【感想・ネタバレ】沖田総司のレビュー

あらすじ

慶応四年(一八六八)五月三十日夕刻、江戸・千駄ヶ谷の植木屋平五郎宅で、ひっそりと息を引きとった沖田総司。遺体はその夜ひそかに沖田家菩提寺の麻布専称寺に運ばれ、埋葬された。――五年前、近藤勇や土方歳三ら試衛館道場の仲間とともに幕府浪士組に加わって上京した総司。以来、新選組最強の剣士として、一番隊の先頭にはいつも総司の姿があった。血風吹きすさぶ京洛を剣とともに生き、新選組の落日とともに病に倒れた、心やさしき天才剣士の青春を鮮烈に描いた名作がいま甦る。

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Posted by ブクログ

友達に貸してもらい読みました。
あまり幕末期の歴史に詳しくはないのですが、なるほど新撰組は浪漫なのだなと思いました。 

沖田総司はやはり美男に描かれるのだなぁ。
ちょくちょく出てくる山崎さんがとても良い人で
私は泣きそうです。

1
2015年11月03日

Posted by ブクログ

この小説の沖田さんは、綺麗すぎず、格好良すぎず、心の弱い部分も垣間見れて若者らしい私の思う『沖田総司像』に近かったです。
そのおかげでとても入り込みやすく、親近感も湧いてどんどん読み進められました。

さりげなく書かれた沖田さんの行動一つ一つに彼の性格が出ていて、でもどこか影があって。分かり易そうで分かりにくい。
兎に角沖田さんの魅力に引き込まれた作品でした。

0
2015年01月28日

Posted by ブクログ

沖田総司が好きだったため、今までの印象が崩れたら…と思って手付かずになっていた本。

でも、そのまんまの沖田総司でした。

今の作家さんたちは、この本を参考に沖田総司を描いてるのでしょうかね?

知らないことも新たに知ることができ、楽しい1冊でした。

でも、心の何処かで、沖田が労咳で死なずに隠れて生き延びていて欲しいと、どの本を読んでも思ってしまうのです。

0
2013年11月07日

Posted by ブクログ

初めて、新撰組に関する本を読みました。沖田総司の一生が描かれていますが、そこに関わる人達のこともかかれていました。切ない内容になっていますが、沖田総司の純粋で淡々としている部分を感じました。山南さんのところは本当に切なかったです。本当に素敵な本に出会えました。

0
2013年10月04日

Posted by ブクログ

9年ほど前単行本で一度読んだけれど、文庫になったということでまた手に取ってい読み返した。
新選組小説の中で一番好きだ。
そして、大内さんの沖田が私の理想の沖田でもある。

大内さんは本当に沖田を丁寧に暖かく見守るように描かれていて、
優しい文章だ。そのぶん歴史事項などは軽く流されているが沖田自身も時勢には疎かったようであるし、沖田目線が最後まで貫き通されているように思う。

新選組のおすすめしたい一冊。

0
2013年02月04日

Posted by ブクログ

初めて読んだ新撰組、沖田さん関係の小説。
凄い良かったです。土方さんと別れるときの会話で
泣きそうになりました。
私が一番大好きな小説です。

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2012年10月09日

Posted by ブクログ

司馬さんの描く土方や総司とブレることなく、それでいて
総司から見た新選組が新鮮でとてもよかったです。

山南の切腹ではじめて菊一文字を使う場面や、環への恋心。
藤堂との別れ。山崎の死。姉との別れ。近藤の死。
そして土方との別れ。

もっとも死に近いはずの総司が次々と仲間の最期を見届ける。
その悲しみと孤立感。
仲間との友情。家族のように慕う近藤や土方への忠誠心。
優しい総司の想いがひしひしと伝わり、居た堪れなかったです。
特に土方との別れは涙なしでは読めませんでした。

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2013年05月07日

Posted by ブクログ

十数年ぶりに再読。最近流行りの不思議っ子総司ではなく、青年剣士の等身大の心情が初々しい。土方との別れのシーンが切ない。この小説で山崎丞が好きになった。「地虫なく」の山崎も好きだけど。2012.1

