ドン・ウィンズロウのレビュー一覧

  • 陽炎の市
    CL 2023.8.25-2023.8.28
    中盤万事うまく行き始めたダニーを信じてはいなかったけど、ラストは捻りもあり、よかった。
    次作「荒廃の市」が楽しみだけど、ドン•ウィンズロウがそこで引退するのはやめてほしい。
  • 陽炎の市
    すごく読ませるし面白いけど、待ってたモノとちょっと違った。
    おまけに巻末についてる次回作の冒頭は何なんだ!!
    すっかり表舞台の話になっちゃうの??

    いやあ、ヒリヒリしたギャング同士の戦争が読めるもんだと思ってたからね。
    メキシコのカルテルがいつハリウッドに乗り込んで来るのかと思ったら全然だったな。...続きを読む
  • 壊れた世界の者たちよ
    短編ではなく6篇の中編集。なんと過去作品のキャラが不意に出てきたりする作品があり、嬉しい驚き。
    やはり最初の作品の「壊れた世界の者たちよ」は、警察の麻薬班とマフィアとの闘いで、復讐の応酬は暴走し止まらない。まさに”壊れた世界の者たち”の話しで。

    「サンディエゴ動物園」は、チンパンジーの脱走から始ま...続きを読む
  • 業火の市
    CL 2022.9.4-2022.9.6
    アイルランド系マフィアとイタリア系マフィアの抗争。復讐に次ぐ復讐。負の連鎖。
    そんな暴力の最中にあっても人は人を愛する。
    夫や親友や愛する人を殺されれば深く深く傷つき哀しむ。家族や仲間を無条件に愛して守ろうとする。

    ギャングも紙おむつや粉ミルクを買うお金に...続きを読む
  • 業火の市
    86年、ロードアイランド州プロヴィデンスはアイルランド系とイタリア系マフィアが仕切っていた。前者マーフィー家の娘と結婚したダニーが主役。前者の厄介者リアムが後者モレッティ家の息子の女に手を出す。諸悪の根源はここから始まった。

    面白面白かった。読みやすい&先が読めない。「ゴッドファーザー」をまた観た...続きを読む
  • 壊れた世界の者たちよ
    古本屋で購入

    短編集といいながら、ブックカバーを選ぶような分厚い本。
    一編が150ページ以上の短編を6作で編纂しており、トータルは700ページを超える。
  • ザ・ボーダー 上
    40年に及ぶ麻薬戦争3部作完結編の上巻。
    作者畢生の大作である。
    犬の力から読み始めて15年が経った。
    評価云々関係なし。勿論面白い。
    絶対おすすめです。
  • ザ・ボーダー 下
     著者が20年をかけて表現した世界は、暴力に満ちていた。「犬の力」、「ザ・カルテル」では麻薬供給元のメキシコの情勢を、最終章の「ザ・ボーダー」では、顧客となるアメリカの情勢が描かれている。

     密売人や中毒者も描かれているが、その背景に筆は至り、固定化された階級社会であったり、麻薬をしのぎとして利用...続きを読む
  • ザ・ボーダー 上
     平置きされているこの文庫本を手に取ると、どの本よりも厚い感触に、まず手が驚く。765ページだ。『犬の力』、『ザ・カルテル』に続くこの3部作は、ボリュームだけでも作者の執念を感じる。

     主人公は今や麻薬取締局DEAの局長になっており、上巻では彼の直接的な活躍より、麻薬を取り巻く周辺(すなわち主人公...続きを読む
  • ザ・ボーダー 上
    米国の麻薬捜査官による執念の追跡の物語
    政治任用により高官となり、メキシコからの麻薬流入を食い止めるために囮捜査を指揮。米国大統領候補の娘婿の運用するファンドが、麻薬マネーを受け入れ、マネーロンダリングに手を貸しているとの情報が入る。
    政治的圧力を受ける中、追求しきれるか。
    同時並行で、ニカラグアか...続きを読む
  • ザ・ボーダー 下
    終わった。膨大な3部作。ここに書かれていたのはメキシコの麻薬の歴史であり、アメリカの麻薬の歴史でもある。

