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収益低迷に苦しんでいた地銀に、コロナショックが追い打ちをかける。生き残りを賭けて提携する各社、「第4のメガバンク」を掲げて動き出したSBI。今後の再編予想を、トップアナリストが大胆に行う。地銀64行の格付けも必見! 金融業界、就活生、投資家の必読書。
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Posted by ブクログ
地銀の置かれている状況および現在に至るまでの経緯が理解できる。リーマンショックやコロナに日本の金融機関が耐えられたのは、20世紀末の金融危機を経て、小泉・竹中構造改革による公的資金投入、自己査定・貸倒引当金の導入、および時価会計の導入で財務諸表をきれいにしてきたことが大きかった。一方で、地銀の収益源...続きを読むは縮小の一途であり、結果貸出先を失って資金利益に頼るようになる。そうなると市場が荒れると収益源を失い、赤字転落するリスクがある。 そうならないために、いわゆる業務純益を上げるための取り組みが必要で、それは徹底的なコスト削減であり、地元企業への資金繰り支援である。コスト削減の方法は地銀間の統合・連携によるシステムや事務の統合であり、それを行うのに広域連合か機能連合を組むか。 もうひとつの選択肢は決して効率性はよくないが、非上場化して小規模なコミュニティバンクになって地元にとってなくてはならない存在になるか、ということだ。 各行真摯に取り組んでいるのだと思うけれど、有能な経営者を連れてきてしがらみに囚われずに改革できたところが生き残れるんではないかという印象を持った。
「地銀がやばい」というのは色々なところで見聞きしていたが、具体的なことは知らないため、読んでみようと思い手に取った。かなり網羅的に分析されている印象を受け、地銀全体が置かれている状況の理解度は上がったと感じた。「地銀」ですべての銀行をひと括りにしてはいけないと感じた。各行が置かれている状況により、取...続きを読むるべき戦略も変わるし、その戦略の実行力により、環境に適応できるのか、淘汰されるのか、結果が二分されるのであろう。とはいえ地銀全体として、市場環境が厳しいことは間違いないのだろうなと改めて感じた。
銀行法により縛られ、国などから公共公益性が求められる一方、株主からは株式会社であることから私益性が求められる。地銀株は割安で放置されているが、これは生き残るのが難しいと判断されているからだ。銀行が経営統合することにより店舗の改廃などコスト削減が見込まれる。
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野崎浩成
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