あらすじ
通貨、金利、キャッシュフロー、為替、投資の指標、金融政策と規制、デリバティブやフィンテックといった技術革新など、金融のしくみからコーポレート・ファイナンスの領域まで幅広く学べる一冊。難解な数式などを極力使わず、しかも著者の銀行マン&証券アナリストとしての経験に基づく裏話などをコラムとして豊富に盛り込んでおり、数学や統計学の詳しい知識がなくても面白く読めます。
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Posted by ブクログ
10年ぐらい前に証券アナリストをしていた人なら著者を知らない人はいないと思う。
銀行セクターのトップアナリストでいらっしゃった。
この本を表現するなら、
自分が大学でファイナンスの授業を担当するなら教科書にしたい
本。
ファイナンスの教科書はこの本で言うならPart2以降にフォーカスされがちだけど、実はPart1がこの本のいいところだと思う。
通貨、金融機関、金融システムの古から現代にかけてを丁寧に記述している。
メガバンクがもと何だったかわからない人、例えばかつての勧業角丸証券が今何になっているか知らない人、多分いると思う。
そんなことは知らなくても困らないけど、この辺りは読み物として面白い。
Part2以降はオーソドックスなファイナンスの教科書に近いけど、数式を可能な限り省く努力をしていて、なおかつ必要ならば巻末を見てねという配慮がある。
全部を通して読む必要はない。
だけど、手元に1冊あれば、何かとちょくちょく参照しやすくて便利ではないかと思った。
Posted by ブクログ
内定先からの課題図書。
結構な幅のレベルの層をカバーできる書籍であると思う。そういう本は、そう多くないと思う。
当初予想していた(表紙の感じ)よりは随分骨太であり、章立ても分かりやすく整理されており、非常に読みやすかった。
これまで、分かっているようで分かっていなかった、金融についての網羅的な知識を補強することができた。
そして、各所に筆者の知的好奇心(金融、ファイナンスへの愛着)が伺えたのも良かった。読んでいると、いつかエコノミストとして生きてみたいな、なんて思わせてくれた本。