新城道彦のレビュー一覧

  • 朝鮮王公族―帝国日本の準皇族
     帝国日本に支配された地域の元為政者について,どれだけの知識を持っているかと言われると,恥ずかしながらあまり持ち合わせていない。「満洲国」においては,宣統帝溥儀の名が,弟溥傑やその妻である『流転の王妃』浩とともによく知られている。
     かたや朝鮮王朝(大韓帝国)においては,近代日本史で大院君や閔妃を知...続きを読む
  • 朝鮮王公族―帝国日本の準皇族
    [「家」と「国」の間で]韓国併合に際し、王公族という名目で新たに「準皇族」として帝国日本の枠組みに取り込まれた、大韓の皇帝たちの歩みをまとめた作品。現代から振り返るとあまりに「微妙な」立ち位置にあった一族の歴史や考え方に光を当て、日本と朝鮮の歴史に新たな視点をもたらしてくれる作品です。著者は、九州大...続きを読む
  • 朝鮮王公族―帝国日本の準皇族
    愛新覚羅家のことは何冊か書籍を読んだし有名過ぎる映画も見たが朝鮮王朝のことは王朝があったことすら認識になかった。
    閔妃事件を日本史で習ったので朝鮮に皇后がいることは知っていたはずなのだが。
    当時は近代史に興味がほとんどなかったのでその時印象に残らなかったのはともかく、大人になってからは日本や中国の近...続きを読む
  • 朝鮮王公族―帝国日本の準皇族
     この本は複雑な感情を抱いてしまう本だ。類書と違って韓国語が出来る人が書いているので本田節子が「朝鮮王朝最後の皇太子妃」で紹介した閔甲完なる自称「英王の元婚約者」の著書を訪韓した際に初めて読んだらしく「天皇の韓国併合」では本田節子が書いたとおりに評価したのにやんわりと閔が詐欺師と分かるように書いてい...続きを読む
  • 朝鮮王公族―帝国日本の準皇族
    韓国併合後、李朝の王や係累を日本は皇族・華族に準じた王公族という待遇で遇じた。かなりのコストをかけて彼らを遇じたのは、併合による朝鮮の人たちの懐柔という面も当然あった。王公族となった人たちも世代により受け取り方が違ったという。高宗太王や純宗王たちとは、その子供たちとは違っていたという。併合後に生まれ...続きを読む
  • 朝鮮王公族―帝国日本の準皇族
    おそらくこのような人たちがいたことは
    なかなか知る機会はないだろうと思います。
    確かにこれらに属する人たちの中には
    日本を憎む人がいたのも確かです。
    それはそうです、侵略されたも同然です。

    だけれども中には、日本で暮らした期間が長かったゆえに
    母国に戻ることを拒否した人もいました。
    また、日本の軍...続きを読む
  • 朝鮮王公族―帝国日本の準皇族
    旧大韓帝国の皇帝一族は、日本の韓国併合後、「準皇族」としての「王公族」という身分となった。本書は、これまであまり目を向けられてこなかった王公族に焦点を当て、日韓近代史に迫ろうとしている。王公族という身分の創設から消滅までの歴史的経緯をまとめるとともに、王公族の各メンバーの人物像も詳らかにしている。セ...続きを読む
  • 朝鮮王公族―帝国日本の準皇族
    韓国併合後、朝鮮王族は「準皇族」となり皇族となった。当時の王はそのままソウルに住んだが、二世以降は日本留学のまま東京に住み、皇族の義務であった軍属となった。終戦後、皇族籍がなくなり、そのまま東京に住むもの、韓国に帰るものが出た。李承番政権は王政復古を警戒し冷遇、厚遇されたのは朴正煕以降。