野崎浩成のレビュー一覧

  • 教養としての「金融&ファイナンス」大全

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    たいへん素晴らしい本。
    タイトルどおり金融やファイナンスの分野を、網羅的にやさしく分かりやすく、だけど簡単すぎない絶妙なバランスで書かれていると感じます。
    金融とは?通貨とは?のような基本に始まって、金融市場、金融機関、金融政策、金利、外国為替、株式、債券、ポートフォリオ理論、先物やオプション、BS/PLなど、本当に幅広い内容で、ひとつひとつの解説がとても丁寧。
    辞書のように手元に置いておきたい一冊。

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    2025年10月18日
  • 教養としての「金融&ファイナンス」大全

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    10年ぐらい前に証券アナリストをしていた人なら著者を知らない人はいないと思う。
    銀行セクターのトップアナリストでいらっしゃった。

    この本を表現するなら、
    自分が大学でファイナンスの授業を担当するなら教科書にしたい
    本。

    ファイナンスの教科書はこの本で言うならPart2以降にフォーカスされがちだけど、実はPart1がこの本のいいところだと思う。
    通貨、金融機関、金融システムの古から現代にかけてを丁寧に記述している。

    メガバンクがもと何だったかわからない人、例えばかつての勧業角丸証券が今何になっているか知らない人、多分いると思う。
    そんなことは知らなくても困らないけど、この辺りは読み物として

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    2022年08月21日
  • 教養としての「金融&ファイナンス」大全

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    内定先からの課題図書。

    結構な幅のレベルの層をカバーできる書籍であると思う。そういう本は、そう多くないと思う。
    当初予想していた(表紙の感じ)よりは随分骨太であり、章立ても分かりやすく整理されており、非常に読みやすかった。

    これまで、分かっているようで分かっていなかった、金融についての網羅的な知識を補強することができた。

    そして、各所に筆者の知的好奇心(金融、ファイナンスへの愛着)が伺えたのも良かった。読んでいると、いつかエコノミストとして生きてみたいな、なんて思わせてくれた本。

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    2023年11月30日
  • 消える地銀 生き残る地銀

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    地銀の置かれている状況および現在に至るまでの経緯が理解できる。リーマンショックやコロナに日本の金融機関が耐えられたのは、20世紀末の金融危機を経て、小泉・竹中構造改革による公的資金投入、自己査定・貸倒引当金の導入、および時価会計の導入で財務諸表をきれいにしてきたことが大きかった。一方で、地銀の収益源は縮小の一途であり、結果貸出先を失って資金利益に頼るようになる。そうなると市場が荒れると収益源を失い、赤字転落するリスクがある。
    そうならないために、いわゆる業務純益を上げるための取り組みが必要で、それは徹底的なコスト削減であり、地元企業への資金繰り支援である。コスト削減の方法は地銀間の統合・連携に

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    2022年11月21日
  • 教養としての「金融&ファイナンス」大全

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    専業トレーダーになる前はノンバンク、銀行と経験してきた。
    やはり金融やファイナンスの世界はものすごく広大で、学ぶべき知識も本当に多種多様。
    それに現在進行形で中身がブラッシュアップし続けているという果てのない世界。

    そうした中で基礎知識を整理する、そして現時点での金融・ファイナンスの現状を把握する上では非常に役に立つ書籍だと思う。

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    2022年07月30日
  • 消える地銀 生き残る地銀

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    「地銀がやばい」というのは色々なところで見聞きしていたが、具体的なことは知らないため、読んでみようと思い手に取った。かなり網羅的に分析されている印象を受け、地銀全体が置かれている状況の理解度は上がったと感じた。「地銀」ですべての銀行をひと括りにしてはいけないと感じた。各行が置かれている状況により、取るべき戦略も変わるし、その戦略の実行力により、環境に適応できるのか、淘汰されるのか、結果が二分されるのであろう。とはいえ地銀全体として、市場環境が厳しいことは間違いないのだろうなと改めて感じた。

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    2022年07月12日
  • 消える地銀 生き残る地銀

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    銀行法により縛られ、国などから公共公益性が求められる一方、株主からは株式会社であることから私益性が求められる。地銀株は割安で放置されているが、これは生き残るのが難しいと判断されているからだ。銀行が経営統合することにより店舗の改廃などコスト削減が見込まれる。

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    2021年09月02日
  • 成長神話という煩悩からいかにして金融は解脱すべきか

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    現在の経済の問題点として「格差の問題」、「地球環境の問題」を挙げ、経済成長前提の経済には無理があると指摘し、これからの経済は「仏教経済学」や「定常経済」の考え方を取り入れるべきだと主張する。そして、金融の観点から議論を深め、新しい金融のかたちとして「仏教ファイナンス」を提言している。
    経済や金融の仕組み、仏教経済学とはどういうものかという解説は非常にわかりやすく、現在の経済についての認識や、持続可能性を重視した経済に移行すべきという考え方には共感した。ただ、大風呂敷を広げた割には、具体的な提言は、どちらかというとシャビーなものが多く、結局、精神論的な議論から抜け出せていないような気がした。

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    2017年04月01日