【感想・ネタバレ】ハザール事典[男性版]――夢の狩人たちの物語のレビュー

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Posted by ブクログ

読むのに1ヶ月近くかかってしまいましたが,なんか,すごいものを読んでしまった.
「事典」のタイトルの通り,五十音順で見出しが並べられているのだが,それぞれは幻想短編で,全部読むと全容がわかるという構成.しかも事典なので,各国版で並びが違うはずなのだが,それでも全体が一冊の書として成り立つ,という不思議な構成.ああ,この不可思議さは1/100も伝えられていないんだろうなあ.
自分も混乱しているので,巻末の索引を使いながら再読する必要がありそうだ.
てっきりハザールは著者の創造の産物かと思っていたら,訳者あとがきの冒頭が「ハザールの首都発見」で,「?????」となる.実はハザールはかつて実在し,ユダヤ教に改宗したというのも真実だ,と.色々と不思議すぎる・・・・・

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2024年01月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一ヵ月ほどかけてじっくり読み切った。
「石蹴り遊び」は子供の頃に読んだ本遊びだが、本書は事典の体裁。
ただし単なる思い付きや目くらましではない。
同じ唯一神を源流とする三つの宗教がいわば視点を成すので、並列することで大いなる相対主義を宣言するもの、
といえば仰々しいが、対立を笑い飛ばしてしまえる機構になっている。
実際各項目内の奇想を辿るだけでも愉しいし、色違いで比較すればするほどに切り口の違いが面白い。美味しい。
さらに時代を貫く生まれ変わりの物語はロマンチックでありミステリアスでありリリカルでもある。
ぜんぜん凶悪でも陰惨でもない悪魔の存在が素敵。

まえがき、付属文書、あとがきで全体像を把握してからがおすすめ。

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2017年02月02日

Posted by ブクログ

ハードカバーで女性版持ってるんだけど、何となく文庫も買ってしまった。今改めて読むと、これは電子書籍向きよね。ハイパーリンク貼りまくってたらナンボでも時間潰せる。それが原書刊行1984年ってなぁ、パヴィチスゴすぎるというか、パヴィチといいレムといい、東欧の突き抜け方ってなんだろうね。

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2016年01月04日

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