ミロラド・パヴィチのレビュー一覧

  • ハザール事典[男性版]――夢の狩人たちの物語
    読むのに1ヶ月近くかかってしまいましたが,なんか,すごいものを読んでしまった.
    「事典」のタイトルの通り,五十音順で見出しが並べられているのだが,それぞれは幻想短編で,全部読むと全容がわかるという構成.しかも事典なので,各国版で並びが違うはずなのだが,それでも全体が一冊の書として成り立つ,という不思...続きを読む
  • ハザール事典[女性版]――夢の狩人たちの物語
    再読。一気読みするとミステリーとしての構造がはっきりと見え、初読時よりエンタメ小説らしく思えた。読み終えてからも各項目の読み直すのがまた楽しい。
    前回はあまりに東欧について無知だったが、マイリンクの『ゴーレム』やストーカー『ドラキュラ』の想像力が生まれてくる風土を頭に入れて読み返せば、惜しげも無く詰...続きを読む
  • ハザール事典[男性版]――夢の狩人たちの物語
    一ヵ月ほどかけてじっくり読み切った。
    「石蹴り遊び」は子供の頃に読んだ本遊びだが、本書は事典の体裁。
    ただし単なる思い付きや目くらましではない。
    同じ唯一神を源流とする三つの宗教がいわば視点を成すので、並列することで大いなる相対主義を宣言するもの、
    といえば仰々しいが、対立を笑い飛ばしてしまえる機構...続きを読む
  • ハザール事典[女性版]――夢の狩人たちの物語
    これまでの読書体験とは一味違う新鮮な感動が味わえる。いくつものストーリーが複雑に絡み合っているので多方面から全体像を探る必要がある。これから読み返すたびに新たな発見がありそうで楽しみ。
  • ハザール事典[男性版]――夢の狩人たちの物語
    ハードカバーで女性版持ってるんだけど、何となく文庫も買ってしまった。今改めて読むと、これは電子書籍向きよね。ハイパーリンク貼りまくってたらナンボでも時間潰せる。それが原書刊行1984年ってなぁ、パヴィチスゴすぎるというか、パヴィチといいレムといい、東欧の突き抜け方ってなんだろうね。