ドン・ウィンズロウのレビュー一覧

  • ダ・フォース 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    汚職警官の自滅していく過程かと思いきや……最後まで目が離せなくなりました。
    汚れながらも街を守る警察官への敬意が、この作品を単なるクライムノヴェルでない、奥の深いものにしています。
    もう、圧巻と言うしかない警察小説です。

    0
    2018年12月08日
  • ダ・フォース 下

    Posted by ブクログ

    汚れた刑事の落ち着く先は、一つですね。

    汚れきったとは言えども、どこかに刑事と言う意識はあるし、かといって、以前の様な汚れていない刑事でもなく見方も居ない。結果については、因果応報と言う言葉だけで語るのも、面白くない気がします。

    いやぁ、それでも、汚れた警官って、西部劇の話かと思っていましたが、今でも小説になるほど居るのか・・・。って言うか、日本でもいるかもしれないので、あまり他人の事は言えないか。

    0
    2018年08月05日
  • ダ・フォース 下

    Posted by ブクログ

    仲間を売ったネズミにまで堕ちたニューヨーク市警特捜部「ダ・フォース」のマローン刑事部長。ダーティなお巡りがどこまで堕ちていくのか、人は自分のためにどこまで他人を犠牲にできるのかが問われているかのようだ。

    最初はマローンの意志だったかもしれない、それがいつの間にか自分では制御できなくなるまで深刻になる。悪いことはできないなあと思う反面、現場では綺麗事だけですまないことも事実。それは自分達の身の回りで起こっていることからも分かるだろう。マーロンは最終的に正義を貫いたと思う。彼なりの正義だけれども。

    クライマックスは、そのまま映画の脚本になりそうで、カット割りやBGMまで聞こえそうなくらい芸術的

    0
    2018年07月18日
  • ダ・フォース 上

    Posted by ブクログ

    ニューヨーク市警特捜部のマローン部長刑事。NYの治安を守るために日々の仕事に邁進する。全体的には正義のヒーローなのだが、その裏では事件現場の麻薬や現金を盗んだり、マフィアとつながっていたり、悪いこともしている。それが当然であるかのように...。

    そんなマローンが罠に嵌められる。上巻は罠に嵌まったマローンが、ダークサイドの入口まで堕ちていくところまで。大きな犯罪を取り締まるための小さな犯罪は見逃してもいいのかといった倫理的なものを読者にも考えさせられる。単純に主人公のマローンに共感してよいのか迷いながら下巻に続く。

    0
    2018年07月17日
  • ダ・フォース 下

    Posted by ブクログ

    ドン・ウィンズロウ『ダ・フォース 下』ハーパーBOOKS。

    これは非常に面白い作品。

    下巻。窮地に陥ったデニー・マローンの運命や如何に…破滅の結末は上巻の冒頭で既に見えているのだが、FBIのネズミに成り下がり、少しずつ泥濘に嵌まっていくデニー・マローンの物語から目を反らすことが出来ない。

    通称『ダ・フォース』、麻薬や銃犯罪を取り締まるマンハッタン・ノース特捜部を率いるデニー・マローンだったが、FBIの汚職警官捜査の渦に巻き込まれ、踏み出すべきではない一歩を踏み出したことから破滅への道程が始まる…

    正義の側にあるはずの警察の腐敗はギャングやマフィア以上に進んでいたという皮肉。金と権力が進

    0
    2018年04月21日
  • ダ・フォース 上

    Posted by ブクログ

    ドン・ウィンズロウ『ダ・フォース 上』ハーパーBOOKS。

    珍しくハーパーBOOKSから刊行されたドン・ウィンズロウ作品。まだ上巻の物語のほんの入口だと言うのに非常に面白い。

    通称『ダ・フォース』、麻薬や銃犯罪を取り締まるマンハッタン・ノース特捜部を率いるデニー・マローンを主人公にした驚愕の警察小説。マローンら『ダ・フォース』の面々は賄賂に収賄、麻薬の横取りと警察にあるまじき悪行の限りを尽くすが…

    流石、ウィンズロウというべき大興奮の圧倒的傑作!

