ケネス・J・ガーゲンのレビュー一覧
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・社会構成主義
→現実=社会的に構成されたもの
そこにいるひとたちが、そうだと合意してはじめてリアルになる。
・社会的な関係性や、文化的な見方を離れて世界を語ることはできない。
・コミュニケーションをとるたびに生きている世界を構成している。
・その説明が正確かどうかは、それぞれの世界の伝統にかかっている。
・伝統の一つ一つに価値判断がある。
・あらゆる事実の描写には、良くも悪くも、何らかの価値観に基づいた伝統が保持されている。
・自然科学も一つの価値観に過ぎない。
・人が既存の伝統の中だけにとどまり続けるなら、それ以外の価値観を持つ伝統は、単に無関係とされるか、あるいは抑圧される -
Posted by ブクログ
しきりと出てくるのは、この世に絶対的なことなどないが、それぞれの文化の中では真実であると言うこと。
正直この考え方にはとてもしっくりきている。人それぞれが異なる思想を持っていて、異なる動機で異なる行動をする。それを受け入れられないとか、間違っているとかって言うのは簡単だけど、それってつまらないよなって思う。
その行動や思想はどこからくるものなのか?その人の文化的背景はどんな世界を構成しているのか?そんなことを想像してみると、自然と対立ではなく、対話というコミュニケーションに変容していくのではないかなって思う。
また、この思想の面白いところは、完全という存在を否定することから、他の思想との対立を -
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ガーゲンによる社会構成主義入門。
何言っているのだかわからないものが多い社会構成主義、というか、分かりにくくなくては社会構成主義とはいえないくらいの勢いの本が多いのであるが、これはかなり分かりすいと思う。
ガーゲンの「あなたへの社会構成主義」もかなり分かりやすいと思ったんだけど、これは思想書なれしているわたし的な感覚みたいで一般的にはかなり難しいものだったみたいで、わたしの感じる分かりやすさがどこまであてになるかはこれまたわからないのだが。。。。
こうやって、わからないと繰り返すことも社会構成主義的にはなんらかのディスコースなんだろうとか、思いつつ。。。
訳がなぜかコーチ・エイのディス -
Posted by ブクログ
2025/7/28
第1章 「社会構成」というドラマ
社会構成主義の基礎的な考えはとてもシンプルなようでいて、非常に奥深くもあります。私たちが「現実だ」と思っていることはすべて「社会的に構成されたもの」です。もっとドラマチックに表現するとしたら、そこにいる人たちが、「そうだ」と 「合意」して初めて、それは「リアルになる」のです。
さらに広く言えば、「名前をつける」のと同じように、私たちが使っている言葉は、 お互いに関係を「続ける」ために使われています。それらは、世界を映し出した写直ではなく、世界における「具体的な行動」なのです。
もちろん、このような多元的な視点を抽象的に支持する -
Posted by ブクログ
いつも正しい解がどこかにあるわけではなく、
現実というものは、対話の中から生まれるものだと。
社会構成主義というのは、知ってはいたけど、これをメインにした本を読むのははじめて。
平易な言葉でとてもわかりやすく、入門書である。
最後のほうは、抽象的で辟易してしまった。
色んなことに対して、正解があるわけではなく、いる人たちで作り上げられるものというのは、家族や職場の同僚とのやりとりですごく感じるもの。
これを自分の生活に組み込む、意識するにはどうしたらよいのか。
対話を通して、再構成する、一緒に創造する、代わりになる方法を探すというのがキーワードになりそう。
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Posted by ブクログ
期待した割に響くとこ少なし。自分の力量不足か。集団でパフォーマンスを上げる場合はいかなる組織文化があるかが重要な要因となる。極めて有能なリーダーがいても組織として機能しなければ非力だ。個の強み弱みよりも組織の強さで挑戦する場合はピラミッド型の上意下達の命令系統を持つ制度が適している。そう思われていた。この制度はある意味,美しい幻想なのだろう。
対話(コミュニケーション)は相互に意味を生成する営み(プロセス)とある。対話による価値の伝達(押しつけ)をするのではなく,新たな意味を知ることで何が変わるか。
対話による結果は作用反作用の法則に従う?そんな単純なものではないな。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ
社会心理学に社会構成主義social constructionismを浸透させたのが本書の著者の一人ケネス・ガーゲンです。
社会構成主義は色々な思想的伝統の流れが入り込んでいるので,なかなかに掴みどころが難しい立場です。社会構築主義といった社会構成主義と似たような立場もあることで(※),ますます社会構成主義の理解が難しくなっています。しかし,本書では,その難解な社会構成主義を入門書として分かりやすく解説してくれています。
※ 構成主義constructionismが構築主義と訳されたり,構築主義が構成主義と訳されたりすることがあることから,その混乱に拍車がかかっています。
本書におけ -
Posted by ブクログ
社会構成主義の大家ガーゲンが書いた組織におけるリーダー論ということで興味をもつものの、今ひとつ内容が薄いかな〜。
どうもこれは抄訳なようで、原著には、対話の事例がたくさんおさめられていて、それに対する具体的なコメントが書かれているらしい。
ダイアローグはこうすればいいというものではなくて、相互関係のなかからの意味を生み出していくものという本書の内容からするとやっぱ全訳してほしかったな〜、と思う。
あと、原著のタイトルは"relational leading"となっていて、「ダイアローグ・マネジメント」とはちょっとニュアンスは違うわけだが、本のタイトルとか、まあ、そんな -
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