東多江子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大の大人になって、小学生の頃に伝記で読んで以来久しぶりに『ヘレン・ケラー物語』を読んだ。手に取ったきっかけはちいあお文庫、ちいかわのカバーだったからである。
結果、ボロ泣き。諦めない心と、そこに注がれる情熱が、あまりにも計り知れず、美しくて尊くて。
もし自分が目も耳も不自由だったら。そして、かつては短い期間だけれど、見えて、聞こえていたのだとしたら。考えるだけでくるしい。
ヘレン自身は自分の気持ちを表す手段すら分からず、両親の自由にやらせてあげる教育方針のもと、ただ暴れることしかできなかったのたが、その矢先サリバン先生と出会う。先生は辛抱強く文字を教え、指文字を通してものには名前があるということをヘレンに伝える。そこから読唇を身につけ、やがて話すことまでできるようになっていく。もちろん、それはヘレン一人の力だけではない。彼女の強い意志を信じ、支え、背中を押してくれた人たちがいたからこそ、ヘレンは前へ進み続けることができたのだと思う。
そしてヘレンは世界中のたくさんの人に夢や希望、そして人間の可能性を伝え続けた。諦めなければ、道は開ける。自分の可能性を自分で閉ざしてはいけない。そのことを、自らの人生をもって伝え続けた彼女の生き方は、なんて高尚で、美しいのだろう。
そして何より胸を打たれたのが、サリバン先生がこの世を去るときのこと。「自分の頭にある冠を私に授けてくれました」この一文で涙腺が崩壊した。
小学生の頃にはただ有名な努力がすごい人として単純に読んでいた物語を、大人になって読み返すと、そこにある愛情や忍耐、そして人と人とのつながりの重さがまるで違って見え、心に刺さった。
いいお家柄なのも幸運だとは思うが、好奇心旺盛で、常人なら心が折れそうな失敗や試練も跳ね除け乗り越える強さがなにより彼女の思いを成就させた要因なのだろうな。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2014年の59冊目です。
「南極物語」~タロ・ジロ奇跡の生還~ という自費出版本を読みました。自費出版なので本を検索しても出てこなかったので、ダミーでこの絵柄の本を選んでいます。
私がよく参加する自己啓発セミナーで一緒になる会社の方から、ある日のセミナーで「この本、読んでみてください。進呈しますよ」と手渡された。私は頂戴した時、少し古い時代に書かれた本で、あの映画「南極物語」のベースになっている本だと思いました。しかし、帰宅してその本を開いたら、著者の苗字が、本を下さった方と同じで、名前の感じも一文字いっしょでした。この本はセミナーでよく同席するかたのお父様が書かれた本だったんです。しかも、ご自身が第2次から第5次までの南極観測隊隊員として「宗谷」に乗り組まれた経験を記録されたノンフィクションでした。身近にそんな貴重な経験をした方がいらしたなんてびっくりです。出港から、第2次越冬隊の断念に至るまでの事実を詳細に著者自身の視点で書き記されています。私たちは、映画「南極物語」の印象がとても強く、カラフト犬を置き去りにしてきた行為に薄情さを強く感じます。第二次観測隊が越冬を断念して時、子犬8匹と母犬1匹を昭和基地から連れ帰り、成犬15匹を残してきたそうです。後日、このことは第二次南極観測隊越冬失敗よりも、強く多くの人の非難を受けることになるとは、当時は想像もされていなかったようです。著者自身は、その後地元広島の放送局に勤務されていたとのことです。