武田友宏のレビュー一覧

  • 方丈記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    角川ソフィア文庫の『ビギナーズ・クラシックス』シリーズ。
    原文(全文)、現代語訳、解説の3点セットで掲載されており、これ一冊で『方丈記』がまるっとわかります。
    『方丈記』を読み始めるあたっての最初の一冊としておすすめです。

    鴨長明・『方丈記』・無常観、その程度の知識しかなかった私が初めてこの本を手にしたのは20歳の時ですが、私のものの見方やこころのありようはこの書によって明確に形作られたと認識しており、今なお人生のバイブルというべき書になっています。

    『方丈記』は大きく2部構成。
    前半は、青年期の長明を襲った火災、風災、遷都、飢饉、地震と、それに伴う人の命と住まいの儚さを描いています。

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    2025年08月04日
  • 大鏡 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    ネタバレ

    雲林院の菩提講にて、大宅世継190歳、夏山繁樹180歳が色々興味深い話をする。
    大鏡の意味は「歴史の真実を明らかに映し出す鏡」である。
    藤原兼家、道兼が諮って花山天皇を出家させる話。
    花山天皇の出家を予知する安倍晴明の話。
    藤原道長の繁栄の話。
    菅原道真の左遷の話。
    藤原道兼が父兼家の供養をしなかった話。
    とても興味深い。

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    2024年01月26日
  • 方丈記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    災害文学の授業ネタとして、初心者用のこのシリーズを読みました。現代語訳、解説を読んで長明の無常観を深められた気がします。後世に影響を与えた和漢混淆を音読しようと思います。

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    2024年01月06日
  • 方丈記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    好きです
    鴨長明の飄々とした語り口。

    だけど彼もいろいろ大変だったようですね

    人生の辛酸を味わってこそ描ける、水のように柔く濁りのない文体なのでしょうか
    ゆく川の流れは…

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    2023年09月26日
  • 方丈記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    自然の力の前では人間なんて無力なものです.大震災を受けて痛感しました.鴨長明はたくさんの震災を受けて,無常観に目覚めます.震災後のこんな時だから,これからのライフスタイルを構築する上で何かの足しにならないかと方丈記を手に取りました.

    贅沢に慣れ切ってしまっていて,ちょっと停電になっただけでも不便で仕方がない.震災後の電力不足の時代にいかに生きるか,考え直すきっかけになる本です.

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    2011年12月05日
  • 方丈記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    古典というと敷居が高いような気がしていましたが、このビギナーズ・クラシックシリーズは読んだ方のレビュをみるとなかなか評判が良かったので読んでみました。
    現代語訳、解説をよむとそれなりにわかり、古典が身近に感じ楽しく読めました。
    このシリーズのほかの作品も読んでみたくなりました。

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    2009年10月04日
  • 太平記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    南北朝時代の政争を描いた本。他の古典とは少し違う。「平家物語」のようなストーリーはなく、男の戦や男の死がひたすら描かれている。楠木正成 の英雄譚の部分は多い

    角川文庫 「 太平記 」

    勧善懲悪さがないので、正しい戦かわからない。転向や降伏も多く、敵と味方も 入り組んでいる。そういう混沌とした時代を描いている。太平のカケラもない

    繰り返し出てくるのが「因果応報」。足利尊氏は 前世のおかげで運がいいと 肯定的に評価しているが、後醍醐天皇は 世の中を混沌にしているとして批判的論調。庶民的視点を感じる

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    2025年10月09日
  • 方丈記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    古典を専門にしている先生が、『方丈記』を読めるくらいが、標準的な古典文法を理解できているレベルだという話をしていたのを思い出して、高校生ぶりに読んだ。福原遷都の話になる前、大火事、辻風、飢饉のくだりまでの文体が特にかっこいい。結末はすっかり忘れていた。念仏を唱えて終わるんだったか。

    すごくアホな感想かもしれないけれど、方丈の家の自慢話のところが長いのは、後で自分の住居への執着を自己批判するための伏線であるというくだり、解説者の人の解説のテンションにすっかり騙された。解説者の人は、鴨長明を普通に本当に批判しているんだと思った。解説も伏線だったのね。
    すっかり古典から離れていたので忘れていたが、

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    2025年10月04日
  • 方丈記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    ネタバレ

    著者、鴨長明。1155生~1215没ということは、平安末期から鎌倉時代前半に生きた人物であり、60年間の人生における社会の様相などをルポルタージュした作品である。

    当時、世の中の様相は自然災害が頻発しており、長明が記している災害だけでも、大火、竜巻、飢饉、大地震等
    と、被災した民衆は多数に及び、悲惨な光景を嫌でも目の当たりにしていたようである。

    しかしながら、著者は一人暮らしであったほか、被災から守られ、むしろ客観的に、世の中の様子をとらえていたようである。現在でいうルポライター、またはジャーナリスト的な存在だったかもしれない。