    0
    2018年04月18日
  • ダ・フォース 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自業自得と言ってしまえばそうなのだけれど、それだけではない物語がここにはある。ニューヨークという街を守るために現場に出て活動する刑事たちの危険で命がけの毎日。失望、裏切り、怒り。その全てが降りかかった時のマローンの感情には圧倒され、自業自得とは思いつつ悲しくなり胸が詰まる。司法の腐敗への怒り。そして仲間、家族との別れ。命がけで街を市民を守ってきた男の誇り。何もかも失った男の叫び。圧巻の物語。

    0
    2018年04月12日
  • ダ・フォース 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ニューヨーク市警のなかで選び抜かれたチーム。そのなかで最も優秀な男デニー・マローン。ニューヨークを愛しニューヨークを守るためなら汚いことをやってでも守る。そんなヒーローがその座から転落していく。その終わりの始まりが描かれていく。マローンになにがあったのか。なぜ落ちていくはめになったのか。まだ物語は半分終わったところだけれど圧倒され傑作と言い切っていいほど。すごいすごい。

    0
    2018年04月09日
  • 報復

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「カルテル」を先に読んだけど、こちらの方が先に執筆されていたらしい。・・・なるほど。
    妻子をテロで失った男性の復讐劇、と言えば凡庸に聞こえるがそこはドン・ウィンズロウ、あまたある同様の作品レベルを遥かに超えている。
    傭兵部隊を組織しテロリストたちと戦う、という設定はアリステア・マクレーン(よりフレデリック・フォーサイス?)、ウェットな主人公の心情描写はジャック・ヒギンズを思わせる部分もある。
    しかし、歯切れよく展開される物語はまさしくウィンズロウ節炸裂。特にアクションシーン(冒頭の飛行機テロの描写の恐ろしさ!)はスローを交えたような演出が目に浮かぶようにリアルだし、何より現代の近接戦闘戦のリア

    0
    2016年09月16日
  • 報復

    Posted by ブクログ

     ドン・ウィンズロウの作品は久しぶりだ。ブーン・ダニエルズのシリーズとベンとチョンとOのトリオのシリーズ、トレヴェニアンの『シブミ』続編『サトリ』と、あちこちのヒーロー、ヒロインを追いかけたかと思うと、どうやらそこに落ち着く様子もなく、『フランキー・マシーンの冬』以来となる単発作品の本書を、ここで『失踪』とともに同時二作発売という鮮度で、しかも母国USでは未発表のまま、ドイツに続いて日本での翻訳先行で出版という奇抜さで、この作家の奇行とも取れる創作行動は世界を驚かせている。

     そして単発ながら、どちらもこれまでにない類いの内容を伴い、ウィンズロウという作家の彷徨の途上にあるらしい彼なりの才気

    0
    2016年03月03日
  • 業火の市

    Posted by ブクログ

    とある美女の登場で、イタリア系マフィアとアイルランド系マフィアの間に亀裂が入り、抗争に発展していく話。
    三部作の一作目。

    最初の方は進みが遅く感じられたりもしたけど、抗争がはじまってからは、誰が次に殺されるのか誰が裏切るのかなどの緊張感があり、先が気になって一気に読めた。
    登場人物もみんな個性的でよかった。
    解説によると、ギリシア神話のトロイア戦争をなぞっているらしい。
    ギリシア神話についてはあまり知らないので、そちらも読んでみたくなった。

    最後に二作目の『虚飾の市』の一部抜粋が載っているため、余計に先が気になる感じで終わっている。
    続きも読みたいなぁ。

    0
    2025年12月03日
  • 陽炎の市

    Posted by ブクログ

    シリーズ2作目。
    命からがら逃げだしたダニー一派が、サバイバルから一転する。
    映画「ゴッドファーザー」の内幕を描くようなハリウッドの虚々実々が描かれており、自身映画化作品があるドン・ウィンズロウだけに、ウィットとブラックユーモアが効いた文章でハリウッドが描きこまれる。
    映画ファンだと、実名もどんどん出てくるので実に楽しめる。
    ただ、「犬の力」などの3部作を期待すると、趣がだいぶ違って中だるみに感じるかもしれない。
    鮮やかな出だしで始まり、ラストも上手くつながっていて巧みなプロットに多彩なキャラの絡み合いを楽しめる。

    0
    2025年03月25日
  • 業火の市

    Posted by ブクログ

    「ゴッドファーザー」をジャンル分けしにくいように、この作品もジャンル分けしにくい。

    NYの外れ、狭いエリアで共存していたアイルランド系ギャングとイタリア系ギャングの友情と反目、抗争を描いている。
    そのきっかけが一人の女性から、というところが話のポイント。麻薬でも金でもない。そこが話のサイズを象徴しており、従来の「犬の力」などとは大きく違う。

