澤陽男のレビュー一覧
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ー もちろんコーポレートガバナンス· コードは一つの規範なので、そこにどうミート、complyすればいいかという、ある意味、法形式論的な観点は実務的には重要である。
しかし東芝の不正会計問題が明確に示唆するように、真に問われるのは、形式を整えた先の実質論としてのガバナンス改革の成否、ガバナンス経営の質である。
もっと言えば、形式は本来、実質を整える手段にすぎず、個々の企業の多様性を反映して、様々な形式が採用される方がむしろ自然なことである。
経営はつまるところ結果がすべて。結果につながる実態として、企業組織の根本的な権力メカニズムが健全に機能しているかどうか。すべての経営者、取締役会室や -
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2015年3月に金融庁・東証によって制定された「コーポレート・ガバナンス・コード」を機に、企業が本来意識すべきガバナンスの本質と、企業が実行すべき具体的方策を解説した一冊。
ガバナンスとは本来、コンプライアンスや監査といったダウンサイドリスク抑止のための「守り」の側面だけでなく、企業の「稼ぐ力」がしっかり発揮されているか否かをモニタリングするアップサイドリスクの観点からの「攻め」の側面も併せ持つ。著者は、日本的経営の弱みは「場の空気」に支配されたボトムアップのすり合わせによる「あれもこれも」という総花的な意思決定スタイルにあり、「あれかこれか」というトップダウンによる「捨象と選択」の意思決定 -
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ネタバレ冨山和彦氏によるコーポレートガバナンスに関する本。
主張が明確で、すばらしい示唆を与えてくれる本。
本編とは関係ないが改めて冨山氏のアナロジー活用のうまさが随所にみられてよい。
読み応えのある一冊。
メモ
・日本におけるコーポレートガバナンスの目的は米国企業とは逆の不作為の暴走に対する処方箋となること。権力の適正な健全性を担保しようとするもの
・稼ぐ力を取り戻すために攻めのガバナンスが必要
・コンセンサスベースの意思決定は白黒を鮮烈につけるあれかこれかの意思決定には適さない。事業の撤退・売却や戦略的な大方針転換のように組織内の大きな軋轢や不協和音を生む意思決定を適時かつ大胆に行うには向かない -
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コーポレートガバナンスのあり姿についての提言がまとめられた本。日本企業の経営はムラ社会(調和的)の影響が色濃く、空気を読むがあまり経営に求められる「あれかこれか」を決断する能力とスピードに欠けると筆者は指摘。そこで取締役会のモニタリング機能を高めるべく、会社TOP人事(=企業の最高権力)を社外取締役を中心とする指名委員会を発足させ、実質的なコーポレートガバンス、つまり、リスクヘッジだけでなくリスクテイクも後押しするような取締役体制を築くべきと助言。更なる具体論としては、①100%子会社であっても社外取締役を入れるべき、②取締役会は1議題20分はかけて、3-4テーマを議論するのが理想、
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ずばずばと辛口のガバナンス経営論。
確かに経営者人事権を握るか握らないかが、ガバナンス(モニタリング機能)の中核。ガバナンスを権力作用と捉え、コーポレートガバナンス・コードを参照しながら、その本質をストーリー形式で語る。
社外取締役や企業再生など関与先企業での経験が盛り込まれているので、現実に遭遇しうるケースになっている。監査の視点からみても、モニタリング機能を補完するために、実態把握面で大きく貢献できる余地があると思えた1冊。
冨山さんの本はこれで2冊目。
本もいいけど、ガバナンスコードの有識者会議での提出資料や議事録、これも面白い。 -
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ネタバレ社外取締役の役割みたいなのを知ることができる。
月に1回とかで1000万かーという感じで読み進めつつ、ためになることもいくつかありました。
ガバナンスが必要になるのは、不祥事を起こさないためであるが、これが起こるのは「既存事業が赤字とかで危なくなった時」「社内の権力闘争で告発事象が発生するとき」といった、不健全な状況になった時なので、しっかり成果が出ていれば無縁なものだと思う。ただ、企業は何かしら失敗することもあるので、その時に隠さない体制づくりが必要なのだと感じる。
モラルとか、企業理念とか、そういった教育ができていればいいんだけど。
もう一つ、ダイバーシティについてスッキリした。ダイ