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2012年01月06日

Posted by ブクログ

思わず泣きました。
女性作家らしい繊細な気持ちの描写とか良かったです。

沖田総司好きな方にはオススメしたい一冊です。

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2011年11月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

沖田総司が大好きな方にはかなりオススメ。
土方と沖田の別れのシーン。
泣きました。
胸が痛かった。
何度読んでも涙が出る作品。

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2011年12月03日

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あ"~、沖田くんと土方副長との今生の別れのシーン、なんて悲しくて切ないんだ…。涙が止まらないです。2人の強い絆が一層際立っていた本だった。近藤局長の我が子を見守るような姿も微笑ましい。そして山南敬介の最期・藤堂平助・斎藤一等々との新選組隊士との交流も生き生きとして描かれていてとてもいいです。芹沢鴨との関わりはもうちょっとあってもよかったかな。刀を抜けば右に出るものなし、天真爛漫で無邪気に子供と遊び、ほのかに淡い恋をする沖田総司はとても魅力的でした。

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2011年07月10日

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沖田さんを思いやる土方さんと近藤さんの会話に涙ぐみました。あと、沖田さんと土方さんの別れのシーンも。私の中の沖田さん像とよく似ていてすごくよかったです。

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2011年04月16日

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ネタバレ

清潔で明るい、王道の“白”沖田さんでした。
沖田に関して、曲者だったり不思議ちゃんだったりという解釈の多い昨今の本を読みつけていると、誰からも好かれていい子すぎるのが物足りなくもあるけど、悩める人間的な総司が逆に新鮮。

歴史的な筋は深追いすることもなく、さくさく軽く読める感じ。少し前まで読んでいた緻密な木内作品と比べると、ほんとにあっさりに感じてしまったけど、その分、総司や周囲の人間たちのたわいもない生活ややりとりが描かれているかな。

新選組の歴史の後半って面白い部分なのに、沖田は病が重くなることもあって、あまり事件の中心に関われなくなっちゃうんだよね。
でも、この話は沖田の物語なので、後半になっても史実を曲げない程度に随所に顔を出していて、それがいいような悪いような。

とりあえず、土方さんの思考が、総司中心に回っているのがスゴい(笑)。別れのシーンも熱かったけど、よもや風邪&看病なんて王道ネタがくるとは^^^^

とはいえ、沖田の人の良さも、土方との絆も、鼻につくほどではないのがいいと思う。
他の女性作者の新選組もので、全然ダメだったものはダメだったので。

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2011年04月25日

Posted by ブクログ

新選組の沖田総司を描いた小説です。
高校の図書室で初めて読んだのですが、これは総司の小説ナンバーワンではないでしょうか。
彼を描いた作品には、汚れなき純粋さを強調した温かいものと、刺客としての苦悩を強調した冷たいものとがあると言えますが、これはそのどちらでもありません。
粛正に加わる総司にも目を背けず、彼の内面的優しさと、刺客としてのダークな部分を、両方の面から丁寧に描いています。
この小説に勝る美しい沖田総司はいないと思うのですが(笑)、実は彼の外見に言及する記述がほとんどないのも特徴です。
どこにも美貌とは書いていないのに、読み進めていくうちにピュアな青年が自然と思い浮かんでくる、そんな作品です。
これを読むと、あっという間に総司と土方のファンになってしまいますのでご注意下さい(笑)。
史実を適度に扱いつつドラマを描いている感じですが、新選組の物語を楽しむという意味において、この小説は本当に素晴らしいです。

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2010年08月05日

Posted by ブクログ

すごく素敵な小説。
歴史ものだから難しそうっていう先入観を持たないで欲しい。すごく読みやすかった。
たくさんの人に読んでほしい。

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2010年07月01日

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日本史が全然駄目な私は新撰組について詳しくないんですが…沖田総司の純粋さ、強さ、その影にある儚さ、脆さを見た思いでした。最後に土方さんとの別れのシーンにうるっときます!