    長く共存していたことから、2代目達は小さい頃から一緒に育った仲間・知人で会ったにもかかわらず、やがてそれぞれのコミュニティに属するギャング(と言っても日本の小さな任侠ヤクザという感じ)になって、互いに望むことなく闘いに身を投じていくさまがリアルで、切な

    0
    2025年03月08日
  • 終の市

    Posted by ブクログ

    ドンウインズロウ最後の作品。
    後半のたたみかけるような展開、疾走感。ラストよかったけど、終わってほしくなかったなあ。
    今作ではダニーの仲間ではネッド・イーガン、敵役ではクリス・バルンボがクールでカッコいい。ダニーの母親マデリーンもいいんだよな。
    ウインズロウ復帰してくれないかなあ。

    0
    2025年01月02日
  • ダ・フォース 下

    Posted by ブクログ

    「一本の通りを歩いているだけで五つの言語が聞こえ、六つの文化のにおいが漂い、七つの音楽が聞こえ、百もの人種とすれちがい、千もの物語が存在する。そのすべてがニューヨークだ。」

    「そうしておまえは略奪者になった。純然たる犯罪者に。それでも自分は犯罪者じゃないと自分に言い聞かせた。奪う相手は銀行ではなく、ヤクの売人なんだから。ヤクを奪うのに人を殺したことはないんだから、と。」

    上巻はニューヨーク、マンハッタン、その街、“City”の話。街の名所やそこにあるカルチャー、エピソード、ヒーロー刑事、あるいは貧富の差や人種差別、ドラッグ、そして警察、市政の汚職。綺麗な部分も汚れてみえる部分もどちらも詳細

    0
    2024年12月27日
  • 終の市

    Posted by ブクログ

     主人公ダニー・ライアンがラスヴェガスで実業家として成功した姿から最終章は始まる。

     ラスヴェガスでカジノ事業を展開する実業家にマフィアの影は禁忌だが、ダニーがマフィア出身であることが色々なほころびから見えてくる。また、ライバルのホテル王ワインガードのマフィアとの関係も露になる。ライバル関係は抗争を呼び、ダニーの古くからの仲間や、ビジネスパートナーも犠牲になる。第2部の陽炎の市では、なりを潜めていた暴力要素が爆発だ。

     最終章ではダニーの子供イアンが事業を引継ぎ、発展させている様子が描かれる。世代交代がマフィアとの関係をロンダリングしたかのようだ。

     ラスヴェガスでのカジノビジネスの、公

    0
    2024年11月20日
  • 業火の市

    Posted by ブクログ

     アメリカ東海岸の港湾都市を仕切るアイルランド系マフィアとイタリア系マフィアの対立を描いた小説で、3部作の第1作にあたる。作者のドン・ウインズロウが本シリーズをもって筆を絶つ宣言をしているので、心して読まねばと意気込むが、巻頭の登場人物一覧表と、人物相関図を見ると、憶えきれるかどうか不安が沸き起こる。

     不安は杞憂に終わり、読み始めこそ相関図を確認するが、キャラクターが立っているので自然に全体が把握できる。アイルランド系マフィアの一人が主人公となり、悪徳FBI捜査官と組んだイタリア系マフィアに追われる形で、彼らのシマである東海岸の港湾都市を追われることになる顛末が魅力的に描かれている。いろい

    0
    2024年09月28日
  • 終の市

    Posted by ブクログ

    CL 2024.8.15-2024.8.18
    ダニー•ライアン三部作の完結編。
    まっとうでない世界でまっとうに生きようとしたダニー•ライアンの一代記。
    どれほど成功して富を得ようとも、ダニーをまとう哀しさはなくなることはなく、どこか切ない。
    ジミーやアルター•ボーイズたちが集まってきてからの後半が断然面白い。
    ドン•ウィンズロウ最後の作品。残念すぎる。ある書評家が書いていたようにいつだって戻ってきてくれていいんだよ。

    0
    2024年08月18日
  • 終の市

    Posted by ブクログ

    三部作、
    やめられなくて短期間で読みました。

    すっきりと品がある文体読み易く、
    殘酷な描写も
    相殺されてしまうかも。

    あとストーリーに夢があるのがいいですね。

    0
    2024年07月21日
  • 業火の市

    Posted by ブクログ

    長年均衡を保っていた関係が、些細なこと(あるいは1人の身勝手な行動)で急激に崩れ去る。そんなマフィアの物語です。主人公は今のところ何をやっても上手くいってないですが、第二部以降の巻き返しに期待します!

    0
    2024年05月27日