    アメリカが買い続ける限り、メキシコのマフィアが儲かる。

    取締を強化すれば、価格が高騰して結局マフィアが儲かる。
    儲かるからマフィアはもっと儲けようとする。
    効率良く運べるように、もっと効き目...続きを読む
  • ザ・ボーダー 上
    やっと上巻を読破。次の下巻は文庫本なのに800ページ以上。このシリーズを最初から読んでいるがとにかく登場するメキシカンの名前が覚えられない。しかも3シリーズ上下巻ずつでどんどん登場人物が累積される。しかもあだ名も出てくるしなぜかファーストネーム、ファミリーネーム入り乱れ。でもなぜかこのメキシコ麻薬戦...続きを読む
  • ザ・ボーダー 上
    前作で、悪の化身を倒した。しかし地獄は地獄のままで、いや悪化していく。
    実際のメキシコで発生した醜悪な事件が取り入れられており、人間の恐ろしさ、おぞましさが、これでもかと描かれている。


    1作めの「犬の力」で唯一の希望の光だった、あの二人が登場する。
  • 壊れた世界の者たちよ
    表題作『壊れた世界の者たちよ』は映画さながらの疾走感があり、刺激的なエンタメとしてぐんぐん読み進めてしまった。
    他の短編も、個人的に好きな伊坂幸太郎作品と通ずるような小洒落た表現やクールなキャラクターがとても魅力的でありながら、なおかつ現代アメリカ社会の闇をリアルに描き出しており、クライムサスペンス...続きを読む
  • 壊れた世界の者たちよ
    ドン・ウィンズロウは期待に応えてくれる。
    ・壊れた世界の者たちよ
    ・犯罪心得一の一(クライム101)
    ・サンディエゴ動物園
    ・サンセット
    ・パラダイス――ベンとチョンとOの幕間的冒険
    ・ラスト・ライド
    の中編6作。
    最期のラスト・ライドが良かったと思う。
  • ダ・フォース 上
    ドン・ウィンズロウを初めて読みました。
    話の中に入るのに少し時間がかかってこのまま読み続けようかどうしようか考えたのですが、だんだんと話に引き込まれました。
    ただ、舞台がニューヨークだから?なのか、言葉遣いのひどさには閉口しました。
    久しぶりに長編の一気読みをしたような気がします。
  • 壊れた世界の者たちよ
    犬の力から始まるメキシコ麻薬戦争3部作しか読んでないので、サンディエゴを舞台にした3作品は意外だったな。こういうゆったりとした作品もあったのか。。。
    解説を読むと関連作品が多くあるみたいなので少しずつ手を出してみよう。
    でも一番好きなのは表題作かな。もうめちゃくちゃなんだけど狂気に触れさせてくれる、...続きを読む
  • ダ・フォース 下
    人種差別による暴動が小説の中で起こり、現実にアメリカで暴動が発生し、ちょっとこのシンクロ感は不思議な感じがした。
    報道されている内容に捕捉するようにこの小説の内容が思い浮かぶ。
    警察にも殉職者は多くいて、白人以外の人種もいて、街にはドラッグと銃があふれ。

    この物語からは、緊迫した世界でギリギリの精...続きを読む
  • ダ・フォース 上
    最初はどんな物語かのみ込めなかった。警察対マフィア?ではなかった。汚職、正義、人種差別に王とネズミの話し。
    後半に向けて物語は急展開し、加速していく。
  • ザ・ボーダー 上
    「犬の力」「カルテル」に続く3作目。最近は後から追加されて全3部作、という作品が多い・・・

    主人公ケラーが主人公なのは同じだが、前2作目とは趣が違う。今まではバレーラという強大な敵がいたわけだが、今回はバレーラ亡き後の跡目争いと乱立した組織同士の闘い、そしてDEAとの戦いとまさに三つ巴、四つ巴の闘...続きを読む