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2010年03月07日

Posted by ブクログ

新撰組の話は幾つか読んできたけれど、彼目線の新撰組はまた違った印象を持った。
というより、これはまさにそのタイトル通り、沖田総司の話だね。

この本に描かれる沖田総司は、まさに皆が持っているイメージそのものなんじゃないか。
朗らかで飄々としてるけど時に熱く、皆に愛される人。私もすぐに彼という人間が好きになるけれど、その一方、物語の早い段階で病の気配は忍び寄る。

後半はどうしても涙なしには読めない。
総司のことも、その周りの人達についても辛い状況が続く。読み進めるのが苦しかった。
何故彼が、という気持ちにもなった。
ただ、彼は病と向き合いながら、ちゃんと自分の生を全うした。悲しいけれど、哀れむ必要はないはずで、私もそこに最後まで立ち合って見届けた、という感覚になった。

沖田総司、近藤、土方、、新撰組の魂が終わると共に、ひとつの時代もまた終わっていく。皆等しく、それぞれに命を燃やしていった。
人の一生は長さじゃなく、そこにどれだけ込められるか、ということだなあ。

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2021年03月24日

Posted by ブクログ

沖田総司をよく知らない人でも、読み物として面白いと思った。
自分の中にある沖田像がそのまんまに描かれていて
やっぱりこういう人だったのねとグイグイ読めた。

司馬遼の「燃えよ剣」とこれ読めば、
新選組マニアになる人が増えるのではなかろか。

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2019年10月20日

Posted by ブクログ

新選組本での紹介やレビューなどで評判が良いようなので読んでみたのですが、これは!

中盤までは普通に面白かったのですが、後半~終盤にかけてがいい。新選組の第一線から離れざるを得ず、病床の日々となるのですが、そこでの闘いは病魔だけでなく、まさに命そのものとの闘いでした。
この時代と今の時代。あの時の彼らと今の自分たち。命の重さは同じでも、その重みは全く違ったのだと思わずにいられません。
油小路の変の後くらいからその描写が強くなり、土方との別れには熱く苦しいものがこみ上げてきました。常に冷徹な指示を下す土方が、病の前にも後にも沖田には心を寄り掛けられる様子が、また切なくなります。

他には好みとして馬の初霜や、谷の介錯のいざこざや桝屋での斎藤とのやりとりが良かったです。

画像が出てこないのですが、私が読んだ本の表紙カバーは沖田総司自筆書簡のもの。同じ出版社と出版年のはずですが、私は断然そっちの方がいいのに、古本で探すしかないのだろうか(涙)

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2014年10月31日

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25歳。あまりにも短い一生。限りある命の中にあるその一瞬はとても貴く眩しいものだと思う。生まれ落ちた時は違えど、感じ考え思うがままに生きていければ幸せなのだと思った。
状況は異なるものの奇しくも沖田さんと同じ頃に死を意識したなぁ。でもこうして今も、それこそこんな平穏な時代に生きている。
天命は何か、自分の意志、役割、そんなものがあるかはわからないけど、自分を見つめて、周りを慈しんで過ごしていけたら良いなぁ。
まだまだよそよそしい世界と歩調を合わせられたら…きっと生の実感を強く感じられるんじゃないかなぁと思う。
でもやっぱり新選組一番隊隊長、かの時代に生きた男なのだから、烈士として描かれる姿の方が好きだ。

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2014年10月19日

Posted by ブクログ

沖田総司の話としては勿論、新撰組自体の物語としても、“基本”をしっかり押さえて綴られています。
この沖田像は好きですね。透明感あふれている印象です。

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2013年11月23日

Posted by ブクログ

沖田総司の人生って、新撰組ファンなら誰でも知っている。
けど、この本は、誰もが知っていることはあまり書いてなかったので、それがまた新鮮でよかったです。

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2013年10月24日

Posted by ブクログ

新撰組の凋落と共に、徐々に死に近づいてゆくその姿が、季節の移ろいと共に丁寧に描かれ、とても繊細。
歴史の大きな流れや出来事はサラッと流し、人と人との心の行き交う様子を中心に描いてある点も、スッキリして潔い。
沖田総司って人は、女流作家に描かれる方がシックリくるみたい。
この本読んだ女性から、また沖田ファンが生まれるでしょう。
良作です。

