静寂と音楽の対比に始まり、「音楽」というものを構成する要素について努めて簡便に記されている。
初版が出版されたのは1971年であり、いわゆる現代音楽に対しての言及がライブ感溢れるものとなっている。
また、調性というものが意味をなさないような時代においてソヴィエトは例外であったという記述など世界史の観
...続きを読む点でも興味深い箇所が散見される。
予備知識なしに読むにはかなり歯ごたえがある内容で、そういう意味では新書としてはもう一段の噛み砕きが望ましいかもしれない。
しかし、70年代当時であればこの内容でも理解できる人が大半だったのかもしれない。