信をもって訪ねているんだろうし、...続きを読む
  • 岬のマヨイガ
    震災のとき偶然に一緒に居合わせ、そのまま一緒に暮らすことになったおばあさんと女の人と女の子。それぞれ事情を抱えた3人が、震災後の狐崎で一緒に生きていく。

    震災という現実に起こった災害に、遠野の不思議な物語がうまく組み合わされ、暗くも重くもない素敵なお話になっている。前半は、ひよりたち3人の生活に焦...続きを読む
  • 岬のマヨイガ
    震災を絡めたお話です。作者の方が、頼まれて書いたって聞きましたが、どうなのでしょう。
    直接体験された方は、いろいろ思うところもあるでしょうが、わたしは好きなお話でした。
    辛い経験も背負っていかなくてはならないけれど、それを過去として、未来をどう生きていくか。選ぶのは自分自身以外にはいないんだなと。
    ...続きを読む
  • 岬のマヨイガ
    大好きな柏葉幸子さんの児童書。女流児童書作家、水木しげる版というか、お話の中に、よく、昔からの不思議なものが出てきます。今回は震災後の岩手の話で、最初読み終えられるか心配だったけれど、わたしにとっては、良いリハビリになりました。
    最近は、主人公がおばさんだったりすることも多くて、やはり、読者も一緒に...続きを読む
  • 岬のマヨイガ
    おそらくあの津波のあと、岩手の昔話や民話をモチーフに書かれた作品。
    清き良き雰囲気のあるとこが素敵。
    赤目の方は一方的に悪者扱いなのが残念。
    世界中にある土着を新参者が駆逐したあと、土着が悪だったようにされるパターンのような。
  • 岬のマヨイガ
    あの日、両親を亡くした萌花は会ったこともない親戚にひきとられるために、そして、ゆりえは暴力をふるう夫から逃れるために、狐崎の駅に降り立った。彼女たちの運命を変えたのは大震災、そしてつづいて襲った巨大な津波だった。命は助かったが、避難先で身元を問われて困惑するふたり。救いの手をさしのべたのは、山名キワ...続きを読む
  • 岬のマヨイガ
    『ビブリオバトルへ、ようこそ!』で紹介されていたのでまんまと読んでみたのだけど、いやあ、おもしろかった。
    介護施設に入所する予定だったキワさん、夫の暴力から逃げてきたゆりえ、両親を亡くして親戚に引き取ってもらうところだった萌花。大きな津波が襲ったその日、遠野の近く、狐埼で偶然居合わせた三人は家族とし...続きを読む