大内美予子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
新選組本での紹介やレビューなどで評判が良いようなので読んでみたのですが、これは!
中盤までは普通に面白かったのですが、後半~終盤にかけてがいい。新選組の第一線から離れざるを得ず、病床の日々となるのですが、そこでの闘いは病魔だけでなく、まさに命そのものとの闘いでした。
この時代と今の時代。あの時の彼らと今の自分たち。命の重さは同じでも、その重みは全く違ったのだと思わずにいられません。
油小路の変の後くらいからその描写が強くなり、土方との別れには熱く苦しいものがこみ上げてきました。常に冷徹な指示を下す土方が、病の前にも後にも沖田には心を寄り掛けられる様子が、また切なくなります。
他には好みとし -
Posted by ブクログ
25歳。あまりにも短い一生。限りある命の中にあるその一瞬はとても貴く眩しいものだと思う。生まれ落ちた時は違えど、感じ考え思うがままに生きていければ幸せなのだと思った。
状況は異なるものの奇しくも沖田さんと同じ頃に死を意識したなぁ。でもこうして今も、それこそこんな平穏な時代に生きている。
天命は何か、自分の意志、役割、そんなものがあるかはわからないけど、自分を見つめて、周りを慈しんで過ごしていけたら良いなぁ。
まだまだよそよそしい世界と歩調を合わせられたら…きっと生の実感を強く感じられるんじゃないかなぁと思う。
でもやっぱり新選組一番隊隊長、かの時代に生きた男なのだから、烈士として描かれる姿の方 -
Posted by ブクログ
ひゃー。
愛しすぎる、沖田総司さん。
”強い”と”優しい”
相反するもののような響きを持つけれど、
実際は、表裏一体のものだと彼の生涯を通してつくづく思う。
強さのない優しさは、きっと本当の優しさではないし、
優しさのない強さは、きっと本当の強さではない。
しかし、
幕末という混沌とした時代の中で、
新選組という確固たる規則にがんじがらめの組織の中で、
若くして労咳という不治の病に冒されていく中で、
強さと優しさを保ち続ける彼の精神力は並大抵のものではない。
彼が亡くなったのはわずか25歳。
ちょうど今の私と同い年。
強くも優しくもない自分にほとほと呆れ返る。
強くて優しい女性にな