芥川也寸志のレビュー一覧

  • 音楽の基礎

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    芥川也寸志『音楽の基礎』(岩波新書2011年5月第59刷)の感想。
    簡潔明瞭にして味わい深く、時に人間的な暖かみを覗かせる文章が快い。198頁の新書でありながら、いわゆるクラシック音楽の流れに於ける基礎は押さえられているのではなかろうか。知識と信念に裏打ちされた断定的な文体には充分な説得力があり、理解しやすい。音楽エッセイとして読んでも楽しめる、確かにこれは名著であろう。

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    2023年05月08日
  • 音楽の基礎

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    序盤の「無音がそもそも美しいので、音楽は無音より美しくなければならない」みたいなところが1番面白かった。 全体的にクラシック前提の内容な感じだったので、クラシックにある程度詳しくなってから読むともっと面白いかもしれない。 ところどころ著者の好き嫌いが隠しきれてないのも面白い。

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    2023年07月17日
  • 音楽の基礎

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    ジャンルを問わず西洋音楽およびその派生する音楽を愛好する方には一度は読んでみて欲しい本。
    静寂と音から入り、音楽について再考できた。
    ちょっと難しいかも。

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    2018年10月05日
  • 音楽の基礎

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    静寂は、音楽の基礎。

    書いた音を消し去るということは、とりも直さずふたたび静寂に戻ることであり、その行為は、元の静寂のほうがより美しいことを、みずから認めた結果にほかならない。


    リズムは音楽の要だ。
    音楽の基礎であり、音楽に命を吹き込み、音楽を超えた存在である。

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    2017年12月04日
  • 音楽の基礎

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    ネタバレ

    はじめに「静寂」について書かれているのがとても印象的だった。
    全体的な内容については、一読した後、自分で演奏する中で納得できることが多かった。これからもさらに理解を深められる気がする。

    基本的な内容からまとめられているとはいえ、音楽知識ゼロの人には勧めずらいかなと思う。新書の形なので、次々事柄が出てくるから。
    楽譜は読めて、自分で何らかの音楽をやっている人にはおススメ。
    考えながら音楽したい人はぜひ読むと良いのでは…

    【その他】
    譜例あり

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    2012年12月20日
  • 音楽の基礎

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    音楽の基礎が無くても、大学のサークルや退職後に音楽を始める人は多く居る。そんな無知な我々にでも、音楽の基礎の基礎を比較的わかりやすく教えてくれる良書です

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    2012年04月09日
  • 音楽の基礎

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    音楽の素材(静寂、音)に始まり、記譜法、音名、音階、調整といった音楽の原則や、リズム、旋律、速度などの音楽の形成を、名曲や名作曲家のエピソードを交えつつ紹介する。所々に表れる、著者の世界観が秀逸だと思う。基礎音楽理論入門のための良書。

    うるさくなく、それでいて所々でニヤリとさせてくれるいい読書だった。理論の話では、歌謡形式や、拍子とリズムの話が面白かった。それ以外にも、あまり覚えようとして読んではいないのに、この本を読みはじめてからピアノを弾いたら、どうもいつもと響きが違うように・視点が変わったように感じた。

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    2010年11月22日
  • 音楽の基礎

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    1971年出版ながら、内容の素晴らしさは色あせない。音楽理論の基礎を広くカバーし、そして深く理解できる。音楽に触れている人なら読んでおきたい。芥川也寸志氏の名著。

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    2010年06月28日
  • 音楽の基礎

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    かの武満徹氏も、生前御代田の作曲小屋の机上にこの本を常に置かれて時々ページを開かれていたといいます。名著です。

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    2009年10月04日
  • 私の音楽談義

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    芥川也寸志といえば、わたしは弦楽器奏者なのでオケではとにかくお世話になった邦人作曲家。
    とてもユニーク
    文章はいまいちのようなことを最後に書いてあったけどそんなことないよね、だって芥川龍之介の息子なんだもん。(偏見)

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    2025年09月04日
  • 音楽の基礎

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    "基礎"とはいえとても難しいことばかりで、あまり理解できなかった.西洋音楽だけでなく、日本のものもかなり詳しく取り上げてあって、音楽全般的な見方で書いてあることを嬉しく思った.

