前泊博盛のレビュー一覧
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高校1年生の主人公は、父親の運転する自動車でドライブ中、米兵が運転する自動車と事故となり、不合理な事故処理の原因が「日米地位協定」にあることを経験する。その事故をきっかけに、夏休みの自由研究で「日米地位協定」に取り組む事にし、クラスメイトを巻き込んで、「日米地位協定」の歴史や日本に不都合な協定の内容を調べていく。首都圏を含む広い空域を米軍に支配されている「横田ラプコン」の問題や米軍の軍事機密優先、米軍敷地内の環境問題など、次々と不合理な「日米地位協定」を明らかにし、結論は日米両国でデフコンを取り決める事が必要だと説く。しかし、安保条約が前提での結論であり、2019年に山本章子氏の著書「日米地位
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薄々は感じていたさ。日本はアメリカの属国じゃないのかって。
属国どころじゃなかったよ。敗戦後のGHQによる占領期と
なんら変わってないんだよな。
今はGHQじゃなくて、「在日米軍」って呼び方が変わっているだけ。
本書は「高校生でも分かる」をコンセプトに企画されたシリーズ
もの第2弾。テーマは「日米地位協定」である。
先日、姪に「なんでアメリカの軍隊が日本にいるのか」と聞かれて
日米安保条約と日米地位協定を説明しようとした。ところが、自分
の頭の中でこのふたつがごっちゃになっていることに気付いて
勉強し直した。
Q&A方式で一見分かりにくい日米地位協定について実例を引き
ながら詳 -
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いつまでもアメリカの意向を気にして、いつも何かを押し切られ続けているのを、どうしてなのかと素朴に感じ続けていました。
原因が、敗戦にあるのはわかっているものの、それでもなぜ?と思っていた謎が、一冊で全部解けます。
団塊世代は豊かな日本を作ってきた、ということになっていますが、大事なことを棚上げしたまま30年ほどたってしまったように感じます。
「失われた10年」とばかり目を向けられてきましたが、実際は、「取り戻せない70年」が続いていることがよくわかります。
東アジアの国が攻めてくることより、何か動きがあって、日本の主要都市のインフラをアメリカが封鎖することの方が、現実におきる可能性が高い -
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本書を読んで驚くことがたくさんあったし、自分の無知を知った。
日米地位協定とは「日米安全保障条約に基づく在日米軍とその軍属の地位に関する協定」であり、その前身は日米行政協定である。
戦後体制のサンフランシスコ講和条約、安保条約、行政協定という三重構造の一部である。
敗戦国である日本は、戦後どのような状況でこれらの条約に調印したのかという事実もとても衝撃的だった。
安保条約は、吉田茂一人で調印したのである。
それも直前まで内容を知らされていなかった。
それが、現在の日米地位協定に至っている。
その内容がまたしても驚愕である。
米軍に対して、日本の法律が適用されないというあまりにもひどい不平等条約 -
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日米地位協定自体の不平等ぶりと、その協定にさえない、より不可思議な不平等な話。
アメリカ人のほとんどが、沖縄自体を知らないのではないかという。アメリカの無関心が、この協定の改訂へのハードルの一つ、ではあろうけれど、とうぜんもう一方の我が国側でどんな力が働いているのか。それこそ原子力問題と似た構図がある。
ところで、民主党政権がオスプレイ配備に対して、日本からはどうしろこうしろという話ではない、と言ってしまったが、これは図らずも地位協定による権利(の無さ)を白日のもとにさらしたわけで、自民党だったら「厳重に抗議する」などという演技をして、バレないようにしたのであろう、と。さて、では今度の政権は、 -
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普天間基地。あの密集市街地にイカれてるとしか思えない。都内なら新宿御苑あたり、ニューヨークならセントラルパークに滑走路を打ち込むようなものだな。
沖縄に横たわる広大な米軍基地は、戦後の一時期を除き、沖縄の経済発展の大きな阻害要因になっている。沖縄内の基地返還後の経済波及効果は30倍にもなっているところすら存在する。
戦後70年近く経っているが、沖縄は3K依存経済と呼ばれている。、3Kとは基地、公共事業、観光の頭文字を取ったものだ。
日米安保、日米協定。
アメリカは何から何を守っているのか。
自衛隊は何から何を守っているのか。
湯水の如く血税がジャブジャブ垂れ流れているわけだ。しかし、日 -
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ネタバレ日米地位協定の問題点について、(たぶん)網羅的に説明した本
知っていたことも多かったが、知らなかったことも多かった。
米軍に賠償義務があっても実際には支払わず日本政府が支出している例がかなりあること、米軍基地は出入国管理制度の対象外なので、日本国内にいる米軍人(たぶん、スパイも)の数も把握できていないこと、等
砂川事件の際の最高裁長官の行動には天を仰ぐしかない。
行政官なら驚かないが、司法が・・・、と。
地位協定以外の話だが、フィリピンが米軍基地をなくしたせいで南沙諸島を中国に奪われたというのがウソ(もしくは不正確)だというのが、一番「目からウロコ」であった。
要するに、今でも各国入り乱 -
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日本への占領政策としてスタートした米軍の日本駐留は現在も続き、沖縄は「基地依存」を強いられることになった。この現実を私たちはどれだけ真摯に向き合ってきたのか?そういうことを突きつけられました。
僕がこういう本を読み始めたのは防衛省の失言問題に端を発するものでありますが、やはり、僕の沖縄に関する認識もあまりにもなさ過ぎたということを痛感するしだいでありました。しかし、僕自身の感覚でいうと、諸般の事情であまり詳しくはかけませんけれど「米軍基地のある街」で一時期生活をしていたことがありますので、感覚的にはある程度のことはわかっているつもりでしたが、太平洋戦争(ひとによっては大東亜戦争)の末期。沖