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2013年06月03日

購入済み

切ない。

もっともっともっと近藤勇や土方歳三と共に剣で闘いたかったのに、それが適わぬ歯がゆさ・哀しみが胸に染み渡ります。

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2013年01月27日

Posted by ブクログ

燃えよ剣と出逢い一瞬にして土方ファンになってから新選組に関連する書籍や縁の地を訪れました。そして土方歳三が弟の様に見守ってきた沖田総司も勿論大好きです。念願の沖田忌にも行っちゃいました。
大内氏の描く沖田像は純粋無垢で子供に好かれ、悪戯っこ…でも剣を持ったら誰もが認める天才剣士。絵にかいたような沖田総司の教科書的な1冊。沖田好きは外せないと言えるでしょう。
土方を送り出す所は涙ものでした。最期を知ってるだけに切なくなってくるけど、女性ならではの綺麗な文章と最後まで純潔な総司の描写が好感です。沖田総司入門編にお薦めです。

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2014年06月13日

Posted by ブクログ

可愛げがあって、悪気がなくて、明るくて、人懐っこくて、優しい。
脚色されている部分はあるのかもしれないが、様々な小説や文献を読み比べても沖田総司という人はそういう人だ。
昔の仲間だけでなく、新撰組隊士の多くから純粋に慕われた数年間が淡々と暖かく描かれている。

天才剣客だったことを語らなくても、あの悲劇的な最期だけをピックアップしなくても、とても魅力的な人だったんだろうと思う。

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2012年01月23日

Posted by ブクログ

ひゃー。
愛しすぎる、沖田総司さん。


”強い”と”優しい”

相反するもののような響きを持つけれど、
実際は、表裏一体のものだと彼の生涯を通してつくづく思う。

強さのない優しさは、きっと本当の優しさではないし、
優しさのない強さは、きっと本当の強さではない。

しかし、
幕末という混沌とした時代の中で、
新選組という確固たる規則にがんじがらめの組織の中で、
若くして労咳という不治の病に冒されていく中で、
強さと優しさを保ち続ける彼の精神力は並大抵のものではない。

彼が亡くなったのはわずか25歳。
ちょうど今の私と同い年。
強くも優しくもない自分にほとほと呆れ返る。
強くて優しい女性になるのだ…!


***

この「沖田総司」からこぼれ落ちたエピソードを集めて作られたという「沖田総司拾遺」も必読ですな。

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2011年02月14日

Posted by ブクログ

中学~高校生の頃、まあありがちと思うけど新撰組にハマって、その頃、お金もないのに書籍で買ってしまった本書を久しぶりに見つけたので購入。
多分、書棚の奥を探せば書籍版も出てくるはず。
今読むと、どう考えても美化しすぎだと感じるんだけど、この沖田という人にはそういう女性のナイーブな部分に訴えかける何かがあるんではないかと思ったりしたりしなかったり。
まあ、一番面白い新撰組関連本はマンガの『とってもひじかたくん』だったりするわけですが。

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2010年01月14日

Posted by ブクログ

誰もが斬るか斬られるかだけの生命と格闘しているときに、徐々に消えていく命の炎と戦い続けていた沖田総司。その内面に着目した作品は、熱く切ない男たちの結びつきを、うらやましいほどに感じさせます。

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2024年02月18日

Posted by ブクログ

沖田好きを名乗るのならばこれは入門書なのかな?
ってくらいにポピュラーなものだと思う。
沖田総司好きは読んでおかないと…みたいな義務感すら覚えた。

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2009年10月04日

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