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    2021年08月23日
  • 音楽の基礎

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    静寂と音楽の対比に始まり、「音楽」というものを構成する要素について努めて簡便に記されている。
    初版が出版されたのは1971年であり、いわゆる現代音楽に対しての言及がライブ感溢れるものとなっている。
    また、調性というものが意味をなさないような時代においてソヴィエトは例外であったという記述など世界史の観点でも興味深い箇所が散見される。
    予備知識なしに読むにはかなり歯ごたえがある内容で、そういう意味では新書としてはもう一段の噛み砕きが望ましいかもしれない。
    しかし、70年代当時であればこの内容でも理解できる人が大半だったのかもしれない。

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    2019年01月01日
  • 音楽の基礎

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    「八甲田山」や「八つ墓村」などをはじめ多くの映画音楽なども手がけた作曲家の芥川也寸志氏の音楽の基礎をまとめたもの。すでに古典の域に入っている感も否めませんが、新書サイズの楽典として、内容は濃く、一読の価値はあります。一応、一般向けに書かれているとなっていますが、ある程度は音楽の基礎がないと理解しづらい内容だと思います。中世から近代、そして現代の音楽やヨーロッパと日本など色々と対比された説明は面白く読みました。

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    2018年07月11日
  • 音楽の基礎

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    音楽に触れて、何となくしか感じられないことに思うところがあり。

    楽譜で表せること、表せないこと。

    生きる人が奏でるものなので、時代とともに変わり、これからも留まらない。

    その中で、音楽が何によりできているのか、どのような要素があるのか、様々な角度から説明される。

    音楽が共有され、再現されるために。

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    2017年07月15日
  • 音楽の基礎

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    音楽が存在するためには、まずある程度の静かな環境を必要とする。しかし、程度を越えた静けさ、真の静寂は、連続性の轟音を聞くのに似て、人間にとっては異状な精神的苦痛をともなう。たとえば、音を発しても、そのほとんどが床や壁、天井に吸収されてしまうような無響室に閉じ込められると、人間は自分の声さえ充分に聞くことができず、恐怖に似た非常に強い孤独感で、精神の異常をきたすことさえあるという。もちろん、このような真の静寂は、日常生活のなかには存在しない特殊な環境ではある。しかし、この事実は音楽における「無音の意味」あるいは、「次第に弱まりつつ休止へと向かう音の積極的な意味」を暗示している。つまり、休止はある

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    2013年09月16日
  • 音楽の基礎

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    内容はタイトルの通りですね。記譜法から旋律や和声、形成まで基礎となる部分の説明でした。例としてバッハなどの作曲家の楽譜が載せてあり、分かりやすかったです。基礎を通して音楽とは何か?また音楽の行方など考えさせられることが多かったです。ただ、分かり易かったとはいえ、もう一度読む必要がありますね。私が覚えきれなかっただけですけどね(笑)。

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    2012年10月17日
  • 音楽の基礎

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    高校音楽の副読本。
    当時はほとんど読まなかったが、最近小説に飽きてきたので何か別のジャンルを読みたくなって今回手を伸ばした。

    本書は音楽の基礎理論を体系的に説明している。
    例えば、音は高さ、長さ、強さ、音色の4要素から構成されており、高さはこうこう、長さはこうこう・・・といったように各用語の解説がなされる構成である。
    音と音楽、リズムと拍子、高さと音程といった紛らわしい用語も実際は細かく区別されていることが分かり勉強になった。
    あくまで入門書なのであまり突っ込んだことは書かれていないが、実際に音を聴いてみないと分からないんじゃないかと思う所もあり、途中から結構読むのが難しくなった。
    が、良書

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    2012年03月30日
  • 音楽の基礎

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    タイトル通り、音楽の基礎について説明してある。
    内容も充実しているが、この手の本で気を付けなければならないのが、読み手がこの内容に「実感」を伴わせなければ意味がないということ(※だから「基礎」としてあるのだが)。
    ただ、見落としがちな「音色」についての解説をしっかりと行っていることが個人的に評価できる。

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    2011年01月30日
  • 音楽の基礎

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    [ 内容 ]
    人それぞれに音楽を聞き演奏して楽しむ。
    しかしさらに深く音楽の世界へわけ入るには、音楽の基礎的な規則を知る必要がある。
    本書は、作曲家としての豊かな体験にもとづいて音楽の基礎を一般向けに解説したユニークな音楽入門。
    静寂と音との関係から、調性・和声・対位法までを現代音楽や民族音楽を視野に入れつつ詳述する。

    [ 目次 ]
    1 音楽の素材(静寂音)
    2 音楽の原則(記譜法音名 ほか)
    3 音楽の形成(リズム旋律 ほか)
    4 音楽の構成(音程和声 ほか)

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    2010年05月29日
  • 音楽の基礎

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    音楽にかんする基本的な知識をまとめている入門書です。

    本書でとりあげられている内容は、いわゆる「楽典」と呼ばれる音楽理論の基礎の解説書とかさなるところも多いのですが、縦書きの入門書の利点を生かして、音楽にまつわる歴史的な話や、日本の伝統音楽をはじめとする民俗音楽、現代音楽などについても、ときおり叙述がおよんでいます。

    かつての新書らしい、教養としての音楽の基礎を解説している本という印象です。音楽の基礎を学びたい読者には、いまではわかりやすい楽典も多く刊行されているので、あまり本書を手にとる意味はないかもしれません。

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    2022年05月06日