武田友宏のレビュー一覧
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鎌倉殿も終わってしまいせっかく鎌倉時代を学んだのでもう少しこの先の日本の世の
中をチラ見したい
そうだ!
「太平記」があるじゃないか
南朝北朝、吉野、後醍醐天皇、楠木正成…
気になるワードがたくさん含まれている
冒頭は政治観がかかれる
理想の政治は、君徳にに従った臣下の仁政にあると考える
天の徳…君主の守るべき道(帝道)であり、国政の最高指導者が身につけるべき品格
知の道…臣下の守るべき道(臣道)であり、君主の命令を執行する人間が持つべき、民への思いやり、慈しみをいう
そして後醍醐天皇は君主のもつべき徳に背き、北条高時は臣下のもつ礼に欠け、国家
が大乱に陥った
平安な日は一日としてなく、長寿の老人は一人もいなかった
安心して暮らせる場所はどこにもなかったという
ここからは怒涛の動乱期50年
陰謀、裏切り、だまし討ち、拷問、仇討ち、離反に謀反、合戦に次ぐ合戦…
とにもかくにも戦乱の世なので、ほとんどが悲劇でかなり切ない
合戦に敗れ、もはやこれまで…となったときの自害、集団自決の死体の山と血の海、
兄弟での刺し合い、
最後は串の刺した魚のように連なって自決、自ら腹を掻っ切って火炎に飛び込む…
読むに堪えがたい
そう北条一門の最期もすさまじかった
ある寺での死者は800人を超えたという
想像するだけでやりきれない
そんな中、魅力的で個性あふれる人物たちの活躍は晴れ晴れしい(やっぱり悲劇は伴
うけれど)
楠木正成の知的な計略の数々、そして親子の最期の別れ
後醍醐天皇の子息、大搭宮の悲運
再三自害するまでに追い込まれるも逆転劇を繰り広げる足利尊氏の強運さ
一方の脇役ともいえる人物たちのショートストーリーは興味深いものがあった
やはり人に焦点を当てた歴史はリアルさが急にUPして心に訴えられる
随所に興味深いエピソードが散りばめられている
が、やはり歴史的内容はなかなか入ってこず…残念
なにより登場人物の多さに苦戦した(苦笑)
南朝、北朝、幕府…そして皆がすぐ寝返るため一体誰が誰の味方で敵なのかわけがわ
からなくなってくるのです…(涙)
そして〇〇の合戦、〇〇の戦い…だらけ
途中からお手上げ状態に…
もうちょっと知識が増えたら再読したい
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Posted by ブクログ
方丈記の原文と対訳が節ごとに掲載されている。解説も解説者の主観がかなり入っているように感じるものの、必要最低限で分かりやすかった。
出世の機を逃した鴨長明は隠遁を気取りながらも、社交界と接触を続け、天皇とも懇意にしていたという。そんな人物が自己を肯定したり否定したり、ブツブツ言いながら人生を模索するさまは普遍的な鬱陶しさがある。こういう人は古今東西いたし、誰の心にもこういう逡巡はあるものだなというのが分かった。
鴨長明は文章が非常に上手い。それは認めるし、それだけでも方丈記を読む価値はあるが、彼の人生観や思想に特筆すべき点はないように思う。 -
Posted by ブクログ
このシリーズは、原文、現代語訳、解説で読め、原文の雰囲気を味わえる。原文の全文ではなく、部分が取り上げられているものが多いが、「方丈記」は全文が載っているよう。キンドルの原文で比べると、すこしカナ、文章周りが異なる点もあった。コラムとして関連情報が挿入され、またイラスト、地図的なものが登場するのもありがたく、便利。
天災のあとに、しばらくは誰もかれもが天災に対し、人間が無力であることを語りあい、少しは心の濁りも薄らいだようにみえるが、月日が経ち、年が過ぎてしまうと、話題に取り上げる人さえいなくなるというのは現代にも言える。
また、自分一人で住む菴での生活も、結構楽しそうで、面白そう。無常について、住居や環境、人間付き合いの観点から考えてみるというのも面白かった。しかし繰り返し読みたいほどではない。 -
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「行く河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたる例なし。世の中にある、人と栖(すみか)と、またかくのごとし。」から始まる鴨長明(1155-1216)の方丈記。これをとても分かりやすい現代語訳と原文、解説に分けて書いた本だ。高校時代の古文の授業ではちっとも面白くなかった本だが、今になって読み返してみるととても面白い。平安末期から鎌倉時代にかけて、諸行無常を知り質素にシンプルに生きようとする長明は現代のミニマリストのようだ。高校時代に面白くなかったのは、いろんなものが欲しいし、未来に期待している状況なのに、無常と言われても共感できないからだ。これが未来に期待しなくなった中年になると面白くなる。この800年間にこの本を読んだ人たちも同じ感想を抱いたからこそ、代々写本され読み伝えられてきたのだろう。人間というのは、実は進化していないらしい。800年の時代を超えて共感できる人と出会える楽しみが、この本にある。