    この「方丈記」、まずは鴨長明の「無常観」から始まり、最後は

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    2023年09月25日
  • 方丈記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    「冬は雪をあはれぶ。積もり消ゆるさま、罪障にたとへつべし。」p.120
    どこかに出典がありそうでもありますが、この例えは好きです。
    罪は自然に消えず、行動で雪ぐしかないという固定観念があったのですが、雪に例えるなら時間と共に消えてしまうものになります。
    それは方丈の庵での生活の清々しさが洗い流してくれるからということなのでしょう。
    鴨長明の方丈自慢について解説文は批判的ですが、私としては鴨長明に憧れてしまうので、大目に見て欲しいですね。

    ビギナーズクラシックスは大抵抜粋ですが、方丈記は短いテクストなので全文訳です。
    シリーズの体裁上、語釈がないのですが、その分意訳多め、解説長め、図版多めにな

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    2023年01月08日
  • 大鏡 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    最近ハマっていていろんな古典文学を読んでいるが、1番といっていいほど面白かった。
    こういうところから歴史はつくられたんだなと実感した。

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    2022年11月26日
  • 方丈記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    方丈記は、学校の授業で少しやったくらいだったが、全ての話を読んでみて、鴨長明の人柄が見えてきて、印象が変わった。
    読んでよかったと思う。

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    2022年07月24日
  • 大鏡 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    「大鏡」の中でも重要なエピソードを分かりやすくまとめたもの。年表や地図などの資料が充実している。菅原道真のエピソードが読みたくて手に取ったが、紹介されているエピソードはいずれも面白かった。

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    2021年05月02日
  • 方丈記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    かなり面白く読みました。

    読み手によって感じるところが結構変わるんじゃないかと思いました。

    私には、いろんな敗北感とかトラウマを感じながら喧騒を離れて、これでいいんだ、これがいいんだ、と書き付けているように感じました。そうだとしたら、いたく共感します。
    そう思いたくなるときもあるし、心の奥底にはいつもその思想があるような気もします。だから自分も、その結論にいつか達するんじゃないか。

    随筆の古典て、すごくブログっぽいですね。

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    2017年06月18日
  • 大鏡 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    大宅世継と、夏山繁樹という二人の語り手についての解説から始まる。
    世継の名前はいかにもな感じがしていたけれど、皇統を語る役回りであり、光孝天皇后斑子女王に仕えていた設定もそのことと関わっているという説明に納得。
    夏山繁樹は、歌語「夏山の繁き」からきている、その時々の繁栄を表す名であり、ゆえに藤原忠平に仕えていた設定であるというのは、本書で初めて知った。
    雉がご馳走であったことの解説が出てきて、時康親王(のちの光孝天皇)が、配膳係が主賓の膳に雉足がなく、親王の膳からとっさに移すというミスを隠したエピソードがよく理解できた。
    望むらくは、もっと近い箇所で解説が出ていたら、と思う。

    せっかく解説入

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    2016年07月02日
  • 方丈記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    時代背景を記す部分が言わば長い前書きのよう。方丈の庵について描いた28〜34章は読み応えがあったが、最後の2章で執心をめぐる問答となって、ずっこけた。平安末期〜鎌倉の時代にもかかわらず、人々の感じ方や考え方は、現代とそれほど変わらないのだなと感じた。

    ビギナーズ・クラシックスのシリーズは現代語訳がわかりやすいのでありがたいのだが、この本に関しては解説がやや批判的なのが引っかかった。

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    2018年10月31日
  • 方丈記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    方丈記:鴨長明:鎌倉時代と、受験の時に暗記した程度で、きっとつまらん内容と思っていた。方丈とは、広さを表す言葉で、都から離れた庵の広さが方丈(四畳半)だったことに因む。現代文の訳が大変わかりやすく、大地震、竜巻、大飢饉のような災害時に見たこと、出世、自己顕示などの欲望などつぶさに描かれているが、現代人の自分が読んでも違和感ないどころか、人々の営みは千年前と大して変わらないことに驚く。読む機会があってよかったと思う。

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    2014年04月27日
  • 大鏡 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    四鏡一の作品。妖怪的長寿、世継の翁&夏山繁樹が語る藤原一族。場面設定、間間に挟まる視点移動がうますぎる。是非全文読んでみたい。

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    2014年03月14日
  • 大鏡 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    内容は概ね知っていたので、解説やコラムを読んだみたが、興味深く古典の世界はまだまだ分からないことだらけだと実感した。

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    2012年03月07日
  • 方丈記(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典

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    角川のビギナーズ・クラシックスシリーズは大好きなのに、
    この編集者の武田友宏という人は一体なんなの?
    ばかなの?くずなの?しぬの?

    始終長明の人格を攻撃することに狙いを定め、
    どの注釈にも必ず「また自画自賛」とか「また自慢が始まった」とかがつく。
    編集者が長明を嫌うのは分かるけど、
    その嘲りに満ちた考えを読者にまで届けるなんて。
    せっかく古典を楽しんでいるのに、
    編集者の下衆な悪口を聞かされてこっちは興ざめもいいところ。

    三流編集者とはこういう人を言うのだな。

    私は「徒然草」の兼好よりも、長明の方が断然好感持てて好きです。

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    2012年01月29日