スコット・マキューエンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
原書房の単行本を読みたかったのだが、映画化と同時に文庫発売をネットで見つけ、思わず発売日に本屋に買いに行った作品。ハヤカワありがとう!
エリート特殊部隊の兵士としてイラク戦争に参加し、史上最高の狙撃記録を樹立し、トラウマや家庭の再生を描いた兵士のドキュメント。
ミリオタを喜ばせるだけでなく、実際に使用したライフルや服装、装備を丁寧に説明し解説している。
敵を殺したことよりも、戦友を救えなかったことを悔やむトラウマに苦しむ状況を述べている。
この作品が本当に優れているのは、若干の時間的ズレがあるのだが、妻の証言があり、夫婦・家庭の再生を描いたこの描写に、より深みが増している。 -
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Posted by ブクログ
同名映画の原作。
ちょこちょこ心配する奥さんの回想が挟まれている。
これがアメリカで模範とされる理想の家族像の一つなのだろうか?
映画では戦場のトラウマに苦しむ姿がクローズアップされていたが、原作はそうでもない。
監督のクリント・イーストウッドは帰還兵のPTSDに関心があるらしいのでその影響でしょう。
アメリカが中東で苦戦する大きな要因はイスラム教です。
平定するということは人の心を変えるということで、ある意味改宗させるのに近い。
人権意識が高まった結果、街ごと燃やすようなことができなくなり、一人一人を説得するとなると時間がかかるのです。
物理対物理なら絶対負けないアメリカが手こずるのも無 -
Posted by ブクログ
中々激しい内容の小説です。
アメリカ国内で、核が爆発すると言う設定の物語は少なくはありません。そういう意味では、真新しい設定ではありません。
興味深いのは、その核爆弾を捜索するのが、“ブラック”の部隊と言う事。しかも、核捜索と並行して、そのブラック部隊隊員の家族が、テロリストから襲われるという、ある意味二正面作戦。そういう観点では、中々目が離せない物語となっています。
少し首をかしげてしまうのが、テロリストがあっさりと秘密をばらしたり、ブラック部隊の責任者が、裏切り者なのか、あるいは政府から頼りにされているのかが、イマイチ?その辺りは、ご都合主義と思えないこともありません。
でも、中々 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ洋書版で読みました。
主人公のジルがやることイケメンかつひたすら強すぎる。
話の概要はある女性兵士がアフガニスタンでHIK武装集団に襲撃され、誘拐されてしまう。
身代金の受け渡しも失敗し、打ち手を考えあぐねているアメリカ政府。
そこにシールズの精鋭狙撃手が勝手に作戦を立案し、ガンシップの支援を受けながら敵地に単独潜入した。
相手に存在を気づかれず倒せるスナイパーの恐ろしさが良くわかりました!
最後は少数対多数の絶対絶命の状況だけど猛烈空爆でなんとかなるというチートでした。
でもアクションは緻密に書かれているし、感動したところもあったので良い作品でした。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレクリント・イーストウッド監督の同名の映画の原作。著者は、イラクに従軍した後、その経験を活かしてPTSDとなった兵士のリカバリのためのNPO団体を立ち上げたという背景から、勝手に贖罪の手記だと思っていた。実際は、全くその反対だった。著者は米海軍特殊部隊SEALに所属して主にイラクに派兵され、狙撃手として射殺した相手の総数が公式記録で160人のアメリカ人史上最多のスナイパーである。人を殺したことをどう考えているかについて、「敵を殺したことはみじんも後悔していない」、「野蛮で、卑劣な悪魔 - それが、私たちがイラクで戦っていた相手だった」、「もっと多く殺しておけばよかったと思っている」、「戦争におけ
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Posted by ブクログ
読後に平和を願う気持ちが、より強くなった。
本書は、クリント・イーストウッド監督映画の原作となったアメリカ海軍特殊部隊SEALのスナイパー、クリス・カイルの自伝である。
クリス・カイルがSEALに入隊し、過酷な訓練を受け、イラク戦争に四度も従軍し、除隊するまでが描かれている。カイルは、公式記録で160人、非公式記録で255人もの狙撃を成功させた、ザ・レジェンドと呼ばれたスナイパーである。カイルの過酷な闘いの描写の中に妻のタヤの手記が挟まれ、カイルが軍人であったのと同時に父親であった事実が、より一層、戦争の悲惨さを伝えている。
四度の従軍により、肉体的にも精神的にも大きなダメージを負ったカ -
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